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南山チャレンジプロジェクト 産学連携企画型の活動報告のため、家田製菓株式会社 代表取締役社長 家田様が学長を表敬訪問

2023年4月5日

ポン菓子を製造販売する家田製菓株式会社(以下、家田製菓)の代表取締役社長 家田馨子様と小野内弥生様が、3月17日にキサラ学長を表敬訪問されました。

2020年から南山チャレンジプロジェクト(以下、南チャレ)産学連携企画型として活動を行ってきた報告のため、南チャレメンバーの人文学部人類文化学科3年 加藤杏さんと、顧問の人文学部 石原美奈子教授も同席し、これまでの活動について学長に説明しました。

南チャレでは、日本の食文化を活用して、エチオピアで新たなビジネスモデルを作ることで雇用機会を創出し、社会貢献につなげることを目標としていました。実際に学生がエチオピアに渡航して現地の穀物を利用したポン菓子の製造を現地の人々に指導し、普及の一歩とする予定でしたが、コロナ禍で実現できず、計画の変更を余儀なくされました。

そこで、家田製菓と協議し、国内でポン菓子商品を独自に開発して販売し、その収益で穀物膨張機を購入し、それを現地に送ることにしました。商品開発には参加学生たちが関わり、初年度はエチオピアにゆかりのある味を、翌年度は愛知県にゆかりのある味を考案し、家田製菓で製造・包装を行いました。そして、ゆかたフェスや大学祭など学内でのイベントでは、キッチンカーによる実演・販売を実施、愛知県内の小売店やイベントで学生が考案し商品開発したポン菓子を販売するなどして収益を得て、穀物膨張機を1台購入することができました。

そして、アルシ大学助教大場千景先生の協力を得て、在エチオピア日本大使館の草の根無償援助事業で建設された障がい者職業訓練センターに穀物膨張機を寄贈しました。また、隣国ケニアからも家田製菓が1台借り受け、合計2台での稼働にこぎつけました。

現地に行くことができない学生に代わり、家田社長と長年エチオピアで文化人類学的調査研究に従事されアルシ大学で教鞭をとっておられる大場千景先生(大阪公立大学特別研究員)が現地の人々にポン菓子製造方法を伝授しました。そして2月14日に行われた障がい者職業訓練センターのオープニングセレモニーでは、作り立てのポン菓子が出席した日本大使館の伊藤恭子大使やアルシ大学関係者などに振舞われました。

寄贈した機械を使ってポン菓子を製造販売することで、障がい者がより多くの就業機会を得ることができ、当初の目標を達成することができました。

今後も機械のメンテナンスなど現地スタッフと連絡をとってフォローをしながら、さらにほかの地域にも普及させていきたいと、家田社長は話していました。

コロナ禍で当初の計画の変更を余儀なくされましたが、本学の卒業生でもある家田社長と学生や職員の「絶対に諦めない」という強い思いと、人と人との繋がりにより、今回の結果をもたらすことができました。多大なるご協力をいただきました家田社長、大場先生に心より感謝申し上げます。

(左から)表敬訪問された家田製菓 小野内様、家田代表取締役社長、キサラ学長、人文学部 加藤さん、人文学部 石原教授

寄贈した穀物膨張機

使用方法を説明する家田社長(一番右)