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学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」

No.58「2025年」

2025年1月15日

2025年は、南山学園の設置母体である神言修道会の創立150周年となります。
日本では、終戦から80年です。私にとって、2025年は司祭叙階とその後の来日から40年目となります。悲しい話では、阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件から30年が経ちます。また、明るい話として、大阪・関西万博開催の年にもなります。

政治の世界では、大きな変化の年になると予想できます。第二次トランプ政権が1月20日にスタートします。また、カナダ、ドイツなどで重要な選挙が予定されています。日本でも、参院選(もしくは衆参同日選)が行われます。隣の韓国は、戒厳令、大統領の弾劾、逮捕状執行に関する混乱によって「無政府状態」に陥っているということが言えるでしょう。

昨年1月の「エピストラ」で、国際大学協会(International Association of Universities)の事務局長の言葉を借りて、深刻な混乱に陥っている社会における大学の役割・使命について書きました。本学は3Ds(Dignity, Diversity, and Dialogue)の実践を通してその使命に応えようとしています。昨年4月の「エピストラ」で、私はこの3Dsを次のように説明しました。「全ての人が平等に持っているかけがえのない尊厳が守られ、国籍・文化・ジェンダー・世代等多様な背景を有する人々が、お互いに持っている意見、信念、価値を出し合い、共に真理の探究と現実的な行動を補い合う場としての大学」を目指しています。こうした人材育成こそが本学の使命であり、こうした教育こそが深刻な混乱に陥っている社会に必要とされていると確信しています。

5年前に学長に就任した際、私は「地球規模の関心、私たちの貢献」をキーフレーズとして掲げました。予想される今年の様々な地球規模の難題を前に私たちは無力さを感じているかもしれませんが、自分が置かれた場所で貢献できることは必ずあると思います。今年が、3Dsを目指している私たちの才能や創造性を発揮して、積極的に自分の貢献を通してより良い世界への誕生のために協働する年になるように、という希望をもって皆様に新年の挨拶をいたします。

南山大学長 ロバート・キサラ

発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp