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学長からのメッセージ

共に学び、働き、よりよい未来へ

昨年度、5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行されたことを受け、大学運営がほぼ平常に戻り、ポスト・コロナの時代に入りました。ポスト・コロナの時代では「以前の現状」に戻すのではなく、「新しい現状」を作り出す努力が私たちに要求されていると以前から主張しました。昨年度は、新執行部をはじめ、大学関係者と共に、ポスト・コロナの大学像を考え、その実現への取り組みに踏み出しました。しかし、「新しい現状」とは大学に関するものだけではなく、長引いたロシアによるウクライナの侵攻、イスラエルとパレスチナの戦争、地球温暖化、各地の災害などを考えますと、地球規模の「新しい現状」を生み出すために大学の役割が問われているように思います。

「新しい現状」に向けて本学の役割は、英語で“3Ds”で表現できると思います。すなわち、Dignity(人間の尊厳の推進)、Diversity(多様性の重視)、Dialogue(対話の実践)だと思います。全ての人が平等に持っているかけがえのない尊厳が守られている、文化、ジェンダー、世代など多様な人々が、お互いに持っている意見、見解、信念、価値を出し合って、共に真理と現実への把握を補い合う場としての大学こそがポスト・コロナの「新しい現状」への構築に重大な役割を果たすべきでしょう。

これからも皆さんと共に、精一杯この新しい挑戦に立ち向かっていきたいと思います。どうか引き続き皆さまのご協力とご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

キサラ学長 Profile

1957年生まれ。アメリカ合衆国(シカゴ市)出身。
Divine Word College数学科卒業後、Catholic Theological Union大学院神学研究科、東京大学大学院人文科学研究科修士課程および博士課程を修了し、M.A. Theology、文学修士、博士(文学)を取得。1985年、司祭叙階。1995年より南山大学で教鞭を執る。2020年4月、南山大学長に就任。神言修道会日本管区長、総顧問、副総会長などカトリックの各種要職を歴任。趣味は野球観戦(中日ドラゴンズファン)と切手収集。好きなものは温泉と手羽先。