南山の先生

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外国語学部・英米学科

今井 達也

職名 講師
専攻分野 対人コミュニケーション、異文化コミュニケーション、偏見・ステレオタイプ
主要著書・論文 The Influence of Stigma of Mental Illnesses on Decoding and Encoding of Verbal and Nonverbal Messages
将来的研究分野 様々な偏見(国籍、病気(精神疾患等)、性別等)が対人コミュニケーションに与える影響
担当の授業科目 コミュニケーション研究の基礎、人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション特殊研究、Special Topics in English: Issues in Cross-Cultural Studies、Writing in English

自分らしさとコミュニケーション

コミュニケーションについて勉強したり、コミュニケーションのトレーニングをすることで身の回りの人間関係を円滑にできることは大半の人が知っています。『どのように友人を作るか』『恋人との信頼関係を築くには』『相手をどう説得するか』といったような問にコミュニケーション学は答えてくれる可能性があります。

しかし、コミュニケーションは人間関係や他者に影響を及ぼすだけでなく、コミュニケーションをする人自身にも影響を及ぼしています。つまり私達はコミュニケーションをすることで私達自身に影響を与えているのです。コミュニケーションのその機能こそ高校生や大学生という自己を形成する時期にとって大切なものです。もしこれを読んでいるあなたが学生であれば『自分とは一体どんな人間なのだろう』という問を抱いているかもしれません。『自分らしさ』『自分探し』『本当の自分』というキーワードを耳にする事も多いのではないでしょうか。

学校という組織の中で私達は『友達に認められたい』という欲求が働きます。誰だって友達に嫌われたくありません。例えば、大学に入って友達ができたとします。そんな彼らと話しているうちにだんだんと違和感を感じることもあるかもしれません。会話の中で『いや、自分はそう思わないな』と思うこともあるでしょう。しかし嫌われたくないという欲求が本当の気持ちを抑圧し、友達の会話にただなんとなく合わせるだけになってしまうことがあります。これは端から見れば"円滑な人間関係"と思えるかも知れません。しかし、自分の本当の気持ちを抑えたままでは、この当事者は『本当の自分』と『自分らしさ』を失った、精神衛生上、決して健康的な状態にあるとは言えせん。

こんな時、コミュニケーションを勉強すれば、自分が本当に思ったことを、相手との関係を傷付けることなく伝えることが出来ます。これを『アサーティブ』と言います。その他にも、自分らしく他者と関わっていけるためのヒントがコミュニケーション学の中にたくさんあります。

『他人に分かってもらえないのであれば、自分を伝える努力なんて無駄だ』と思う人もいます。しかし、私達が自分らしくあるためには、その自分らしさを認めてくれる他者の存在が必須です。南山大学にはあなたをあなたのままに認めてくれる素晴らしい仲間がたくさんいます。もちろんそんな彼らとぶつかることもあると思います。しかし、本当の自分を正しいやり方で他者にぶつけることができれば、それはあなたとあなたの仲間にとって最良の成長の場になるでしょう。このように、コミュニケーションを学ぶことで他者との関係を築けるようになるだけでなく、あなた自身があなたらしく大きく成長できるようになります。

あなたも南山大学でコミュニケーションを勉強して『本当の自分』と『心からぶつかれる仲間』を探してみませんか?