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学長からのメッセージメイルマガジン「EPISTOLA」

No.79「建学の理念」

2026年10月21日

先月、東京で開催された日本私立大学連盟(私大連)の創立75周年記念式典に参加しました。上智大学特任教授苅谷剛彦氏の記念講演会の題目は「創立100周年まで私立大学は必要か―ニッポンの大学の可能性―」でした。私立大学が今日、その使命を果たすべく直面している厳しい環境について詳細に論じた上で、彼は、現代社会に対する私立大学の最大の貢献は、その建学の理念に見られる独自性と多様性にあると強調しました。

記念式典で発表された「創立75周年宣言」にも各大学の建学の理念の重視がうかがえます。その宣言は、このように始まります。「日本私立大学連盟は、昭和26(1951)年7月28日、24の私立大学により設立され、ここに創立75周年を迎えるに至った。設立に際しては、『学問の独立、良心の保障、建学の理念の尊重』を掲げ、私立大学が人類の幸福と平和の構築に資する不動の基盤であることを内外に広く示した。以来、加盟校は、それぞれの建学の理念のもとに学術研究と文化の向上に専心し、高等教育の発展を力強く支えてきた。平成13(2001)年の創立50周年においては、個性的な教育と創造的な人材育成を通じて社会的責任を全うする決意を改めて表明した。これらの志は、今なお私たちの揺るぎない原点である。」

いくつかの地球規模の深刻な課題を挙げてから、「加盟校は、それぞれの建学の理念に立脚し、学部から大学院に至る多様で質の高い教育研究を展開することで、高等教育の基盤を担い、社会を支える自立した市民を育ててきた」と続けます。さらに、「今こそ、公共性と自主性、そして多様性を高い次元で調和させつつ、それぞれの建学の理念に立脚した個性ある教育研究を通じて、社会全体の知の基盤を豊かにし、多様な価値観を体現する人材を育成することが、日本の、そして世界の持続的発展にとって不可欠である」と強調します。

本学の「キリスト教世界観に基づき学校教育を行う」という建学の理念は、さらに「人間の尊厳のために」という教育のモットーによって具体化されています。人間の尊厳を尊重し、すべての人の尊厳が守られている世界の構築に貢献できる人の育成が南山のゆるぎない基盤となり、それこそが現代社会にとって不可欠な要素であると確信しています。私大連の「創立75周年宣言」を受けて、私たちの使命を果たし続けましょう。

南山大学長 ロバート・キサラ

発行人:南山大学長
発行 :南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp)