変わる学食のカタチ、変わらない学びの記憶

さて、今日の学食ぶらり旅もここで終了となります。歩いてみて、いかがでしたか?
青山
本当にガラッと変わりましたね。別世界に来たようです。
別世界!(笑)そこまで、ですか。
青山
私のなかでの学食は、こんなにキレイではなくて(笑)とにかく、大人数で集まれる場所、のイメージでした。
たしかに、今の学食はカフェのような雰囲気のところが多いですね。
スイーツマジックラボの丸っこい照明とかもおしゃれですよね。
青山
なんだか大学の中にいる、という感じがしなかったです。
佐々木
当時は、ささみフライ定食が一番の憧れになるくらい、だからね(笑)
今でこそ、様々なスパイスを効かせたカレーが提供されていますが…
青山
当時は、具が溶け込んでいるのか、ほぼ入っていないかのカレーが一般的だったよね。(笑)
ずっと学食を食べてきた佐々木さんにとってはどうですか?
佐々木
私にとって、学食はその役割が徐々に変わってきていると感じます。昔は、食事の美味しさはあまり気にしていなくて…。
青山
「人と会うための」場所だったね。
佐々木
そう!「誰かを見つけるための」場所だっだんです。
だから、たとえ麺が固まった状態で出てきても、別に気にしない。冷奴を「ちょっと酸っぱいね」「まあいいか」と言いながら食べて、あとでお腹を壊しても「お豆腐が悪かったみたいだね」と言う程度。
青山
そんな時代だったね。
佐々木
とは言え、食事は当時から大事だと思うんだけどね(笑)
学食の変遷を30年近く見つめてきた私としては、かつて食堂にあった「語りの場」や「コミュニケーションを始める場」としての役割が、今の食堂にもあったらいいなと感じます。
昔の人はもっと「おせっかい」でしたよね。部活の勧誘とかも電話がかかってきたりして、とにかくしつこい(笑)今は、あまりおせっかいをするカルチャーがなくなりましたよね。学食も「人間関係の引力のある場所」ではなく、端的に「お金を払ってご飯を食べる場所」に変化しています。

佐々木
一方で、当時もいたと思いますが、コミュニケーションは積極的に取らずに、自分ひとりだけの空間でご飯を食べたい人もいますよね。
「誰にとっても居心地の良い食堂」が求められますね。
青山
その中に昔の良かった要素なんかも盛り込んで、「昭和の食堂空間」を作ってみるとか。
「昭和の食堂 令和Ver.」いいですね!
佐々木
目的は1つではなくて、色々な目的があって、色々なタイプの人が集まってきて、それぞれが満足できるような食堂があるといいな、と。
多様性ですよね。
青山
昔と今の良いところを融合して欲しいですね。
佐々木
ただ、大事な施設であることは昔も今も変わりないですよね。
まさに!学食に来る目的や意味合いは変化していますが、学生や大学にとって、学食は大事な場所の1つであることに変わりはありませんよね。個人的には、喫茶店的な雰囲気の、ゆっくりお茶を飲めるような場所が今の学食にはあると良いななんて思ったりしますが、今日はいったんここまで。
青山さん、佐々木さん、途中出演いただいた職員のみなさん、本日は学食ぶらり旅にお付き合いいただき、ありがとうございました!
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