南山大学

 

メイルマガジン EPISTOLA

No.15

「自然との共生」

2018年6月20日

6月のこの時期になると、本学のキャンパス内に茂る木々の緑がまぶしくなります。アントニン・レーモンド氏の設計による教室棟などが、自然との調和を意識してつくられていることを改めて確認することができます。

ところで、本学のキャンパスを訪問された皆さんの中に、次のような印象を持たれた方はいませんか。「学内の木々は、綺麗に剪定されている所と、逆に伸び放題で、落ち葉も片付けられていない所があるみたいだ...」
――そうなのです。実は、意図的に人の手を入れていない場所があるのです。

本学は、1964年に現在のキャンパスに移転しました。当初は、赤土の大地が広がっているだけのキャンパスでしたが、私たちの先輩たちは、そこに教室や図書館などの校舎を建てただけでなく、沢山の木々を植樹したそうです。

キャンパス落成時の正門(南山アーカイブズ所蔵)

それから10年ほど経って、私が本学で学び始めた頃には、植えられた木々はかなり成長していました。当時、本学で教養科目の生物学を講じておられた先生が、植物と環境の関連について説明される中で、H棟の教室の窓から外の「やぶ」を指差しながら、教えてくださいました。

「君たち、窓の外に見える木々は伸び放題に見えるかも知れませんが、職人さんたちが手入れを怠っているからではないのです。あえて人が手を加えない環境の中で、木々がどのように育ちまた朽ちるのか、自然の命の循環を観察できるようにしてあるのです。」
――おおよそ、このような話でした。

そうなのです。本学のキャンパスの樹木は、私たち人間と共生する自然環境を自覚させ、人間も植物も、ともに神の被造物であることを教えてくれるパートナーなのです。

南山大学長 鳥巣 義文

発行人:南山大学長

発行:南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp