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学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」

No.55「菊地功東京⼤司教が枢機卿に」

2024年10月16日

さる10月6日に、フランシスコ教皇は本学の同窓生である菊地功東京大司教を日本人で7人目となる枢機卿に任命すると発表しました。カトリック教会では、枢機卿は教皇に次ぐ高位の聖職であり、教皇の最高顧問です。その起源は5世紀に遡ることができ、16世紀には大体現在の形のものとなりました。重要な任務の一つは、80歳未満の枢機卿が新しい教皇を選ぶ「コンクラーヴェ」での投票です。今年12月8日に、菊地大司教を含め、新しく任命された21人の叙任式が予定されています。全世界で枢機卿は256名となり、その内、「コンクラーヴェ」の投票権を持つのは141名です。

菊地氏は神言修道会の会員です。氏は1958年に岩手県宮古市で生まれ、南山中学校・高等学校男子部を卒業してから、南山大学文学部神学科を経て南山大学大学院で神学修士を取得しました。1986年にカトリック司祭に叙階され、西アフリカのガーナに任命されました。1994年には日本に戻り、神学生養成担当者となり、1999年に神言会日本管区の管区長になりました。2004年には新潟教区の教区長(司教)に任命され、2017年東京の大司教になりました。大教区の任務と共に、氏は現在日本カトリック司教協議会会長、アジア司教協議会連盟(FABC)事務局長、国際カリタス総裁を務めています。

私が1985年に日本に戻った時に菊地氏はまだ神学生で、日本語と日本文化にまだ慣れていない私にとって優しいガイドと重要な親友となりました。翌年、菊地氏が司祭叙階を受けてから、出身教会でミサを捧げるために宮古市に帰省した際、私を誘い一緒に旅することになりました。1999年、氏が管区長に就任した時に、私は神学生の養成担当者に任命され、同時に私は副管区長となりました。それ以降、たびたび一緒に温泉に行き、管区のためにプロジェクトに取り組みました。新潟教区に赴任してからも、仕事と関係なく何回か氏と新潟県内の温泉に行くことができました。

枢機卿の任命発表後、菊地大司教は自身のブログ「司教の日記」にこう書きました。「驚きました。心の底からこれだけ驚いたのは久しぶりなほどに驚きました。そして困惑しました。」菊地枢機卿のご健勝とともに新しい任務をこなす力を祈念しています。

菊地功東京大司教とともに(2018年6月)

南山大学長 ロバート・キサラ

発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp