文字サイズ
  • SNS公式アカウント
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram

学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」

No.31「南山大学外国人留学生別科」

2022年10月19日

南山大学外国人留学生別科は1974年に創設され、あと2年で50周年を迎えます。『南山大学七十五年史』によると、創設した当時は5か国から24名の留学生が在籍していたとのことです。私はその4年後の1978年から2年間、南山高等学校・中学校女子部で英会話を教えていましたが、私のような外国語を母語とする「社会人」のために、週に2・3回別科で90分の日本語の授業が用意されました。カトリックの司祭になるための勉強期間を経て、私が1985年に再来日した際、また別科にお世話になりました。1985年当時の別科では、毎日午前中に3時間の日本語の授業があり、午後には日本の文化、経済、文学、歴史、宗教などに関する授業があって、現在の別科のカリキュラムと似たプログラムが整えられました。7年の時を経て、留学生の数も出身国もかなり増えていました。当時、私は別科が提供するホームステイのプログラムにも参加しました。35年前のことですが、それ以降ずっとホストファミリーとコンタクトを取り続けており、今年の春は、ホストファミリーの「お父さん」と「お母さん」の孫にあたる方の結婚式にも招待されました。

2年半前、世界中がコロナ禍に巻き込まれ始めた時に、別科は留学生を自国に帰し、オンライン授業に切り替えることを決断しました。それは本学でのオンライン授業の最初の経験となりました。それ以降、毎年秋と春、以前より数は少なくなった新入学生を迎え、日本に来られなくても自国でオンラインの授業に参加できるようにしました。時差を考え、すべての授業は朝と夜、毎日2回行いました。何としても別科の教育プログラムを継続したいという思いで、別科に係わっている先生と職員はかなり苦労しながらこの非常事態に対応しました。私と同じ神言神学院に住んでいる神学生の何人かがオンライン授業に参加することになりましたが、彼らの上達した日本語能力を見ますと、質の高いプログラムが保証されていることがよく分かります。

2022年9月、およそ2年半ぶりに約150名の新しい別科生をキャンパスに迎えることができました。水際対策が緩和されて間もないうちにこんなに大勢の留学生が来日できたのも、別科や国際センターに係わっている皆さんの並々ならぬ努力のお陰です。この場をお借りして、感謝申しあげます。別科は、私自身にとって大切な存在ですが、大学全体にとっても同じです。2年後の創立50周年を大いに祝いましょう。

南山大学長 ロバート・キサラ

発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp