南山大学のウェルビーイングをはかる
南山大生は幸福なのだろうか
鶴見先生授業風景(「経済政策論」アンケート実施)



1. 主観的ウェルビーイング指標とは
ウェルビーイング(Well-being)という言葉を耳にしたことがあるだろうか。この言葉は、近年になって多用されるようになり、健康、福祉、経営、環境など様々な分野で用いられる言葉となっている。Well-beingは文字通り、良い(Well)状態で存在する(Being)ことであり、Oxford English Dictionary Onlineによれば、「健康(Healthy)で幸せ(Happy)で繁栄した(Prosperous)状態」と定義されている。
この言葉は、1947年に採択されたWHO憲章前文における「健康」の定義 “Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.”(身体、精神、そして社会的に良い状態)で用いられたことが有名であり、その後も近年では持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)のGoal 3「Ensure healthy lives and promote well-being for all at all ages(すべての人に健康と福祉を)」において用いられている状況である。
このように、近年耳にすることが多くなったウェルビーイング(Well-being)であるが、その政策活用についても期待がなされている。たとえば、内閣府には本稿執筆時点で「満足度・生活の質指標群に関する研究会」が組織されており、2019年から毎年1回「満足度・生活の質に関する調査」と呼ばれるアンケートが実施されている。そこではアンケートにより把握を行う「主観的ウェルビーイング(Subjective well-being: SWB)指標」の整備および政策活用が議論されている。また、デジタル庁には「地域幸福度(Well-Being)指標の活用促進に関する検討会」が設置され、地域別の「地域幸福度(Well-Being)指標ダッシュボード」が公開されており、そこではオンラインで地域の状況が“見える化”されている1。地方創生の文脈で「地域幸福度」を測り、政策に活用していく方策が議論されているのである。国際的にもOECD(経済協力開発機構)においてOECD Well-being Data Monitorが公開されており、OECD諸国の主観的ウェルビーイングの状況が“見える化”されている2。このように、国内外でウェルビーイング指標の政策活用が議論されているのである。
ウェルビーイングは形のないものと言える。しかしながら、その概念は人々の「よりよい生活」を形成し、人々の「幸せ」を形作ると期待されているのである。この「形のないものを形にする」ための方策の一つが「主観的ウェルビーイング指標」の把握と言える。この指標は、アンケートで個々人のウェルビーイングの状況を把握するものであり、主として心理学の分野で測定方法が発展してきたものである。この主観的ウェルビーイング指標を用いた研究も近年発展しており、国際的なウェルビーイングの学会であるInternational Society for Quality-of-Life Studies(ISQOLS)は2025年に設立30周年を迎え、この指標を用いた研究が学術的に蓄積されてきている状況である。
さて、日本における主観的ウェルビーイングの状況はどのような状況なのだろうか。国際的な調査会社であるGallupは2005年から毎年、160か国以上、各国1000サンプル程度の世論調査を継続的に行ってきている。この世論調査に含まれている「カントリルラダー」と呼ばれる指標は、主観的ウェルビーイングの主たる指標とされている。カントリルラダーは最高の人生を10、最悪の人生を0とした時に、0から10の11段の梯子(はしご)を想定してもらい、自分の人生がどの段にあるかを回答させるものである。あなたはこの質問をされたとき、どの段にあると回答するだろうか。
このカントリルラダーの個人回答の国別平均値(過去三年の平均、したがって毎年約1000サンプル×3年分で合計約3000サンプルの平均)はWorld Happiness Reportと呼ばれる報告書で毎年報告されている。直近のWorld Happiness Report 2025における日本の平均値は6.15であり、調査対象147か国中55位となっている(Helliwell et al., 2025)。2020年以降の順位を見ると50位前後を推移しており、この順位は先進国最低水準と言える。1位は2018年から2025年まで8年連続でフィンランドであり、2025年の平均値は7.74となっている。日本が幸福度ランキングで先進国最低水準である状況は耳にしたことがある人もいるのではないだろうか。
さらに、近年では若者の幸福度の低さが問題となっており、World Happiness Report 2024では若者の主観的ウェルビーイングが先進国を中心に低迷している状況が特集された(Helliwell et al., 2024)。2024年の日本のランキングは全年齢では51位であったが、30歳以下のランキングでは73位となっている。幸福度ランキング1位のフィンランドでも30歳以下のランキングでは7位となっており、先進国を中心に若者の幸福度が低迷している状況が浮き彫りになってきていると言える。
| 1 | https://well-being.digital.go.jp/dashboard |
|---|---|
| 2 | https://www.oecd.org/en/data/tools/well-being-data-monitor.html |
2. 主観的ウェルビーイングの主たる決定要因
それでは、主観的ウェルビーイングはどのような要因で決定されるのだろうか。先行研究が明らかにしてきた主たる決定要因として3つ挙げることができる(鶴見ほか, 2021)。一つ目は人とのつながり、二つ目は余暇、そして三つ目は自然とのつながりである。
関連して、主観的ウェルビーイング研究の先駆者であり、ノーベル経済学賞も受賞したダニエル・カーネマンは自身の研究を振り返るインタビュー記事で次のようなことを述べている3。すなわち、「人生の満足を高めるためにはどうしたらよいか」という質問に対し、「時間」の重要性を強調している。そこでは「注意を払い続けられ、かつ人生を豊かにする活動に時間を投資すべき」と述べ、具体的に新車を例に挙げ、時間が経つと車の所有や運転に慣れてしまい、車に対して注意を払わなくなることが多いこと、対照的に友人との社交は注意を払い続けなければ維持できないものであり、かつ人生を豊かにすることができるものである、ということを述べている。このことが意味することは、時間の使い方において、人生を豊かにするようなもの、かつ情熱を持てるものに時間を充てることの重要性と言えるのではないだろうか。カーネマンの議論に補足をすると、仮にいわゆる「愛車」のように、車の所有や運転に情熱を持ち続けられるのであれば、それは一過性の満足ではなく人生の満足を高める要素となり得るということである。
さて、先述の「人とのつながり」、「余暇」、「自然とのつながり」は時間の過ごし方に関係のある要素であり、いかにそれらの活動に注意を向けられるかが主観的ウェルビーイング向上の鍵と言える。あなたは、情熱を持つことができ、かつ人生を豊かにするようなことに対して時間を投資することができているだろうか。日本の幸福度低迷を脱する鍵はこの質問にYesと答えられるようになることにあるかも知れない。
加えて考える必要があるのが、主観的ウェルビーイングの決定要因として将来不安(将来期待)が強く影響するという研究が存在している点である。すなわち、主観的ウェルビーイングは現在の状況のみによって形成されるのではなく、将来不安によっても形成されることが明らかになっているのである。具体的には、将来の不確実性(例えば、雇用不安や失業リスク等)が現在の主観的ウェルビーイングを低下させる一方、将来の所得や生活見通しに対する前向きな期待は現在の主観的ウェルビーイングを高めることが示されてきている(Knabe & Rätzel, 2011;Green, 2011;Senik, 2008)。したがって、日本の主観的ウェルビーイングが平均的に低迷していることに加え、先述の通り若者の主観的ウェルビーイングが国内で相対的に低い状況にあることの背景には、この将来不安が影響している可能性が高いと言えるのではないだろうか。生活状況の見通しがつきにくいこと、住宅費・教育費の負担増、退職後の生活の見通し(年金等)がつきにくいこと、物価高などの要因は将来不安を形成するものと考えられるであろう。
さらに、主観的ウェルビーイングの決定要因に強く影響するものとして自己肯定感が先行研究で注目されてきている(Diener & Diener, 1995; Diener et al. ,1999; Orth et al., 2012)。特に日本の自己肯定感は他国と比較して低いことが確認されてきており(内閣府, 2023; Schmitt & Allik, 2005)、日本の主観的ウェルビーイングが平均的に低い理由の一つと指摘できる。加えて日本の若者の自己肯定感が経年で低下してきていることも指摘されている(Ogihara et al., 2016)4 。こうした日本の心理的な考え方の特徴も主観的ウェルビーイング低下に影響を及ぼしている可能性が指摘できる。
なお、健康状態および経済状況は上記で議論した主たる要因と同様に主観的ウェルビーイングの主要因とされてきている(鶴見ほか, 2021)。主観的ウェルビーイングの決定要因を統計的に検証する際には、健康状態および経済状況も含めて分析を行うことが必要になる。
