文字サイズ
  • SNS公式アカウント
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram

国際教養学部

地球上の諸問題にグローバルな視点で取組むことができる地球市民(Global Citizen)を育成します。

私たちが生きるこの地球上では、グローバル化の進展により、気候変動、貧富の拡大、内戦、移民難民の大量発生といった地球規模での課題が深刻化しています。それらの課題に対してグローバルな視点で考え、行動できる教養を備えた地球市民を育成するための教育と研究の場が国際教養学部です。国際教養学部GLS(Global Liberal Studies)は、2021年に初の卒業生を社会へ送り出すとともに、持続可能な国際社会の実現に貢献する人材を引き続き輩出していきます。

国際教養学科詳細

理念・目的

グローバル化の急激な進展を受けて、異文化コミュニケーション能力を備え、地球規模で考え、地域に根ざして行動できる人材の育成が、世界的に要請されています。国際教養学部では、「人間の尊厳のために」という本学の教育モットーを踏まえ、この要請に応えることを使命とします。国・地域の枠を超えて他者との協働を通して、自らの価値観を形成し、思考する能力を培うために、世界各地で生起する問題をグローバルな視点から捉え、解決をめざす「グローバル・スタディーズ」、持続可能な社会の構築をめざす「サステイナビリティ・スタディーズ」を教育課程の軸としています。

3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

国際教養学部では、「人間の尊厳のために」(Hominis Dignitati)という南山大学の教育モットーを踏まえ、グローバル社会における諸問題や持続可能な社会の構築のための諸課題を分析し、国や地域の枠を超えて他者と協働しながら、その解決に向けて積極的に行動できる人材の育成を目指します。そのために、以下の知識、能力、スキルを身につけた学生に学士(国際教養学)の学位を授与します。

  • 現代の諸問題をグローバルな視点とローカルな視点から理解できる能力
  • 批判的思考、資料調査、文献読解、文書作成等のスキル
  • 他者との相互理解を促進するための外国語を含むコミュニケーション能力
  • 専門とする学問分野についての深い知識
  • 実社会が直面している課題に対して教養と知識を用いて解決できる能力
  • 人間の尊厳の実現を目指した持続可能かつ公正で包摂的な社会のあり方についての創造的なビジョンを持ち、その実現に向けて論理を構築し、発信できる能力

カリキュラム・ポリシー

国際教養学部では、ディプロマ・ポリシーに掲げる能力を養成するために、共通教育科目と学科科目を配置します。
共通教育科目では、南山大学のディプロマ・ポリシーに掲げる能力を養成します。
学科科目では、人文学を基礎としながら、グローバルな諸問題について学ぶ「グローバル・スタディーズ」と持続可能な社会の構築に向けた様々な取り組みを学ぶ「サステイナビリティ・スタディーズ」を2つの軸として教育課程を編成します。講義と演習を組み合わせた授業の中にアクティブ・ラーニングを取り入れて主体的な学びを促す科目や、英語と日本語の二言語で運営することによって高度な外国語運用能力を身につける科目を特徴としています。学科科目は「国際教養学基礎科目」「グローバル・スタディーズ科目」「サステイナビリティ・スタディーズ科目」「インターファカルティ科目」「実践知形成科目」「演習科目」で構成されます。
1年次と2年次に開講される「国際教養学基礎科目」は、「技法知の基礎科目」「市民的教養の基礎科目」「学問知の基礎科目」の3つの科目群から構成され、それらの科目においてアカデミック・スキルの習得、教養を備えた市民に必要な素養、広範な学問分野の基礎知識を涵養します。また、他者との相互理解・交渉に必要とされる外国語によるコミュニケーション能力を養う必修科目では、日本語と英語のほかに第二外国語を学習し、欧州評議会が提案している複言語主義に基づく三言語を運用できる能力を育成します。
3年次に開講される「グローバル・スタディーズ科目」では、文化、言語、民族、宗教、国際関係、メディア、情報技術などの学問分野を学ぶ専門科目を通して、今日のグローバル社会を理解するための多角的な視点を涵養します。また「サステイナビリティ・スタディーズ科目」では、倫理、民族、文化、生態系、国際経済、開発などの学問分野を学ぶ専門科目を通して、持続可能な社会を構想し実現するための能力を身につけます。
「インターファカルティ科目」では、世界の様々な国・地域および様々な学問分野を対象とする外国語学部と総合政策学部の諸科目を領域横断的に履修することで、国際教養学部のグローバル・スタディーズおよびサステイナビリティ・スタディーズ科目を通して身につけた知識と能力をより広く深いものとします。
「実践知形成科目」では、2年次に海外の大学でサステイナビリティについて専門的に学ぶ短期海外プログラム「ASU Sustainability Program」を通して、世界の諸課題の解決策を高度な英語運用能力を用いて考案する能力を身につけます。また3年次の「GLSフィールドワーク」では、英語圏および英語圏以外の大学・教育機関で研修するとともに、現地の企業やNPOで実地体験を積むことによって、世界の様々な地域で問題解決に取り組むことのできる能力を育成します。
「演習科目」では、2年次の基礎演習で、1年次で修得したアカデミック・スキルを駆使して地域社会およびグローバルな課題について研究します。また、「PBL演習」では、実践的な取り組みを通じて課題を解決する能力を養います。3・4年次に開講される「演習」「アドヴァンスト演習」「卒業論文研究」では、グローバル社会の諸問題の解決や持続可能な社会の実現を目指して、学生は各々の関心に応じたテーマを設定し、指導教員の指導の下で卒業論文を執筆し、統合的に学修を完成します。
各科目の学修成果は、講義概要に示された到達目標の達成度に応じて評価します。

