Raymond Renovation
Project

2017 - 2021

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グリーンエリアの構想とキャンパスマスタープランの特徴

グリーンエリアはキャンパス内で最も大きな屋外の交流スペースです。緩やかな谷地の地形を利用した半径55m程度の心地よい広さと囲まれ感を持った広場です。広場の中心にはレーモンドデザインのレリーフを背景にタイル張りで噴水のあるパッヘスクエアが、自然の地形の中に端正で潤いのある秩序をつくり、広場全体の美しさを際出せています。

キャンパスマスタープランの分析

現在のグリーンエリアの位置は、1964年の創建時には野球場でした。その後、1970年代からレーモンドのスケッチによるグリーンエリアの構想から始まり、N棟・第2研究室棟、宗文研、同窓会館計画と合わせた整備計画を経て、 1975年に現在のグリーンエリアが完成されました。

基軸となるメインストリートから中心をずらしてグリーンエリアを設けることで、八雲キャンパスを緩やかに取り込み、現在の南山大学のキャンパスの全体像がまとまっていきました。

創建時

創建時の配置図

1972年

1972年レーモンドがスケッチされたと思われるグリーンエリア構想

1975年

1975年 キャンパスプロットプラン

本プロジェクトでの整備

完成から30年程度経て、周囲の樹木も育ち、四季折々の風景をつくりだしています。パッヘスクエアを中心に放射状に延びる小路が、様々なスケールのたまり場をつくり、多様な交流の場を同時に成立させています。

グリーンエリアのコンセプト図(改修前)

本プロジェクトでは、緩やかな高低差のある広場へのバリアフリー動線の整備と夜間景観の整備を行い、誰でも安心で安全な利用を促す改修を行いました。

またK棟のロッカールームと前庭の整備、 N棟・第2研究室棟のラーニング・コモンズの中庭整備を行い、グリーンエリア周囲に学生の居場所を整備し、緑豊かなグリーンエリアの拡張を計りました。

(改修後)

広場の中で様々なスケールで利用される交流スペース

日本設計 武田新平