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経済学部・経済学科
阪本 俊生
職名 | 教授 |
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専攻分野 | 社会学 |
主要著書・論文 | 『プライバシーのドラマトゥルギー』(世界思想社 1999) 単著 『ポスト・プライバシー』(青弓社 2009) 単著 『禁欲と強欲』(講談社 2010) 共著 |
将来的研究分野 | 情報と消費の経済社会学 |
担当の授業科目 | 「消費社会論」「社会学」「プライバシーと倫理」 |
消費と私たちの社会
私の専門は社会学です。社会学というと、社会科を連想する人もいるでしょう。でも、同じ社会という言葉がついていても、社会学と社会科とはまったく違います。社会科では、日本や世界の歴史や地理、あるいは政治や経済についての一般的な知識を学びます。一方、社会学では、現在、私たちの社会のなかで生じている、さまざまな社会問題や人間関係などについて、一般的知識(常識)をも疑う視点から理解しようとします。
私は社会学者ですが経済学部にいます。経済を社会学の見方で考えようというのが私の研究テーマです。社会学はあらゆる社会問題について考える学問ですが、それらには、当然、経済的な問題も含まれます。経済もまた人と人との関係、すなわち社会のなかで生じてくるものだからです。
社会学で私が考えようとしているのは、人々の消費という行為の背景にある、社会のしくみや制度についてです。みなさんもよく知っているように、今やかつてとは比較にならないほど世界の経済が大規模化し、それに伴って大量生産と大量消費が生じています。そして、これらが環境、エネルギー、廃棄物等々の問題と直面していることはご存じの通りです。でも、このような大規模化は、そもそもなぜ生じているのでしょうか。それは人間の欲望が底なしだからであり、自然な成り行きなのでしょうか。私は違うと思っています。ここには、そうさせる、あるいはそうならざるをえない制度とシステムが作動しており、その中で私たちが暮らしているからだと考えています。こうした社会のしくみについて研究しています。