南山大学

 

メイルマガジン EPISTOLA

No.6

「環境と平和への希望」

2017年9月20日

暑い夏が終わり実りの秋が始まる頃になると、各地で研究会や学術大会が開催されます。私が所属し理事長を務める「日本カトリック神学会」は、9月2日から4日まで、カトリック広島司教区のご協力を得て、広島カトリック会館および隣接する世界平和記念聖堂を会場として、第29回学術大会を開催しました。

この数年に亘って、私は日本のカトリック大学等の研究者と日本のカトリック教会の司牧者との連携を促進しようと思い、同神学会の会場を大学以外の教会関連施設にお引き受けいただいて実施してきました。幸いにも、一昨年の日本カトリック神学院東京キャンパス、昨年の長崎教区大司教館に続いて、今回の広島での開催が実現しました。今年は大会のメインテーマとして「環境と平和」を掲げました。そして、平日開催という通常の学術大会スケジュールを調整し、日曜日の午後にスタートすることにより、神学会と広島の教会の方々との交流の機会を設けることができました。まず、「『回勅ラウダート・シ』の意義とは?」と題した教皇フランシスコの回勅の翻訳者による基調講演を広島教区の方々にも公開し、引き続き、教皇フランシスコの意向による「被造物を大切にする世界祈願日」(9月の第1日曜日)にちなむ広島司教司式の記念ミサが捧げられました。いずれの企画にも、学術大会に出席した神学会員数を上回る教会関係者が参列してくださいました。翌日の月曜日は通常の学会プログラムでしたが、9時受付開始で17時の閉会まで、2つの会場で研究発表がなされ、活発な質疑応答が繰り広げられました。

振り返ってみれば、環境と平和への希望を最もよく表現していたのは、教皇フランシスコの「わたしたちの地球のための祈り」かもしれません。彼の『回勅ラウダート・シ』※(208−209ページ参照)に掲載されたこの祈りの言葉から、冒頭部分を少しだけ引いておきます。

全能の神よ、
あなたは、宇宙全体の中に、
そしてあなたの被造物のうちでもっとも小さいものの中におられます。
あなたは、存在するすべてのものを
ご自分の優しさで包んでくださいます。
いのちと美とを守れるよう
あなたの愛の力をわたしたちに注いでください。
だれも傷つけることなく、兄弟姉妹として生きるために、
わたしたちを平和で満たしてください。

※教皇フランシスコ 著『回勅ラウダート・シ―ともに暮らす家を大切に』(カトリック中央協議会, 2016年)

南山大学長 鳥巣 義文

発行人:南山大学長

発行:南山大学学長室 (nanzan-mm-admin@ic.nanzan-u.ac.jp