| 3 | https://www.bps.org.uk/psychologist/most-important-living-psychologist |
|---|---|
| 4 | ただし、日本の自己肯定感の低さは、米国の自己高揚に対し、日本では自己批判と自己改善が文化的に促される(Heine et al., 1999; 2000)、という研究が存在することから、文化的特徴として幸福度の低さが議論されることも指摘できる。 |
3. データおよび分析の概要
以上の先行研究を踏まえ、本研究では南山大学の学生を対象にアンケート調査を実施した。アンケートは2025年度の著者の授業の受講生を対象に行った。具体的には2025年度第2クォーター「経済政策論」(対象学年2年次以上)の受講生(受講者数501名)および第3クォーター「社会システムと環境2」(対象学年1年次以上)の受講生(受講者数453名)を対象に実施した。「経済政策論」では444名の有効サンプル(回答拒否を除く)を得ることができ、「社会システムと環境2」では経済政策論も受講していてすでに回答済みであった学生を除いた329名の有効サンプル(回答拒否を除く)を得ることができ、全体で773名の有効サンプルを得た。男性が40.2%、女性が59.6%、その他が0.2%で、1年生が26.3%、2年生が28.7%、3年生が36.6%、4年生以上が8.3%であった。
3.1. 南山大生は幸福なのだろうか
図1および図2はアンケートで把握した主観的ウェルビーイング指標の平均値を示したものである。図1に示したカントリルラダーは上述の通りWorld Happiness Reportの国際ランキングに用いられている主観的ウェルビーイング指標で、0から10の11段階の指標であり、数値が大きいほど幸せということを意味している。図2に示した生活満足度は「あなたは全体としてどの程度生活に満足していますか」という質問に対して1から5の5段階で回答をするもの、そして主観的幸福度は「あなたは全体としてどの程度幸せですか」という質問に対して1から5の5段階で回答を行うもので、これらも数値が大きいほど幸せということを意味している。以上3つの指標は先行研究で主たる主観的ウェルビーイング指標として用いられてきているものである。
図1より、南山大生のカントリルラダーの平均値はサンプル全体で6.73という結果が得られた。この数値は高いのだろうか、それとも低いのだろうか。図1には比較対象として前述のWorld Happiness Report 2025で報告されている日本人の平均値6.15(全年齢の平均であることに注意が必要)を示している。この日本人平均と比較して南山大生の平均値は高い数値と言える。なお、World Happiness Report 2024で報告されている年代別の平均を見ると、日本の30歳未満が6.23となっており、やはり南山大生のほうが高いことになる。
また、南山大生の平均値を男女別にみると男性の平均値が6.49であるのに対して女性の平均値は6.89となっており、女性のほうが男性よりも平均的にはカントリルラダーの数値が高いことが分かる。この状況は日本における幸福度が女性のほうが男性よりも高いという先行研究の結果と一致している(鶴見ほか, 2021)。
図2では、生活満足度について南山大生のサンプル平均が3.81(男性の平均が3.77、女性の平均が3.84)であること、主観的幸福度について南山大生のサンプル平均が3.97(男性の平均が3.91、女性の平均が4.02)であることが示されている。この数値が高いのかどうかを検討するために、図3に著者らが2015年から2019年にかけて行った日本人30万人を対象としたアンケート(詳細は鶴見ほか(2021)を参照のこと)の大学生(N= 2,353)のサンプル平均値との比較を示す。図3に示すように、南山大生のサンプル平均のほうが、日本人30万人アンケートにおける大学生のサンプル平均と比較して高いことが分かる。なお、図1と同様に、女性のほうが男性よりも平均値が高い状況である。南山大生は平均的に幸福であることが示唆されたことになる。
注:ギャラップ=Gallup World Pollの日本人平均(World Happiness Report 2025)
次に、図4に主観的ウェルビーイングの主たる決定要因である「人とのつながり」および「余暇」に関するアンケート結果を示す。「人とのつながり」は先行研究で用いられてきている人間関係満足度の質問を採用しており、二つの指標を示している。一つ目は家族との関係性満足度、二つ目は友人知人との関係性満足度であり、両者とも1から5の5段階評価で数値が大きいほど満足していることを示す。「余暇」については、余暇時間満足度の質問であり、こちらについても1から5の5段階評価で数値が大きいほど満足していることを示す。
