豊田工業大学 2025年度 南山大学・豊田工業大学連携講演会

30年間の研究・教育経験を振り返り、現代宗教に関する研究の意義について自分の感想を述べます。オウム真理教地下鉄サリン事件直後に南山大学宗教文化研究所にて活動を始め、また9・11テロ事件を経験したものとして、宗教と暴力が避けてはならないテーマとなっていますが、同時に宗教間対話・宗教協力活動に参加した経験から、現代社会が直面している諸問題の解決と宗教の貢献にも注目しなければなりません。自分の経験に基づいて現代宗教の危険性と可能性についての一考察を披露します。

化石燃料依存に起因する気候変動は21世紀の人類が直面する最大課題の一つですが、その解決の方法は未だ手探り状態です。再生可能エネルギーによる化石燃料代替も種々の制約から、なかなか進んでいないのが現状です。本講演では、再生可能エネルギーの主役たる太陽光エネルギーを基盤とし、この先何世紀にもわたって持続的に人類文明を支えることのできるグローバルなエネルギーシステムを構築することを目指して進められている、超高効率太陽電池の開発とその再生可能燃料生成応用について紹介します。具体的には人工衛星や月探査機で使われている化合物半導体多接合太陽電池と、それを活用した地上でのグリーン水素生成実験についてお話しします。