アドミッション・ポリシー

国際教養学部では、大学のアドミッション・ポリシーに基づき、本学部の教育課程を修めるために十分な基礎学力を備えていることに加えて、以下の資質を持つ人を受け入れるために、一般入試、全学統一入試、共通テスト利用入試、推薦入学審査(学園内高等学校、指定校、特別協定校)、特別入学審査(カトリック系高等学校等対象)、総合型入試(プレゼンテーション型)、外国高等学校卒業者等入学試験、外国人留学生入学審査等の試験・審査を実施します。

  • 基礎的な情報収集能力、論理的思考力、洞察力を備えた人
  • 現代社会の諸課題を理解するために必要な幅広い教養と深い専門知識を身につけようとする人
  • コミュニケーション能力や異文化理解力を高める意欲のある人
  • グローバル社会で生起する問題を解決しようとする強い志を持った人
  • 国・地域の枠を超えた多様な文化的背景をもつ人々と協働し、グローバル社会の持続可能な発展に寄与したいと考える人

一般入試、全学統一入試および共通テスト利用入試では、本学部で学ぶための前提となる基礎学力、とりわけ外国語、国語、歴史、数学についての知識を主に評価します。一般入試の外国語試験においてリスニングテストを課して英語の運用能力を評価します。
推薦入学審査および特別入学審査では、小論文および面接によって、基礎学力に加えて、本学部において勉学する目的の明確性、口頭および文章による表現力や論理的思考力を評価します。加えて、特別入学審査では、高等学校在学中の様々な活動への取り組みも評価します。
総合型入試[プレゼンテーション型]では、プレゼンテーション、面接、小論文などを通じて、日本語と英語の論理的思考力や表現力を評価します。

学校推薦型選抜(長期留学経験者対象)では、高等学校在学中の長期留学で得られた高い外国語運用能力と異文化に対する理解や関心を小論文・面接などで評価します。
外国高等学校卒業者等入学試験、外国人留学生入学審査および外国人留学生推薦入学審査(指定校)では、日本語と英語の運用能力および本学部において勉学する目的の明確さや適性について評価します。

学部長

国際教養学部長 森山幹弘 教授(専攻分野:インドネシア文学および歴史)

森山幹弘 教授

長期研究「インドネシアにおける言語文化をめぐる文化史」

インドネシアには多くの民族集団がそれぞれの言語を持ち、それぞれに言語文化を発展させてきた。インドネシアの文学という時に、それらの言語集団の言語文化の営為を総合したものをさす所以である。長期の研究では、印刷文化をめぐるプリント・リテラシーについてフィールド調査に基づく研究を行うとともに、ムラユ語と呼ばれていたインドネシア語がそれぞれの時代の言語政策の中でどのように発展してきたのか、文学を含めた言説を材料として研究している。

短期研究「蘭領東インド時代のスンダ語による出版文化の形成」

インドネシアの出版文化がどのように形成されてきたかを、オランダ植民地時代に遡り研究している。19世紀のインドネシアは、イスラームの伝統を引くリトグラフの印刷技術を持っていたが、オランダから西洋の印刷技術がもたらされて以降、教科書、雑誌、新聞などをはじめとして多くの出版物が社会に流布していくことになり、近代の出版文化が生まれたと言える。この短期の研究では、20世紀前半の出版物の広がり、民間の出版社、特に西ジャワのスンダ人が経営する出版社の出現、小説という新たなジャンルの誕生、植民地政庁が運営する「民衆図書局」(バライ・プスタカ)の独占的な役割などに注目し、未だオランダの植民地であったインドネシアにおいて印刷文化がどのように形成されていったかを調査し研究している。

お問い合わせ

履修関連(教務課)

Phone:052-832-3117Fax:052-832-3207

入試関連(入試課)

Phone:052-832-3013Fax:052-832-3592E-mail:nyushi-koho@nanzan-u.ac.jp