図4に示すように、「人とのつながり」については家族との関係性満足度も友人知人との関係性満足度も南山大生の平均値は30万人アンケートの大学生平均と比較して高いことが分かる。他方で、「余暇」については南山大生の平均値は30万人アンケートの大学生よりも若干低いことが分かった。人とのつながりについては南山大生は日本の平均よりも満足しているのに対して、余暇時間については満足していない傾向が見出されたことになる。
次に、図5に主観的ウェルビーイングの主たる決定要因の一つである「自然とのつながり」のアンケート結果を示す。アンケートでは先行研究における主要な自然とのつながり指標の一つであるEAN(Emotional Affinity toward Nature scale)を把握している(Kals et al., 1999)。このEANは「自然の中にいると落ち着いた気持ちになる」、「自然が破壊されているのを見ると心が痛む」、「自然との一体感を感じる」など自然への愛着、感情的反応、一体感について10項目程度(研究により数は異なる)の質問で把握するものである。数値が大きいほど自然とのつながりが強いことを意味する。図5には南山大生のEANの比較対象として、2019年に著者が実施した日本(N=10,249)とフィンランド(N=4,392)で行ったアンケートでのEANの結果も掲載している。この2019年のアンケートはそれぞれの国の地域別人口分布、年代比、男女比を考慮してサンプルを回収したものである。
図5に示すように、南山大生のEAN平均値は日本とフィンランドのEAN平均値と比較すると、日本の平均値よりは高く、フィンランドの平均値よりは低い水準にあることが分かる。南山大生の自然とのつながりはフィンランドの平均よりは弱いものの、日本の平均よりは強いことが示されたことになる。先行研究で自然とのつながりは子ども時代の自然との触れ合い経験、現在の自然との触れ合い経験が影響することが示されてきており(Pensini et al., 2016)、南山大生は日本人平均と比較して自然との触れ合い経験が豊富である可能性が示唆される。
このほか、アンケートでは主観的ウェルビーイングの主たる決定要因を明らかにするために、先行研究で触れた健康、経済状況、将来不安、自己肯定感について把握を行っている。健康および経済状況は主観的な満足度であり、「あなたは以下の項目について全体としてどの程度満足していますか。」という質問に対して健康状態および経済状況という項目を設け、それぞれ1から5の5段階で尋ねている。数値が大きいほど満足していることを意味する質問である。将来不安については、「あなたは自分の将来について不安をどの程度持っていますか。」という質問に対して1から5の5段階で回答をしてもらっている。数値が大きいほど不安が大きいという質問である。自己肯定感については先行研究で多くの把握指標が検討されてきているが、その中から関連指標である自己効力感の指標を用いている。具体的にはGeneral Self-Efficacy Scale(GSES)と呼ばれる指標であり、自己効力感について把握する質問としては国際的に最も広く使用されているものである(Schwarzer & Jerusalem, 1995)。「たいていの問題は、努力すれば解決できると思う。」「予期しない出来事が起きても、うまく対処できると思う。」「どんな困難な課題でも、努力すればきっと乗り越えられると思う。」などの質問10項目を実施し、自己効力感を測定するものであり、数値が大きいほど自己効力感が大きいという指標である。
以上のデータの基本統計量を下記の表1に示す。
表1 基本統計量(N=773)
| 変数名 | 平均値 | 標準偏差 | 最小値 | 最大値 |
|---|---|---|---|---|
| カントリルラダー | 6.73 | 1.65 | 0 | 10 |
| 生活満足度 | 3.81 | 0.79 | 1 | 5 |
| 主観的幸福度 | 3.97 | 0.73 | 1 | 5 |
| 女性ダミー | 0.60 | 0.49 | 0 | 1 |
| 経済状況満足度 | 3.07 | 1.16 | 1 | 5 |
| 余暇時間満足度 | 3.15 | 1.15 | 1 | 5 |
| 健康状態満足度 | 3.60 | 1.11 | 1 | 5 |
| 家族との関係性満足度 | 4.03 | 1.05 | 1 | 5 |
| 友人知人との関係性満足度 | 4.03 | 0.98 | 1 | 5 |
| 自然とのつながり(EAN) | 3.60 | 0.74 | 1 | 5 |
| 将来不安 | 3.08 | 0.70 | 1 | 4 |
| 自己肯定感(自己効力感) | 27.15 | 5.47 | 10 | 40 |
