データサイエンス学科
問題の発見から解決まで取り組むための数理技術適用力を涵養する。
学生※ / 男子:210名 女子:78名 (2024年5月1日現在)※2021年度以降
教員 / 11名
学ぶ内容
データサイエンス学科では、数学と情報科学の基礎の上に数理技術からなるデータサイエンスを修め、経営・環境・交通等に関するビッグデータの分析と機械学習などを活用して、多様な組織体において問題の発見から解決までの過程を支援できる人材を育成します。オペレーションズ・リサーチと統計学を基礎として、機械学習とビッグデータ解析について学び、様々な専門分野をもつ教員が有機的に連携し、企業との共同研究も積極的に行いながら、確かな基礎力に基づく柔軟で高度な応用力を養っていきます。
学科の特色
学科科目として、まず、2年次には、データサイエンスを実践するのに必要な統計学やオペレーションズ・リサーチ、そして人工知能にも関連する機械学習の基礎を学びます。その際、数理技術プログラミングとして、実際に問題を解決する際には必要となるプログラミングもあわせて学びます。3年次は、データサイエンスを支える理論について理解を深めるとともに、研究室での演習がスタートし、実データに対する適用事例等を通じてビッグデータ解析や人工知能技術の応用について実践的に学習します。4年次は、それまでの学習を活かして、各自の研究テーマに沿った研究活動を進めていきます。
想定される進路
本学科の卒業生の進路としてサービス、流通、販売、IT、製造分野の企業や官公庁を想定し、担当する業務として、
- サービス、流通、販売分野の企業、または官公庁や教育機関での、データ分析、現況の問題把握、ならびに、それに基づく予測や解決策の提案
- IT 分野の企業での、数理技術を実装するソフトウェアの仕様定義や、製造分野の企業での、知的機械システムや情報通信機器の企画
などを想定しています。
海外実習
学科長
理工学部/データサイエンス学科長 小市俊悟 教授(専攻分野:機械学習・オペレーションズリサーチ)
小市俊悟 教授
長期研究「数理的特徴を利用した問題解法の設計」
世の中の問題を数学も使って解決するには、はじめに問題を数式で記述する必要があります。数式で記述できれば、あとは解くだけと思うかもしれませんが、高性能なコンピュータでもなかなか解けない問題が実はあります。そのような問題には、問題が持つ数理的特徴を利用した「速い」解法を設計する必要があります。数理的特徴とは、例えば、最短経路は、その各通過点にとっても出発点からの最短経路である、などです。「速い」解法の設計には、問題に対する深い洞察が必要なのです。
短期研究「数理的特徴を捉える機械学習のAttention機構の設計」
数理的特徴を捉えることが問題解決の鍵となりますが、複雑な問題になれば、当然それは難しくなります。AIを支える機械学習では、データの着目すべき点を自動で検出するAttention機構と呼ぶ仕組みを取り入れることが多くなりました。これは、ある意味、問題の数理的特徴さえもコンピュータに見つけさせようという発想です。しかし、まだまだコンピュータにすべてを任せられるわけではなく、人が適切なAttention機構を設計して初めて、その有効性が発揮されます。