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南山大学「人間の尊厳賞」第3回受賞者

吉藤 オリィ 氏

Profile

分身ロボット発明家 株式会社オリィ研究所所長CVO。

1987年奈良県生まれ。高校時代に電動車椅子の新機構の発明に関わり、2005年にはインテル国際学生科学技術フェア(ISEF)に日本代表として出場し、グランドアワード3位受賞。
その後、早稲田大学創造理工学部に進学。自身の不登校の体験をもとに、対孤独用分身コミュニケーションロボット「OriHime」を開発し、この功績から2012年に「人間力大賞」を受賞。また、寝たきりでも働けるカフェ「分身ロボットカフェDAWN」を開発。同プロジェクトは2021年度の「グッドデザイン賞」15000点の中から最高賞であるグッドデザイン大賞に選出された。
海外では、2022年7月Prix Ars Electronica2022 digital communities部門にてゴールデンニカ(最高賞)受賞。その他受賞歴多数。

「ベッドの上にいながら、会いたい人と会い、社会に参加できる未来の実現」が理念。

授賞理由

吉藤オリィ氏は、「孤独」という誰もが直面しうる社会問題に対して、電子通信技術と起業によって解決の糸口を見出してきた。とりわけ同氏が開発した分身ロボット「OriHime」は、職場や学校、野外行事などに遠隔から出席し、臨場感を持って他者とのコミュニケーションを図ることを可能にした。このロボットは重度の身体障がい者、外出しづらい人々など、さまざまな困難を抱えた幅広い利用者を想定でき、また、寝たきりになりうるすべての人にとっても希望の光になりうる。

孤独に苦しむ人に生きる勇気を与え、不完全な社会を自らの努力でより良い場所にしようとする姿勢は「人間の尊厳」への理解をさらに多くの人々に広げ、「人間の尊厳」という理念の具現化を推進する事績であるといえる。

表彰式および記念講演会(2024年6月8日)