以上のデータを用いて、以下、主観的ウェルビーイングの決定要因の分析を行う。主観的ウェルビーイングの指標としてはWorld Happiness Reportの国際ランキングで用いられているカントリルラダーを用い、分析には重回帰分析を用いる。
被説明変数はカントリルラダー、説明変数には表1に示した変数を用いる(生活満足度と主観的幸福度は除く)。重回帰分析は被説明変数を複数の説明変数で説明する手法である。説明変数は女性ダミー、経済状況満足度、健康状態満足度、友人知人との関係性満足度、自然とのつながり、将来不安、自己肯定感(自己効力感)を用いる。ここで家族との関係性満足度は説明変数に含めていないが、分析時に多重共線性5と呼ばれる問題が生じたため除いている。なお、以下に示す推計結果において、友人知人との関係性満足度を家族との関係性満足度に入れ替えた場合の推計結果はほぼ同様のものであった。また、カントリルラダーの代わりに生活満足度や主観的幸福度を被説明変数とした分析も行ったが、以下に示すカントリルラダーの決定要因の分析結果とほぼ同様の結果が得られているため、本稿ではその結果については省略する。
| 5 | 説明変数同士の相関関係が強い場合に、推計結果の分散が大きくなり、推計結果の信頼性が下がることを意味する。 |
|---|
推計結果を表2に示す。主たる説明変数以外の説明変数(コントロール変数)である女性ダミー、経済状況満足度、健康満足度はそれぞれ先行研究と同様の結果が得られており、女性のほうが男性と比較して統計的に有意に幸福であり、経済状況や健康状態の満足度が高いほど統計的に有意に幸福であることが示されている。
「人とのつながり」の代理指標である友人知人との関係性満足度についても先行研究と同様に統計的に有意に幸福に結びつき、「余暇」の代理指標である余暇時間満足度についても先行研究と同様に統計的に有意に幸福に結びついている。また、「自然とのつながり」についても先行研究と同様に統計的に有意に幸福に結びつくことが示されている。さらに、将来不安についても先行研究と同様に統計的に有意に幸福と負の相関を有すことが示されており、自己肯定感についても先行研究と同様に統計的に有意に幸福と正の相関を有すことが示された。
以上のように、先行研究と同様の推計結果が南山大生についても得られたことになる。ここで、表2の「数値の大きさ」に注目したい。この数値は標準化係数とよばれるものであり、絶対値が大きいほどカントリルラダーに対して強い影響を持つことを意味するものである。標準化係数の絶対値の大きさから、最もカントリルラダーに対して影響が大きいのは将来不安であることが分かる。若者の幸福度が低い理由として、将来不安が相対的に大きいことが裏付けられたと言える。将来不安の次に絶対値が大きい標準化係数は知人友人との関係性満足度であり、人とのつながりが幸福度に相対的に強い影響を及ぼす可能性が示唆されたことになる。なお、人とのつながりの標準化係数は女性ダミーや経済状況満足度、健康状態満足度と同等の大きさであることも示されている。その次に余暇時間満足度、自己肯定感、自然とのつながりの順で標準化係数が大きいことも示されている。これらの標準化係数は将来不安の標準化係数の絶対値の半分程度であり、将来不安の影響の半分程度はこれらの項目にも影響力があることが示唆されるということになる。
表2 カントリルラダーの決定要因に関する推計結果(N=773)
| 標準化係数 | ||
|---|---|---|
| 女性ダミー | 0.13 | *** |
| 経済状況満足度 | 0.13 | ** |
| 健康満足度 | 0.14 | *** |
| 友人・知人との関係性 | 0.13 | *** |
| 余暇時間満足度 | 0.09 | ** |
| 自然とのつながり | 0.07 | ** |
| 将来不安 | -0.18 | *** |
| 自己肯定感(自己効力感) | 0.08 | ** |
注:** , ***はそれぞれ5%, 1%水準で統計的に有意であることを意味している。
なお、標準化係数の大きさを比較しやすくするために、上記の表2を図示すると以下の図6となる。
注:数値は標準化係数(数字の絶対値の大きさは相対的な影響の大きさを意味する。正の値はプラスの相関、負の値はマイナスの相関である。)
以上の推計結果より、南山大生の主観的ウェルビーイングの決定要因として、将来不安が最も影響し、人とのつながりがその次に影響(経済状況や健康状態と同等)、その次に余暇時間、自己肯定感、自然とのつながりの順となることが明らかになった。先行研究で健康は主観的ウェルビーイングの主たる決定要因とされているが、この健康と比較しても相対的に大きい影響力が将来不安に見出されたこと、そして健康と同等あるいは半分程度の影響力が他の主たる説明変数についても見出されたことは、上記の表2における説明変数の重要性を意味すると言えるのではないだろうか。
また、南山大生の友人・知人との関係性満足度および自然とのつながりの平均値が日本人の平均よりも高いことを鑑みると、人とのつながりおよび自然とのつながりが南山大生の主観的ウェルビーイングの平均値が日本の大学生平均と比較して高いことに寄与している可能性が示唆されたことになる。南山大生は人とのつながりと自然とのつながりの面で日本平均よりも幸せである可能性も示唆されることになる。
補論. 環境配慮行動の決定要因
近年、経験の喪失(extinction of experience)という概念が注目されている。この概念は以下の図7に示すような「負のスパイラル」を意味している。すなわち、「都市化の進展により自然との触れ合いが減少する」⇒「その結果、自然の素晴らしさを体感する機会が減少する」⇒「その結果、自然への興味や関心が低下する」⇒「その結果、環境を守る行動が(環境配慮行動)が低下する」⇒「その結果、自然の破壊が進み、自然と触れ合う機会がさらに減少する」⇒「、、、」というように自然との触れ合い経験の喪失が自然破壊を加速させる負のスパイラルを指摘する概念と言える(Soga& Gaston, 2016; 2023a; 2023b; 2024a; 2024b; 2025)。都市化の進展が環境破壊のさらなる加速に結び付くことを示唆する概念ということになる。
参考:Soga& Gaston (2016; 2023a; 2023b; 2024a; 2024b; 2025)
すでに述べた通り、自然との触れ合い、あるいは自然とのつながりは主観的ウェルビーイングの主たる決定要因とされてきている(鶴見ほか, 2021; Mayer & Frantz, 2004; Nisbet et al., 2011; Pritchard et al., 2020)。したがって、都市化の進展による自然とのつながりの低下は主観的ウェルビーイングのさらなる低下につながる可能性が示唆される。他方で、公衆衛生や環境疫学の分野の研究では、緑地での緑との接触はストレス軽減、運動・睡眠改善、社会関係資本(人とのつながり)醸成に結び付くことが指摘されており、これらを媒介して主観的ウェルビーイングにプラスの影響を及ぼすことが示されてきている(Hartig et al., 2014; Alcock et al., 2014; White et al., 2019; Houlden et al., 2018)。
加えて、自然とのつながりは主観的ウェルビーイングの主たる決定要因とされるだけでなく、環境配慮行動の決定要因ともされてきている。「経験の喪失の負のスパイラル」が示唆するように、自然と触れ合うことで自然の良さを認識し、自然とのつながりが醸成されるのである。自然とのつながりは心理学の分野でアンケートを用いた指標化が進められ、研究蓄積がなされてきている。この自然とのつながりの把握は「自然を自分の体の一部のように感じる」といった質問項目に回答する形で行われるものである。自然が破壊されたときに、自分が傷つけられるような感覚をあなたは抱くだろうか。
要するに、自然とのつながりは自然破壊を自分自身の問題と捉え、自分事として捉えることができるか、という指標に他ならないのである。著者はフィンランドと日本でこの自然とのつながりの状況をアンケートで把握した。その結果、顕著にフィンランドのほうが自然とのつながりが強い状況にあった(鶴見ほか, 2021)。このことは、フィンランドが日本と比較して環境配慮行動に積極的であることを示唆するものと言えるだろう。すなわち、環境配慮行動の主たる決定要因として自然とのつながりが指摘されてきていることは、環境破壊を自分事として捉えることができるかどうかが環境配慮行動の鍵ということを意味していると言えよう。
本稿ですでに触れた通り、本研究では南山大生の自然とのつながりを測定し、南山大生の自然とのつながりの平均は日本人平均よりも高いスコアであることを確認している(t検定による統計的有意差も確認済み)。このことが意味することは、南山大生が環境配慮行動に日本平均よりも積極的である可能性である。それでは、南山大生の環境配慮行動の状況は実際にどうなのだろうか。
以下の図8に南山大生の環境配慮行動の状況を示す。アンケートでは4種の環境配慮行動の状況を把握している。具体的には「1.リサイクルやごみの減量」、「2.省エネ行動」、「3.森林保全活動」、「4.環境保護団体への寄付」の4種である。質問は「以下の環境配慮行動のうち当てはまるもの(現在行っているもの、および何らかの形で関わっているもの)をすべてお選びください。」という質問に対して複数選択で回答する形式で行っている。図7に示されている数値は4種の環境配慮行動についてそれぞれ選択をした人の割合である。たとえば、省エネ行動のフィンランドの0.57は回答者の57%が実施していると回答したという意味である。
