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学部・学科海外実習

ASU短期留学プログラム(アメリカ)

国際社会のサステイナビリティに関する諸問題を理解し、解決法を議論し、発信する。

このプログラムは、アメリカ合衆国のアリゾナ州立大学(ASU)で約6週間にわたって行われる短期留学プログラムです。2年次第2クォーターに実施され、参加を強く推奨しています。ASUのSchool of Sustainabilityと連携し、サステイナビリティに関する考え方や知見を英語で学ぶ点が大きな特徴です。世界の第一線で活躍する教授陣のレクチャーから学び、考え、様々な課題について議論しプレゼンテーションをすることが柱となります。世界にはどのような問題があり、持続可能な社会を実現するには何が必要か。単なる語学留学ではなく、日本にいては気づかないことに目を開き、自分は何を学び、どのように社会に関わっていくのか、深く考える機会にすることが目的です。

創立は1885年。U.S.News and World Report による「Most Innovative Schools: National Universities」ランキングにおいて、2015年以後7年連続で第1位に選ばれている大学です。また、2006年に全米で初めてサステイナビリティを専門とする学部を立ち上げたことでも知られています。

実習内容

国際教養学部の学生のためだけに作られたプログラム

本プログラムは、世界的にも著名なアリゾナ州立大学のSchool of Sustainabilityと協力し、国際教養学部のニーズに合わせて作られた特別なプログラムです。既存のプログラムに参加するのではなく、国際教養学部の学生が必要とする内容について研究者や実務家によるレクチャーを受け、それについて長時間かけて議論しプレゼンテーションを行います。
そのプロセスにおいては、常に双方向で意見交換や質疑応答が行われ、教員と学生が協力することでより質の高い学びを目指します。学生はそれぞれに目的や意見をもってレクチャーに参加することが求められ、主体的に学ぶ姿勢を身につけることができます。また、グループで取り組む課題もあり、学生はお互いに学びあうことで成長し、切磋琢磨します。

完全な「content-based program」

本プログラムには英語「を」学ぶ部分が全くありません。サステイナビリティ・スタディーズ、すなわち持続可能な社会作りのために必要な事を英語「で」学ぶプログラムです。それを2年次の6、7月に全て英語でやろうというこれまでにない野心的な試みです。レクチャーでは、サステイナビリティに関する学問的な基礎知識を学んだうえで、実際に解決を必要とする社会問題には何があり、それについてどのような取り組みがあるのかについて学び、考えます。そのテーマの中には、環境、都市開発、エネルギー、多文化共生などが含まれ、6週間、サステイナビリティ・スタディ分野の学びを集中して行います。
また、座学だけでなく、持続可能な社会作りの実践を学ぶため、フィールドワークで再生可能エネルギー実現に取り組む地域の現場も訪問します(スケジュール参照)。

学部での学びの重要なステップの一つ

本プログラムは、国際教養学部での学びの中で重要なステップとして位置づけられています。プログラムに参加するまでに、この留学のために必要な英語の運用能力と、サステイナビリティ・スタディーズの基礎的な知識を習得します。そしてプログラム後には、個々人の学問的関心を深めるために必要な科目が準備されています。このように本プログラムは、学部内でのシームレスな学びの中での一つのステップとして位置づけられたものです。

世界で活躍するために!

本プログラムでは、議論やプレゼンテーションを行いますが、それ以外に学生はグループに分かれ、持続可能な社会づくりのための独自のキャンペーンを企画し、専門家の前でコンペを行い、優秀者にはそれを実行に移す機会を得ます。また一人一人が自ら設定した研究テーマで研究を進める「independent study」も同時進行させます。このように、自ら考え、調査し、動くことで、卒業後に世界で活躍するための能力を得ることができるのがASU Sustainability Programの大きな特徴です。

参加学生の声

国際教養学科 河村美菜さん
(2年次に参加)

