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人文学部・人類文化学科
石原 美奈子
| 職名 | 教授 |
|---|---|
| 専攻分野 | 文化人類学(宗教人類学、歴史人類学)、地域研究 |
| 主要著書・論文 | 『変貌するエチオピアの光と影:民族連邦制・開発主義・革命的民主主義の時代』(共編著、2025年、春風社)、『愛と共生のイスラーム:現代エチオピアのスーフィズムと聖者崇拝』(編著、2021年、春風社)、『現代エチオピアの女たち:社会変化とジェンダーをめぐる民族誌』(編著、2017年、明石書店)、『せめぎあう宗教と国家:エチオピア 神々の相克と共生』(編著、2014年、風響社)など |
| 将来的研究分野 | エチオピアにおける社会変化と宗教変容 |
| 担当の授業科目 | 「人類文化学特殊講義(アフリカの人類学)」「文献資料講読(民族誌)」「文化人類学概論」「イスラムとの出会い」など |
アフリカでのフィールドワークから文化人類学の面白さを共有したい
私はアフリカ北東部にあるエチオピアをフィールドとして文化人類学的調査研究を行っています。
エチオピアは、1980年代までは飢餓・内戦・貧困のイメージがありましたが、2000年以降飛躍的な経済成長を遂げ、いまやBRICS加盟国となり、首都アディスアベバは破竹の勢いで開発が進み、高級ホテル、高層ビル、巨大な文化施設(博物館、図書館など)、広大な公園が建設され、私たちがもっている大都会のイメージに近いものになっています。
私は首都から南西方向330キロのところにあるジンマ市を中心とする、おもにムスリム(イスラーム教徒)であるオロモというクシ系の民族が多数派を占める地域で調査を行ってきました。そこで、各地に墓廟が建てられているムスリムの宗教指導者の人生に関する文書や口頭伝承を集めることでこの地域にどのようにイスラームが広まり、人々に受け入れられてきたのかを解明してきました。またそれと並行して、この地域で一部のムスリムの人々によって行われているジャコウネコ飼育の実態、近代農法の普及と再定住計画、コーヒー栽培に関する歴史人類学的研究、ジンマ市内のエチオピア正教系の教会の歴史、など少しずつ焦点をずらしながら幅広く調査研究を実施してきました。
また、ここ数年は、ジンマ市からさらに南西300キロほど離れた南西エチオピア諸民族州に住むオモ系のベンチの人々の社会変化と宗教変容に関する調査研究に取り組んでいます。ベンチの人々の間では近年プロテスタント系キリスト教が急激に広まっていますが、それがどうしてなのかを解明したいからです。
社会のなかで起きたある出来事や現象がなぜ起きたのかを、フィールド(現地)での観察やインタビューを中心とする調査と文献研究の往復を通して明らかにしていく作業(フィールドワークと民族誌)を特徴とする学問である文化人類学の面白さを学生のみんなと共有できたらいいなあと思っています。