図8より、フィンランドの環境配慮行動の実施割合が日本人及び南山大生と比較して突出して高いことが示されている(統計的有意差確認済み)。また、南山大生と日本人平均の違いをみると、南山大生は平均的な日本人よりも環境配慮行動を行っていることが分かる(統計的有意差確認済み)。それではこの南山大生の環境配慮行動はどのような決定要因で説明できるのだろうか。先述の通り、自然とのつながりは環境配慮行動の主たる決定要因とされてきている。重回帰分析を用いて、以下そのことを確認してみよう。
ここで、重回帰分析の被説明変数は4種の環境配慮行動(1が行っている、0が行っていない)である。主たる説明変数は自然とのつながり、主たる説明変数以外の説明変数(コントロール変数)は女性ダミー、経済状況満足度、主観的ウェルビーイング(カントリルラダー)である。ここで、先行研究では、性別については概ね一貫して女性のほうが環境配慮行動を行うことが示されてきている(Zelezny et al., 2000; Desrochers et al., 2019)。経済状況については先行研究では一貫した結果は得られていない状況であるが、説明変数としては含まれることが多いため本研究でも含めている(Matthies & Merten, 2022)。また、主観的ウェルビーイングについては、環境配慮行動と正の相関を有すことが先行研究で示されてきている(Johnson-Zawadzki et al., 2020; Schmitt et al., 2018; Capstick et al., 2022)。ただし、主観的ウェルビーイングについては因果推論の観点からはさらなる分析が必要(Binder et al., 2025)であり、同一個人の経年変化をアンケートで把握していく必要があるため、データ制約上、本研究の研究課題と言えることに注意が必要と言える。とは言え、幸福度が低い場合には自分のことで精一杯になる可能性があり、他者のこと(環境のこと)を考えることができなくなる、逆に幸福度が高い場合には心に余裕がある状況であり、他者(環境)にやさしくできるようになる、という観点から考えると、主観的ウェルビーイングを高めることが環境配慮行動に結び付く可能性は読者にも理解できるのではないだろうか。
分析結果を以下の表3から表6に示す。表3は被説明変数を「リサイクルやごみの減量」とした分析、表4は被説明変数を「省エネ行動」とした分析、表5は被説明変数を「森林保全活動」とした分析、表6は被説明変数を「環境保護団体への寄付」とした分析の推計結果である。
主たる説明変数の自然とのつながりについては、表3「リサイクルやごみの減量」、表4「省エネ行動」、表5「森林保全活動」の三つの環境配慮行動で統計的に有意にプラスの係数が得られている。すなわち、自然とのつながりがこれらの環境配慮行動とプラスの関係にあるということになる。このことは先行研究と一致する結果であり、南山大生の環境配慮行動に自然とのつながりがプラスに影響する可能性が示唆されたことになる。
コントロール変数である女性ダミーについては表3のみ先行研究と同様にプラスの影響が見出されている。また、経済状況満足度については表3および表6において統計的に有意にマイナスの係数が得られている。このことは先行研究同様に所得が環境配慮行動に及ぼす影響はプラスとは限らないという知見と一致するものと言える。所得に余裕が生じたとしても環境配慮行動の促進にはつながらない状況が見出される。最後に、主観的ウェルビーイング(カントリルラダー)については表3及び表6において先行研究と同様にプラスの係数が得られている。主観的ウェルビーイングを高めることは環境配慮行動促進にもつながり得ることが示唆されたと言える。
総じて、自然とのつながりは環境配慮行動にプラスの影響を有する可能性が示唆されたことになるが、標準化係数の絶対値の大きさを比較しても他の説明変数と比較して相対的に大きいことも指摘できる。このことは自然とのつながりが環境配慮行動の決定要因として重要であるという先行研究の議論と整合する。
表3 リサイクルやごみの減量(N=773)
| 標準化係数 | ||
|---|---|---|
| 女性ダミー | 0.16 | *** |
| 経済状況満足度 | -0.07 | * |
| 主観的幸福度 | 0.07 | ** |
| 自然とのつながり | 0.11 | *** |
注:*, ** , ***はそれぞれ10%, 5%, 1%水準で統計的に有意であることを意味している。
表4 省エネ行動の決定要因(N=773)
| 省エネ行動 | 標準化係数 | |
|---|---|---|
| 女性ダミー | 0.03 | |
| 経済状況満足度 | -0.05 | |
| 主観的幸福度 | 0.01 | |
| 自然とのつながり | 0.14 | *** |
注:***は1%水準で統計的に有意であることを意味している。
表5 森林保全(植林活動など)活動(N=773)
| 森林保全(植林活動など)活動 | 標準化係数 | |
|---|---|---|
| 女性ダミー | -0.02 | |
| 経済状況満足度 | 0.02 | |
| 主観的幸福度 | -0.03 | |
| 自然とのつながり | 0.07 | ** |
注:**は5%水準で統計的に有意であることを意味している。
表6 環境保護団体への寄付の決定要因(N=773)
| 環境保護団体への寄付 | 標準化係数 | |
|---|---|---|
| 女性ダミー | 0.01 | |
| 経済状況満足度 | -0.07 | * |
| 主観的幸福度 | 0.08 | ** |
| 自然とのつながり | -0.04 |
注:*, **はそれぞれ10%, 5%水準で統計的に有意であることを意味している。
南山大生の環境配慮行動は図8に示したように、日本人平均より高い状況が示されている。加えて、南山大生の自然とのつながりが日本人平均よりも高いことも示されている。そして、重回帰分析により、自然とのつながりが環境配慮行動に統計的に有意にプラスの影響を及ぼす可能性が示唆されている。以上のことを踏まえると、南山大生の環境配慮行動が日本人平均より高い理由として、自然とのつながりの強さが影響している可能性が示唆されると言えるのではないだろうか。ただし、南山大生の環境配慮行動はフィンランド人平均よりは低いということを鑑みると、現状よりも南山大生の自然とのつながりを醸成していくことが環境保護の観点からは必要と言える。
なお、自然とのつながりは過去の自然との触れ合いや現在の自然との触れ合いによって醸成されることが先行研究で指摘されてきている(Pensini et al., 2016)。このことを確かめるために、追加の分析として以下の重回帰分析を行った。すなわち、被説明変数を自然とのつながり、説明変数に自然との触れ合い(過去)および自然とのつながり(現在)、そしてコントロール変数として女性ダミーを用いた分析である。
自然との触れ合いについては、「あなたは子ども時代、自然と豊富に触れ合いましたか。」および「あなたは現在、自然と豊富に触れ合っていますか。」という質問を行っており、1.ほとんど触れあっていない(いなかった)、2.あまり触れ合っていない(いなかった)、3.まあまあ触れ合っている(いた)、4.大変豊富に触れ合っている(いた)の4段階で回答をしてもらっており、数値が大きいほど触れ合っている(いた)状況を示す。
分析の結果を表7に示す。分析の結果、先行研究同様に過去及び現在の自然との触れ合いが自然とのつながりを醸成することが示された。南山大生はすでに大人になっているかもしれないが、大人になったとしても現在の自然との触れ合いが自然の良さを認識することにつながる可能性が示唆されたことになる。自然の良さを知っているのと知らないのとでは主観的ウェルビーイングの意味でも環境配慮行動の意味でも大違いと言える。総じて自然と楽しく触れ合って、自然の素晴らしさを認識し、そのことによって幸福で環境に優しい社会になっていく。経験の喪失の負のスバイラルを回避し、正のスパイラルにつなげていくことが今後の社会には必要なのではないだろうか。
表7 自然とのつながりの決定要因(N=773)
| 標準化係数 | ||
|---|---|---|
| 女性ダミー | 0.07 | ** |
| 自然との触れ合い(子ども時代) | 0.02 | *** |
| 自然との触れ合い(現在) | 0.33 | *** |
注:**, ***はそれぞれ5%, 1%水準で統計的に有意であることを意味している。
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Profile
総合政策学部 総合政策学科
鶴見 哲也 教授
専攻分野
環境経済学
主要著書・論文
- "Does Trade Openness Improve Environmental Quality?" Journal of Environmental Economics and Management (共著)
- "Does Energy Substitution Affect Carbon Dioxide Emissions-Income Relationship?" Journal of The Japanese and International Economies (共著)
- "Decomposition of the Environmental Kuznets Curve: Scale, Technique, and Composition Effects” Environmental Economics and Policy Studies(共著)
将来的研究分野・経済発展と環境
- 貿易と環境
- 望ましい環境政策
- 生物多様性
- 森林
- 主観的幸福度
担当の授業科目
「環境経済学」、「生命と環境(経済と環境問題)」、「経済政策論」他

