HOMINIS DIGNITATI
前のページに戻る >>

青春ジグザグ
外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科 長瀬梨恵
認定留学 Universidad de Alicante, Spain
「ラクロス」はネットのついた棒でボールを取りあい、
相手ゴールにシュートする、激しいスポーツだ。
大学2年まで週4回、夜9時までの部活を続けたが、
スペイン留学準備のために断念。
留学地アリカンテは砂漠に赤茶けた街並みが現れた感じで、
ヨーロッパ的な景色を想像していた分、がっかりした。
そのかわり、ホームステイ先から歩いて5分の、地中海ビーチはきれいだった。
授業をすませ、夕方になると水 着を着て浜に出かける。
美しい夕日を見たあと、宿題にとりかかる。
10時の晩ご飯までお腹がすいてたまらない以外は、楽しくて、充実したスペインライフ。
ホストマザーのマリカルメンは若い頃、ディスコで働き、
初の女性 DJ として街の新聞で紹介されたと自慢する。
今は中学校の宗教の先生で、息子さんは日本女性と結婚。
おかげでナスのお味噌汁も作ってもらえた。
大学はスウェーデン人やドイツ人が多く、クラスの討論で日本の年金制度を質問され、
自国を知らない自分に驚いた。
翌年3月まで滞在した結果、就職活動に出遅れてしまい、
卒業旅行でスペインへ来たゼミの先輩から「在外公館派遣員」募集を教えられた。
帰国して、4年生に進級。5月にその試験をスペイン語で受けた。
忘れもしない7月1日、電話があり、任地はペルーとわかった。まさか、合格するとは!
両親や周囲の猛反対にあい、迷いに迷ったあげく、9月の中南米行きを決意。
2年間、休学することに。
語学留学したくらいでは、スペイン語が中途半端だと痛感したからだ。
大使館では広報文化班に配属され、リマ市で働きながら、一人暮らしが始まった。
スペインの学校で同じクラスだった、オーストリア人親友、ニーナも遊びに来てくれた。
日系人、ミリアン森川は頼れるお姉さん同僚で、
家族ぐるみで親切にしてもらい、買物、医者、修理までお世話になった。
ブラジル人、フェルナンダにはポルトガル語を習った。
彼女の問いかけは今もわたしのこころの中にある。
「なぜ、生まれてきたのか。それを見つけないうちは、
なにをやっても物足りない」

スペインの哲学者オルテガについての卒論も書き終え、
卒業後、1年間は地元の県事務所に勤める。次は英語圏、
イギリスあたりの開発学系大学院を目指したいし、夏には公務員試験も受けるつもり。
ボクシングでも使われるマウスピースを口中に入れてプレイするほどきつい、
「ラクロス」の試合のように、
あちこち思いきりぶつかって、得点につなげられたらいい。
たとえ右へ左へと折れ曲がっていようとも、自分に素直に生きたい。それが青春だから。