本プロジェクトでは、建築家が描いたアート、自然素材が美しい建築、緑豊かな樹々をサインのデザイン・モチーフとして活用しました。キャンパス内の個性的なデザイン要素を取り込むことで、伝統を感じながら、未来まで継続できるサインデザインとしました。
メインの誘導サインは自然豊かなキャンパスや建築の自然素材を活かす素材として、背景が透けるガラスをベースとし、フレーム等は背景の色彩を妨げない黒色をベースとするデザインとしました。エリアカラーを採用する部分は識別に支障がない限り、半透明カラーとしました。
キャンパスサインのレーモンド・リノベーション・プロジェクト

1961年に建築家アントニン・レーモンド氏により描かれたキャンパス構想に始まり、自然との調和をはかりまた学問することの理想を形にしてきた南山大学のキャンパス。
2017年から進められている「レーモンド・リノベーション・プロジェクト」では レーモンド氏の設計思想である「自然を基本として」を継承し、建築改修や外構整備が現在も進んでいる。
本プロジェクトは既存の校内サインを全面的に改修することが求められ、豊かな自然に点在する建築をいかに一つにまとめるかが大きな課題であった。そこで、建築家が描いたアートや自然素材が美しい建築、緑豊かな樹々をデザイン・モチーフとすることで、キャンパス内で脈々と継承されているデザインとの調和が可能となり、キャンパス内の伝統を感じながら未来をつなげるサインデザインとなった。


建築の素材や風景を透かして見えるサインデザイン



パッヘスクエアの水盤をモチーフとしたサインデザイン



日本設計 武田新平