学部別インデックス
人文学部・キリスト教学科
HERA,Marianus Pale
職名 | 准教授 |
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専攻分野 | 新約聖書学、聖書神学 |
主要著書・論文 | Christology and Discipleship in John 17(Tübingen: Mohr Siebeck, 2013) |
将来的研究分野 | 共観福音書と第四福音書の神学の比較研究 |
担当の授業科目 | 「新約聖書入門」「新約聖書学B(ヘブライ人のへ手紙・公同書簡・黙示録)」「聖書解釈史」ほか |
文明が生んだ傑作を読み解く
「聖書」は、キリスト教徒にとっては信仰の原点であり、信仰生活を歩む道しるべです。聖書は信仰の本です。が、同時に聖書はひとつの文学作品でもあります。しかも、それは傑作と言えます。聖書の多様な形式と豊かな内容、その高度な芸術性とそこから湧き出るインスピレーションは、時代、民族、宗教を超えるものです。誰でも聖書を読んだり、聞いたりすることによって、感性を高め、理性を鋭くし、更に、今ここに生きるための様々なヒントを得ることが出来ます。
しかし、いきなり聖書を引っ張り出して読んでみると、不可解な言葉や表現が少なくないことに気づくでしょう。「心の貧しい人は幸いである」、「悲しむ人は、幸いである」、「私の肉を食べ、私の血を飲むものは、永遠の命を得る」、「初めに言があった、言は神とともにあった。言は神であった」といった言葉をはじめて聞く人が、「うん、うん」とうなずいて納得することはないでしょう。また、イエスの生涯を語る四つの福音書を読めば、微妙に違うイエス像が浮き彫りになって、時にはイエス物語に矛盾する点もあることに違和感を覚える人も多いでしょう。このような聖書の謎を解くには、やはり最低限の聖書世界の"常識"と物語りを読む"コツ"を身に付ける必要があります。
新約聖書の授業や演習において、新約聖書の諸文書が書かれた時代背景やそれらが正典となる経緯をはじめ、聖書学の様々なツールや方法論を紹介し、それらを聖書を読む際に適用することを学びます。信仰を前提としない人にとっても、聖書を学術的に読むコツを身に付けることによって、人間文明が生み出したこの宝物の豊かさを味わうことが出来ます。
このような可能性も南山には用意されています!