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メインの仕事は2つあります。ひとつは、日本から鉄金属の製品を輸入し、中国国内のお客様に販売すること。もうひとつは、日本の製造メーカーと協力して、鉄鋼製品を製造する会社を中国につくり、その工場でできた鉄鋼製品を中国で販売することです。中国で設立した会社の経営や工場の運営、新しいお客様を獲得するための営業活動もしています。
個の能力が問われる仕事だというところに魅力を感じたからです。商社の仕事は、モノやサービスを生み出す流れをつくることが仕事であり、商品や製造技術そのものを持っているわけではありません。会社と会社をつないだり、会社と消費者をつなげたり、私たちの仕事は、つなげること。そんな中で、武器となるのは“人”だと思っています。周りの人が働きやすいような指示や環境づくりが大切ですし、自分の経験や知識を活かしてスムーズに進行するよう常に調節していかなくてはなりません。携わった人の能力、性格、想いで結果は大きく変わるため、自身の力が試され、また責任も大きいですね。携わっている方々には、あの人がいると仕事がうまく進行する、あの人と一緒に仕事がしたい、と思ってもらいたい。みんなが協力的になってくれるには、やっぱり自分に魅力がある必要があります。

入社5年間は、国内営業に携わっていました。経験を積むにつれ、過去の人たちがつくってきたことを単に引きついでいくだけでなく、「新しいことに挑戦し、自分の足跡をつくりたい」と思うようになったんです。
そして入社6年目、会社の語学研修制度を利用して中国へ。1年半滞在したことがきっかけで、自分の中で「中国で働きたい!」という想いが生まれました。目覚ましい経済成長をしている中国で自分の足跡を残したい、そう思ったんです。その希望が叶い、2007年から中国の広州への赴任が決まり、現在に至ります。

商社の仕事は、企画から実現まで、一貫して自分で遂行できるんです。例えば私は、自動車部品向けの鉄パイプを製造する会社を中国に設立しました。現地の協力会社を探し工場を建て、現在もその運営に携わっています。やりたい!と思ったことを実現できること、そこにやりがいとこの仕事の魅力を感じていますね。
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印象に残っているのは、ゼミ旅行でロシアへ行ったことです。初めての海外旅行で、とても楽しかったですね。高校生の頃から海外で働くことに漠然と憧れがありましたが、この旅行をきっかけに、海外への意識が高まったと思います。
力を入れていたのはクラブ活動です。サッカー部に所属し、キャプテンも務めていました。「試合に勝つ」という目標のために、全員にどんな役割を担ってもらうのか?当時はそれが一番の課題。当たり前なのですが、みんながレギュラーになれるわけではないんですよね。レギュラーになれなかった人も意欲が下がらないように、練習での役割を与えたり、みんなに積極的に話しかけて意見を取り入れるようにしました。部員全員のやる気を高め、良いチームワークをつくれるよう、“組織”というものを初めて意識しながら行動しました。

もちろんです!クラブ活動も会社も、目標に向かって組織で動くことは同じ。大勢の人と関わり仕事をする中で、自分がどういう役割をしなければならないのか、どうしたら周りの人から協力を得られるのか、クラブ活動で考え実行していたことは、今でも役に立っています。
入学前のイメージ通り、国際性豊かなところですね。留学生が多く、同じ学科やクラブ活動に外国人がいるのが当たり前。日本国内でこのような環境に身を置けることは、とてもぜいたくなことだと思います。自然と外国人と接する機会が増えるので、コミュニケーション能力や異文化を理解する能力を養うことができたと思います。
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中国は人口が多いため、競争がとても激しいところでしょうか。この競争社会を生き抜くためには、スキルと人脈は欠かせません。中国では、人と人とのつながりをとても大切にしていて、一度信頼関係を築くと、様々な面で協力してくれるんです。コミュニケーションを大切にしながら、誠実な仕事をすることで、信頼を得るよう努力しています。
ひとつは、やはり語学力です。2つめは、日本人としてのアイデンティティ、つまり、日本の文化や価値観、考え方などです。“日本人である”という自分の軸を大切にしながら、海外の人たちと関係を築いていくことが大切なんだと思います。日本人としてのアイデンティティを持っているからこそ、自信を持って外国人と対等に向き合えるんです。そのためには、伝統文化や生活習慣など、日本についてよく理解しておくべきだと思います。日本の文化について深い知識を持つようにしたり、外国人の人々と接する中で、改めて日本を見つめることもできるのではないでしょうか。

何事も自分の目で確かめるようにしてほしいです。皆さん、中国には来たことはありますか?中国の経済発展が目覚ましいことは日本にいてもわかるとは思いますが、実際に自分の目で確かめてみてください。道路、鉄道、ビル…街が変わっていくスピードはすさまじい。想像以上の速さに驚くはずですよ!
自分の目で確かめなければ、わからないことって多い。私自身、語学研修で中国に来るまで、テレビなどで見る印象から、中国人に対して間違った先入観を持っていたように思います。でも、そのイメージは全然違って…。例えば、旅行中の出来事なのですが、お金がなくなってしまって空腹をこらえている私と友人に、一緒に電車に乗っていた初対面の中国人が、親切に食べ物を分けてくれたんです。さらに、帰りに困るだろうとお金も少しいただいて…自分がどれだけメディアなどから与えられた片寄った情報だけで判断していたかを痛感しました。
そうですね。他国の現状を知ることで、自国の見方も変わり、日本の現状や立場、課題もわかります。様々な国や人種の人々と共存していくためにも、他国との違いを理解し、“世界の中での日本”をしっかりと意識することが必要です。チャンスがあれば海外に行って、ぜひ日本という国を外から見てみてほしいと思います。

南山大学は、様々な国籍の人の考えや価値観と触れる機会に溢れています。この南山ならではの環境で多くの経験をし、世界とつながり、国際社会を生きる力を養ってほしいです。貴重な大学生活を大切に過ごすことで、自分の歩むべき道がきっとみつかると思いますよ。
(2012年3月)
2012年3月現在

| おのだ ひろき | ||||
| 小野田 浩紀 | ||||
| 豊田通商株式会社 | ||||
| 1995年3月卒 | 経済学部 経済学科 | |||
| 1991年3月 | 刈谷高校卒業 |
| 1991年4月 | 南山大学経済学部経済学科入学 |
| 1995年3月 | 大学卒業 |
| 1995年4月 | 豊田通商入社。条鋼鋼管部へ配属され、国内営業に携わる |
| 2000年8月 | 社内の語学研修で中国・天津へ。南開大学へ派遣される |
| 2001年8月 | 豊田通商(上海)有限公司にて実務研修 |
| 2002年2月 | 日本へ帰任 |
| 2007年4月 | 豊田通商(広州)有限公司に赴任 |