このプログラムでは、6週間のASUでの授業を通して身近なことから世界のことまで、幅広い分野の持続可能性について学び、グループワークを通して学んだことを確実に自分のものにすることができます。今回は新型コロナウイルスの影響でオンライン開催となりましたが、画面越しでも伝わるASUメンバーの熱意により、私たちも楽しく主体的に参加できました。また、ASUメンバーや仲間との交流で様々な価値観に触れ、人間的にも大きく成長することができました。仲間との対話の機会が多く、コミュニケーション能力が鍛えられ、これはプログラム後の授業や就職活動にも役立っていると実感しています。

国際教養学科 角田梨帆さん
(2年次に参加)

オンライン留学への参加は初めてでしたが、プログラムを通して主に3つの学びが得られました。1つ目は積極的に自分の意見を相手に伝えられるようになった事。ASUの先生や学生達のサポート、日本の大学とは異なる授業の雰囲気もあり、大勢の前で発言する意欲が高まりました。2つ目にプログラムでは英語のみを使用するため、以前よりも英語力が格段に上がった事。3つ目は様々な視点から持続可能性について議論した事で、国際問題をより身近に感じられた事。SDGsに対する関心が高まり、普段の生活を見直すきっかけとなりました。これらの学びを活かし、今後国際社会に貢献できるよう、より一層世界に目を向けていきたいです。

国際教養学科 山田真緒さん
(2年次に参加)

ASUプログラムに参加したことで、英語学習への向き合い方が変わりました。ASUプログラムに参加するまで、私はほとんど英語のスピーキング力を向上させようとしてきませんでした。しかし、ASUプログラムに参加している間は、アリゾナ州立大学の先生や生徒との会話、そして日本人学生同士との会話も英語を使用しなくてはなりません。そのASUプログラム中に受講した授業や現地の生徒さんとの会話の中で、英語、特にスピーキング能力の低さを痛感しました。その悔しさが、私の英語学習への意欲を掻き立て、ASUプログラム終了後も英語学習を続けるモチベーションの源となっています。

学びの内容

国際社会の諸問題について学ぶプログラム

このプログラムでは、国際社会で問題となっている、エネルギー、環境、貧困、都市、移民、人種、民族などのテーマについて英語で学びます。

サステイナビリティ・スタディーズを「現場」で学ぶプログラム

ASUはSchool of Sustainabilityを設立したアメリカで最初の大学です。キャンパス全体としても、そしてASUがあるテンピ市全体としても再生可能エネルギーの使用などに積極的に取り組むことで持続可能な社会作りに関わっています。このプログラムでは実際に関係施設を訪問します。

国際社会で必要な積極性を磨くプログラム

学部での学び同様、このプログラムでもアクティブ・ラーニングを採用し、参加者自らが調査し、自分の考えを発信し、問題解決についてプレゼンテーションをする能力をさらに高めます。プログラムの最後には、グループ対抗の政策プレゼンコンペが行われます。

基本情報

海外実習先 アメリカ合衆国
滞在地域 アリゾナ州立大学(アリゾナ州テンピ市)
期間 2年次第2クォーター
約6週間
単位数 6
参加費用 約110万円(レートにより異なる)
参加人数 約60名(2023年度現地実習)

スケジュール(現地実習の場合)

学習テーマと講義内容 主なフィールドワーク
1週目 What is Sustainability? Susutainability & Indian Cultures
サステイナビリティの概念と実践 フェニックス美術館訪問
ネイティブアメリカンと持続可能な社会 グランドキャニオンツアー
2週目 Urban Planning and Architecture for the Future
持続可能な都市計画 有機栽培農園訪問
持続可能性と建築 グリーンビルディング認証建築見学
3週目 Food Systems Sustainability
持続可能な食糧生産 ASU美術館訪問
持続可能性と水問題 メジャーリーグ野球観戦
(アリゾナダイヤモンドバックス)
4週目 Sustainable Designs and Production
現代社会の浪費と再生・循環可能性 フェニックス市リサイクルプラント訪問
サステイナビリティと経済学 タリアセン・ウェスト訪問
5週目 Sustainability Tourism and Energy, looking into the future
エネルギー資源と持続可能な社会 砂漠植物園訪問
チームプロジェクト:プレゼン準備 プラネタリウムシアター訪問
6週目
(最終週)
Final Capstone Project
最終プレゼンテーションと評価
修了証書授与授与式

スケジュールは、年度によって変更になる場合があります。