南山の先生

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経済学部・経済学科

宮崎 浩伸

職名 准教授
専攻分野 経済統計論
主要著書・論文 “How M&As Impact Acuirers' R&D: Japanese Pharmaceutical Industry ”, International Review of Management and Business Research , volume 6, Issue2, 2017年
“Effects of Regional Bank Merger on Small Business Borrowing: Evidence from Japan”, International Journal of Economics and Finance, Vol 7, No. 11, 2015年(共著)
将来的研究分野 経済データによる実証分析(さまざまな経済テーマについて、経済理論が現実経済に当てはまっているか、経済データを用いて検証する。)
担当の授業科目 「経済統計論」「データ処理入門」

経済データを利用しよう!

経済データというと、皆さんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか?高校の社会科の授業で出てくるGDP(Gross Domestic Product)のデータでしょうか?あるいは、テレビのニュースを見ていると、天気予報と同じように必ず取り上げられる株価(日経平均やTOPIXといわれるもの)や為替レートのデータでしょうか?これらは、数ある経済データの中でも、注目度の高い重要な経済データの1つです。

このように、現実の経済の動きを知るには、経済データを見る必要があります。最近は、インターネットを利用することで、これらの経済データも簡単に入手できるようになりました。しかし、簡単に入手できても、データそのものの読み方を理解していないと、実際の経済の動きを正しく捉えることができません。例えば、金融機関をはじめとするビジネスの世界では、こうした経済データの動きを正しく読まないと、会社に大きな損失を及ぼすことにもなりかねません。

「経済統計論」の授業では、経済データの読み方を勉強します。経済データはそれぞれデータごとに特徴を持っているため、この特徴を理解することが必要です。例えば、先ほどの日経平均株価とTOPIXは同じ株価のデータですが、細かくみると異なる点がいくつかみられます。また、株価は金融の分野におけるデータですが、その他、労働に関するものなど経済データはたくさんあります。さらに、これら経済データ間の関係を理解することも重要です。

「データ処理入門」の授業では、経済データの分析方法を勉強します。例えば、インターネットでダウンロードした経済データをEXCELを使い、図表で表示する、あるいはデータの値の動きを理解するための基本的な計算を行うなど、データごとに適切な図表の使い方や計算方法を紹介しています。

また、経済データの動きを見るうえで、その裏付けとなる現実経済の動きに着目することも必要です。なぜ、データがそのような動きをしているのか、その背景に何があるのか、理解することが重要です。このためにも、テレビの経済ニュースや毎日の新聞を活用して、現実の経済の動きに関心を持ち、時事経済に強くなってほしいと思います。このような時事経済に関心を持ってもらうため、授業でも日本経済新聞の記事を利用しています。最初は難しい新聞記事も毎日繰り返し読むことで、理解も深まってくると思います。なにより「慣れる」ことが重要だといえます。

経済学部で上記の内容を学ぶことは、大学を卒業して社会人になってからも大いに役立つものと思います。皆さんが経済の動きに関心を持ち、その理解のためにお役に立てれば幸いです。