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学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」

No.24「3校の連携が生み出すラテンアメリカ・プログラム」

2019年3月20日

南山大学は、上智大学と上智大学短期大学部の3校で連携して、ラテンアメリカ・プログラム(LAP)という、日本と中南米諸国の間における学生の教育交流を実施しています。このプログラムは、もともと中南米諸国との交流・研究実績のある南山大学・上智大学・上智大学短期大学部が、それぞれの実績を基盤としつつ、「人の移動と共生」をテーマとしたプログラムを文部科学省に申請し、2015年度に「大学の世界展開力強化事業」に採択されたものです。これまでに、中南米諸国の大学からの受入学生が81名、日本からの派遣学生が156名となっており、非常に活発な学生交流が行われています。

この事業は、多層的な交流プログラムになっているので、全体を簡単に紹介するのは大変です。そこで、先日、本学で開かれたこのプログラムに関連する会議に出席したときに、運営に携わっている教職員からの説明と留学体験をした学生からの報告を受けた中から、私が簡単に紹介できそうな事柄のみをここに取り上げてみたいと思います。その1つが、この連携プログラムの象徴ともいえるマルチキャンパス・モデルです。本学をはじめとする日本側の3校は愛知県、東京都、神奈川県の3都県にあります。この3校と、中南米の6カ国(ブラジル、メキシコ、ペルー、チリ、コロンビア、アルゼンチン)の13大学が連携します。具体的には、たとえば、上智大学に留学しようとする中南米からの受入学生は、まず南山大学で日本語集中コースに参加し、日本人派遣学生と交流します。また、インターンシップをとおして地元の地域性を体験することで、日本社会や日本と中南米との関係理解を深めます。その後、上智大学留学中には、上智大学短期大学部のサービスラーニングを体験します。このように3校が協力し、各キャンパスの強みを活かして、複数(マルチ)キャンパスで受入学生に学びの場を提供しています。

本学で日本語集中コースに参加するLAP留学生

それとは逆に、日本から中南米への学生派遣では、たとえば、ペルースタディツアーという短期派遣留学プログラムが印象に残りました。これは、3校の学生がともに参加するプログラムです。東京と名古屋で事前講義を受けた後に、泰野市で事前研修に参加して中南米や日本人コミュニティーへの理解を深めます。その後、ペルーの大学へ派遣されている間には、ペルーの文化や歴史の講義を履修し、現地の学生とも交流し、博物館や史跡の訪問などのフィールドワークを行い、また、現地の日本人コミュニティーや小学校での教育文化交流などを行います。実際にこのプログラムに参加した本学の派遣留学生からの報告では、現地での講義やフィールドトリップをとおして多くの人々と出会い、様々な事柄を学ぶことができたことへの満足の言葉と、それらの経験を今後の勉学やキャリア形成に活かしたいとの思いを確認することができました。

今回は、ラテンアメリカ・プログラムの少しだけの紹介でしたが、本学の様々な留学プログラムについては、本学Webページから「Global News -南山大生の海外見聞録」などを参考にしてください。

ペルースタディツアーの様子

南山大学長 鳥巣 義文

発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp