yamazato60 ~YAMAZATO Campus 60+

Share:

Facebook X

南山大学の「ここ」を未来に届ける
『南山大学をはなす』

学生座談会 後編

人文学部 日本文化学科 3年 有村 紗奈さん
外国語学部 アジア学科 3年 鈴木 伽威さん
経済学部 経済学科 4年 森谷 泰斗さん
総合政策学部 総合政策学科 3年 田中 芳宙さん
国際教養学部 国際教養学科 4年 早川 陽菜さん

学生座談会 後編
キャンパスという器に注がれる想い

『YAMAZATO60+』学生座談会<前・中編>では、大学生消防団員の田中さん、南山リサイクルプロジェクトの早川さん、サッカー部の森谷さん、学生入試広報スタッフの有村さん、「なんすこ」の鈴木さんに「Beautiful Campus」と「Nanzan Mind」についてお話を伺いました。ここからは視点を未来へと向けていきます。

聞き手

コピーライター 村田真美
(株式会社mana)91B154

取材日

2025年6月25日

前編を未読の方はこちら

中編を未読の方はこちら

どんどん湧き出るアイデアラッシュ

『YAMAZATO60+(プラス)』では、学生さんに関わってもらう企画も進行中ですが、新しいアイデアも募集中です。「やってみたい企画」などはありますか?

田中

実は以前から温めている企画があります。山里キャンパス60周年を記念して、南山で「総合大会」を開催するのはどうでしょうか。例えば他大学のサッカー部を呼んで交流試合をやったり、他大学の聖歌隊を呼んで大合唱とか、吹奏楽部で大演奏会をやりましょう、みたいな。この山里キャンパスに他大学の部活やサークルを呼んで、このキャンパスの良さを知ってもらうお祭りのような企画です。高校の体育祭とか文化祭のイメージで、「皆が参加して皆が応援する大会」をやりたいとずっと思っていました。

早川

私はファッション系のフリーマーケットをやってみたいです。南山はオシャレな学生が多いので、キャンパスを歩いてると、私が「マネキン買いしたい!」と憧れるようなセンスのいいファッションに身を包んだ学生に出会います。私のテーマである「エコ」と絡めると、オシャレな人が着なくなった服を次の利用者へとつなぐファッションフリーマーケットをキャンパスで開催できないかなって。

メインストリートをランウェイにしてファッションショーとか、素敵ですね!

森谷

私はある学生の「1日密着取材」を提案させてください!サッカー部のキャプテンを経験して、人の心を動かすには「何を言うか」よりも「どういった背景を持った人が、どういう想いを言葉にのせて伝えるか」が大事だと思い至りました。サッカー部の後輩で、高校時代にムーンショットと名付けられたロングスローで脚光を浴びた、強豪校出身の選手がいるのですが、その彼は「‘南山で’プロになりたい」と頑張っているんです。今まで南山サッカー部からプロサッカー選手を輩出したことはありません。初の南山サッカー部出身のプロサッカー選手になる、という強い思いで日々練習に取り組んでいる選手です。すべての時間をサッカーに捧げていて、授業の空き時間でさえもジムで筋トレをしたり、自身のトレーナーからのフィードバックをタブレットで分析したりと、遊ぶ時間を惜しんでバイトに充てていたりします。後輩ですけど私も心から彼を尊敬していて、そういう選手がいることを皆に知ってもらいたいです。

こういうのってタイミングが大事ですから、今すぐにでもやれるといいですね。その彼の「人間力」にフィーチャーした密着取材映像をぜひ観たい、と思いました。実現しますように。続いて有村さんお願いします。

有村

私は、学生が先生方と気軽に交流ができる場があるといいなと思います。普段はゼミの先生以外とは深く関わることがないので、他の先生方との接点は意外と少ないのです。学生視点、教員視点、それぞれお互いが見えている景色を共有したり、対話を通じて、もっと南山のことを知る機会になるんじゃないかと思います。せっかく南山に入学したんだから、もっと自分の大学のことを知りたいと思います。例えば他学科の先生方と交流する機会などがあれば、興味関心の幅を広げるきっかけにもなるんじゃないかと思います。

気軽に誰でも参加できる、オープンな交流の場があるといいな。

そういう意味では、先生方が研究について学内に発信する機会も増やして、学生さんたちが興味を持ったら気軽に尋ねたり交流ができるといいですね。そうそう、奥田副学長が「南山ラジオをやりたい」と言っていたので、毎日、先生をひとりずつお招きして、そこでいろいろお話を伺うという、インタビュー形式のラジオ放送にしたら面白そうですね。

田中

あと、「学生の意見を吸い上げる専門機関」があるといいなとずっと思ってきました。ラジオも学生の意見を取りまとめるのも、学生団体が運営すればいいんじゃないですか?私が企画書にまとめましょうか(笑)。

鈴木

これまでの話でちょっとハードルが上がってしまいましたが、、、私が思っているのは、南山大学の学生歌ってあまり聴かれる機会がないと思うので、もう少し学生に身近な存在となれるよう学生歌を耳にする機会を増やしたいな、と。

森谷

体育会ではわりと歌っていますよ。

早川

上南戦の試合の前に歌っているイメージがあります。

鈴木

部活に入っていなければ、耳にするのは入学式と卒業式くらいですからね。卒業式で見送られるときに聴くので、そこで「馴染みのある歌かそうでないか」で、感動体験が違ってくると思います。

先ほど提案のあった南山ラジオで、毎日学生歌を流す、というのも良さそうですね。ではそろそろ最後のトピックへ移っていきましょう。

20年後の後輩へ、そして私たちへ

南山創立100周年の節目となる、20年後について思いを馳せてみたいと思います。20年後の学生にメッセージを送るとしたら、ということでもいいですし、どんな大学であって欲しいか、という期待でもいいので、お話いただけますか。皆さんの20年後というと、年齢も40歳を超えていますね。

20年後の後輩へ、そして私たちへ

鈴木:自身としては穏やかにアップデートして20年後を迎えたいです。学生時代に先輩方がしてくださったように、私も後輩たちに恩送りをしていきたいので、卒業後も付き合いを続けていきたいと思います。そういった温かい心を引き継いでいけたら。

20年後も今のように温かみのあるキャンパスであって欲しい、ということですね。有村さんは?

20年後の後輩へ、そして私たちへ

有村:私は20年後の南山大学が、もっと全国的に知名度が上がっていればいいなと思います。学生入試広報スタッフとして職員の方と話していると、「南山は東海圏では強いけど、知名度は全国区ではない」ということを耳にするので。先ほど「こういう企画がやりたい」という話がありましたが、そういった「学生主体の何か」を核に全国へと広がっていけば、それが大きなうねりとなって、もっと南山の魅力を発信する機会になるんじゃないかな、と個人的に思っています。主体的に動ける学生が常にいれば、20年後には全国的な知名度もおのずと上がっていくんじゃないかと思います。今はSNSで世界へ直接発信できますし、全国から学生が集まれば、もっとできることが増えていくんじゃないかな、って。

さすが、入試広報のフロンティアにいる有村さんならではのご提案ですね。私たち世代の20年前を振り返ってみた時、当時から「南山を全国区に!」と言われていた気がするのですが、、、やはり大きな石として転がっていくには、最初の一歩をまず踏み出さないといけない、ってことですね。森谷さんはいかがですか?

20年後の後輩へ、そして私たちへ

森谷:20年後の南山大学に期待すること、それは「学生主体であり続けて欲しい」ということです。厳しい環境を乗り越えるために仲間と共に考え抜き、主体的に動くという経験は、必ず人生の糧になります。「自分が苦労した分、将来は後輩たちをサポートする側にまわりたい」そういう思いやりの心が循環するような関係が積み上がった先に20年後がある、そんなイメージです。

20年後の後輩へ、そして私たちへ

早川:私も、学生が主体的にやりたいことをやれる環境が続いて欲しいと思います。世界を見渡すと戦争をしている地域があったり、国内においてもいつ災害に見舞われるかわからない状況です。安全に暮らせている今が当たり前ではないことを心に留めつつ、20年先の学生も今の私たちのようにやりたいことに挑戦したり、素敵なキャンパスで過ごせることを繋いでいって欲しいと願っています。

確かに、「平和」というのは大切なキーワードですね。こうやって学んだり仕事ができるというのは、実はとても「有難い」ことなんだと。

20年後の後輩へ、そして私たちへ

田中:私は、人間の尊厳をいつまでも大切に、というのが一番のメッセージだと思います。「お互いの価値観を認め合い大切にして、少し謙虚で少しおしゃれ」という南山の良さを、何十年も何百年も持ち続けることが大切だと考えています。

田中さんが南山らしくこのトークセッションを締めてくれました。皆さんそれぞれブレない軸があって、心の底から尊敬の念が湧いてきました。私たち世代も、学生さんたちを見習ってまだまだ未来を志向したいと思います。頼もしい現役南山生との座談会は、名残惜しいですがここまで、皆さんありがとうございました。