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学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」

No.24「新しいシーズンに寄せて」

2022年3月16日

毎年、3月になると、野球のない寂しい冬が終わり、希望に満ちた新しいシーズンが開幕するのを楽しみにしています。今年のドラゴンズは立浪新監督の指揮の下でどうなるでしょう。

ドラゴンズはこの10年間ほど低迷していましたが、私が好きなもう一つのチーム、シカゴカブスのおかげで私は小さい時に忍耐を覚えました。ご存じの人も多いと思いますが、6年前にカブスは108年ぶりの優勝を遂げました。私はその時ローマにいましたので、時差の関係でワールドシリーズの試合は早朝に行われました。私は、試合のある日、朝2時ぐらいに起きました。試合そのものを見ることはできませんでしたが、インターネットのあるサイトでは試合の途中結果が随時更新されましたので、じっとそれを見ました。シリーズは7試合ですが、カブスは第4試合が終わる時点で、すでに1勝3敗となり、敗退寸前でした。しかし、第5、第6試合を勝って、7試合目に入りました。この7試合目、私はもうPCの前に座っていられず、ずっと部屋を歩き回りました。8回までカブスは6-3でリードしましたが、8回の裏は3点を奪われ、同点となりました。9回は得点なしで、延長戦になりましたが、その途端、途中結果の更新がなくなりました。何が起こっているかが分からず、気が遠くなりそうでしたが、後で分かったのは雨のせいで試合が17分間中断し、カブスが10回に8-7で勝ったということでした。数日後、シカゴで勝利のパレードがありましたが、500万人以上、シカゴの総人口の倍近くの人がそのパレードに参加したそうです。もしシカゴにいれば、人ごみが苦手な私でさえそのお祝いを見逃すことはなかったに違いありません。

大学の卒業、そして社会人としての生活が野球のシーズンとともに始まるのは幸いなことだと思います。野球の最高の打者でさえ、打席で成功するのは3分の1に過ぎない、とよく言われます。そして野球では個人とチーム両方の努力、成績が不可欠です。これからの社会人生活の中で、失敗を恐れず、仲間とともに毎日のチャレンジを楽しみ、せめて生涯に一度奇跡的な勝利を味わってほしいというのが卒業生に対する私の希望です。卒業おめでとうございます!

シカゴカブスの優勝記念キャップと

南山大学長 ロバート・キサラ

発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp