学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」
No.64「神言会を知る旅2025」
2025年7月16日
先月、大学の関係者とともに「神言会を知る旅2025」に出かけました。今年は神言会創立150周年であり、その一環として計画したバチカン、神言会のローマ総本部、神言会の生地であるオランダのシュタイルという小さな町を訪れることが目的でした。
長引くロシアのウクライナ侵攻の影響で、ヨーロッパへの飛行時間がかなり長くなり、ローマについたのは真夜中でした。それにもかかわらず、翌朝早くホテルを出てバチカンに向かいました。バチカンではまずミサを祝い、その後は25年ごとの「聖年」を祈念して開かれる、サンピエトロ大聖堂の「聖なる扉」を通る巡礼の列に加わりました。午後はローマ市内の観光を楽しみましたが、長い旅の疲れもあって、ホテルに着いたときに皆はほっとしていたと思います。

神言会ローマ総本部
2日目は毎週水曜日にサンピエトロ広場で行われる「教皇の一般謁見」に参加しました。参加者は何万人もいましたが、神言会総本部の配慮で前方の席で参加することができました。席に行く途中、教皇が「ポープモービル」に乗って広場を回り、私たちの目の前を通りました。その日の午後、私たちはまず神言会がバチカンのために運営しているドミティラのカタコンベに行きました。カタコンベとは、古代ローマ時代に作られた地下墓地ですが、ドミティラのカタコンベはカタコンベの中で最大のものです。その後、カタコンベの近くにある神言会の総本部に行って、総会長とローマで勉強している神言会日本管区の会員5人に会うことができました。
翌日はアムステルダムに移動しました。ローマでの慌ただしい日々からの心地よい休息だったことは間違いありません。その次の日、旅行の最後の目的として私たちはアムステルダムからバスに乗り、3時間離れたシュタイルへ向かいました。私たちは、シュタイルに住む神言会の会員から温かく迎えられ、創立者であるアーノルド・ヤンセンの墓など、神言会の歴史において重要な修道院内のいくつかの場所を訪問することができました。その後、アーノルド・ヤンセンが創立したもう一つの修道会、永久礼拝聖霊奉侍修道女会のチャペルを訪れ、ピンク色の修道服姿で祈っている修道女を拝見することができました。また、アムステルダムに戻ってからアンネ・フランクの家を見学しました。一人一人が心の中で平和のために祈っていたに違いありません。
一週間という短い、慌ただしい旅でしたが、参加した人にとってはいい思い出になったことを願っています。私にとっては懐かしい人々との再会ができたとともに、南山大学の使命をもう一度深く感じ取る旅でもありました。

シュタイル 聖ミカエル修道院
南山大学長 ロバート・キサラ
発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp)