文字サイズ
  • SNS公式アカウント
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram

学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」

No.21「同窓生をつなぐコンサート」

2018年12月19日

師走入り間近で何かと忙しくしていた時に、東京で働いている高校時代の同窓生から名古屋に行くので久しぶりに会おうという連絡がありました。十数年前に郷里の長崎で開かれた長崎南山高校のクラス会以来になる2人だけのプチ同窓会でした。今回集まった同窓生は彼と私の2人だけですが、しかし集合場所が特別でした。それは、シンガーソングライターや小説家として活躍されているさだまさしさんの「45周年記念コンサートツアー」が催される名古屋国際会議場センチュリーホールでした。

開演前の受付で私を迎えてくれた同級生は、「さだ企画」の代表取締役CEOである佐田繁理君。まさしさんは彼のお兄さんです。その日のコンサートは名古屋のファンへの追加公演会でした。ステージ裏の控え室に案内していただいて、同級生の繁理君やコンサート制作関係者の方々とお話しをしている間に、予期していなかったもう一人の同窓生とお会いすることになりました。

久しぶりの再会を喜ぶ佐田繁理さんと鳥巣学長

それは、繁理君が「恩人」と呼ぶ元東海ラジオアナウンサーの蟹江篤子さんです。EPISTOLA読者の中にはご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、蟹江さんは南山大学の卒業生です。私が南山大学に入学した頃には、既にアナウンサーとしてご活躍でして、まさしさんが「グレープ」という名のグループで歌った『精霊流し』という曲が名古屋で大ヒットしたきっかけとなった方だそうです。お会いした当日、蟹江さんは私が長崎出身だと分かると、世界遺産に登録された長崎の教会堂めぐりをされた時の体験をいろいろと話してくださいました。

『精霊流し』がラジオから流れていた頃、私は本学に入学しており、一方、繁理君は台湾へ留学していました。学生時代に名古屋にいながらこの曲を耳にすることができたのは、当時ラジオ局で頑張っておられた蟹江さんの働きのおかげだったと知って、不思議なご縁を感じました。

コンサートでは、懐かしい曲も新しい曲もたくさんありましたが、どれもまさしさんの家族愛、人間愛という視点で一貫しているという感を強く持ちました。この視点は、曲の合間に繰り広げられた、会場の爆笑を誘うトークにも貫かれていた気がします。まさしさんの人間味あふれる内容構成だったと思います。今回は、高校のプチ同窓会から大学の同窓生との出会いへと私をつないでくれたコンサートでした。そして、私も、小学校から大学までのすべての同窓生にエールを送りたくなりました。

南山大学長 鳥巣 義文

発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp