文字サイズ
  • SNS公式アカウント
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram

短期大学部英語科(2020年閉学)

写真でみる短期大学部

R棟7階 ステンドグラス「受胎告知」(Emanuela Raffinetti氏 作)

南山短期大学40周年を記念して、南翔会(南山短期大学同窓会)と友の会から寄贈され、2008年に設置された。そのステンドグラスは、旧南山短期大学の建物から移設され、今はR棟の7階にある。ステンドグラスに刻まれているのは受胎告知の場面で、「聖告」あるいは「お告げ」ともよばれる。この図像は、新約聖書のルカ福音書の中に記されているように、神の使者たる大天使ガブリエルが処女マリアにキリストの懐妊を告げ知らせる物語を主題にした、キリストの幼児物語のなかで最初に位置し、キリスト教美術でもっともよく知られた場面である。そこには神の使者として聖霊のハト、雌雄の区別がないためにマリアの処女性を象徴する白いユリの花が傍らの花瓶に描かれている。マリアの傍らには開かれた本があり、「Ecce Ancilla Domini (わたしは主のはしためです)」の言葉が添えられている。

(『南山大学図書館カトリック文庫通信カトリコス』No.31より)

R棟の図書館側の出入口 ブロンズ母子像「育む・今ここに」(吉田鎮雄氏 作)

2001年11月8日、南山短期大学友の会から寄贈された彫像「育む」は、日本芸術院賞受賞者である故吉田鎮雄氏の作である。友の会会長宮川擴先生のご発案で、南山短期大学の人間関係科が南山大学へ転出して平成13年3月をもって本学での28年の歴史の幕を閉じたのを記念し、また英語科一学科となった本学の新しい出発を何時までも記念するために建立されたものである。もともと作者吉田氏がこの像に付けられた題は「育む」であったが、この度は、人間関係科がモットーとしていた「今、ここに」という言葉を副題として合わせて入れて、宮川先生が竹筆で美しく揮毫してくださった青銅のプレートを台座にはめ込んだ。

(『南山短期大学ブレティン』44号より)

R棟前庭 ブロンズ彫板「慈悲」(Yrsa von Leistner氏 作)

「慈悲の聖母」(Mater Misericordiae) は崇敬的な性格を帯びた聖母像の一類型で、マリアを神と人との間の取り成し役と位置づける13世紀西方の修道院美術に登場し、14-15世紀にはイタリアを中心とする南欧で、ペスト除けを願う人々の奉献画や壁画に広く取り上げられた。マリアのマントの中で信徒を庇護する姿が一般的だが、これは温かく包みこむように屈み込み両手を差し伸べる姿で刻まれている。

(『南山大学図書館カトリック文庫通信カトリコス』No.31より)

R棟7階 短期大学部合同研究室「人間之尊厳」(春雷氏 筆)

1952年11月、南山学園は創立20周年を機に大学のモットーとして、“Hominis Dignitati”(人間の尊厳のために)を採択した。これはまた、単に大学だけでなく、南山学園全体の教育理念を示す言葉として受け継がれることにもなった。それを受けて理事会がこの言葉を春雷氏に依頼し、揮毫を受けたものである。南山短期大学では、クラブハウスのベタニア内に掲げてあった。

「人間の尊厳」について

この“Hominis Dignitati”すなわち、「人間の尊厳」という言葉は、私の人生体験から生れでたものであります。私は三つの戦争を体験し、ドイツの革命や、インフレーション、全体主義の暴力的な事件も経験し、そこに繰返されたさまざまの災い――今日までもつづいている不幸な情況をも体験して来ました。また、第二次世界大戦を東京で体験し、そこでもまた、随分多くの不幸な出来事を見ました。道徳的な頽廃、精神的な真空状態をみて、また、東京の廃墟をみつめながら、果して人間の価値はどこにあるのかを考えると、心は傷むばかりでした。私はそれらのことを正視することはできませんでした。人間はなぜこのような混乱や災いのために生れてきたのだろうかと疑わざるを得ませんでした。そして、一人一人が他の人々を深く尊敬し、国家間において相互の国民の尊厳を重んじ、互いに理解することは、人間にはなぜできないのだろうかという疑問が、私に「人間の尊厳」の重大性を悟らせたのであります。

(アルベルト・ボルト師「HOMINIS DIGNITATIについて」『南山高等中学校四十年史』より)

南山短期大学正面入口 モザイク壁画「聖母子像」

1985年3月8日友の会より寄贈されました。聖母子像の周りでは、“SPES ET GAUDIUM”=“希望と喜び”を世界にもたらすかのように若者たちが手に手をとって踊っているのが見えます。もし、あなた方一人一人がいま、真剣に勉学に取り組むならば、また、信仰、愛、平和に満ちた女性、インスピレーションにあふれる女性になろうと心から努力するならば、必ずや素晴らしい未来が開かれることを、この壁画はあなた方に語りかけているのです。

(『南山短期大学ブレティン』15号・37号より)

この壁画は名古屋キャンパスに移されず、南山短期大学校舎と共に無くなってしまったが、惜しむ声が多いため、ここに掲載する。壁画のコンセプトは、ペドロ・シモン南山短期大学長によるものである。

集合写真

短期大学部学生・教職員 R棟ロビーにて(2018年1月26日撮影)

短期大学部教育職員 R棟4階にて(2016年11月16日撮影)