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東アジアの将来を担う日本、韓国、中国の大学生20名を対象に行われるプログラムで、ディスカッション、グループプレゼンテーション、講義などを通じてアメリカの外交政策についての理解を深めるとともに、参加者のリーダーシップや問題解決能力を向上させることを目的としています。また、アメリカの都市や町を訪れ、一般市民との交流やボランティア活動への参加を通じて、アメリカ社会への理解を深めることも目的のひとつです。

日本人7人、中国人6人、韓国人7人の計20人。アメリカ大使館を通じての応募、選考の結果、僕も日本代表のひとりとして参加できることになりました。日本からは他にも、東京大学、上智大学、日本女子大学、神戸大学など、また、中国・韓国からも香港大学やソウル国立大学などから優秀な学生が集まり、たくさんの刺激を受けました。
まず、一番強く思ったのは、日本の学生として、上手くリーダーシップをとりたいということ。以前にも海外の学生と話し合いをする機会があったのですが、初めてだったということもあって、あまり積極的に行動できず、悔しい思いをしました。その時に、国際的な場でも自分の力を発揮して、リーダーシップがとれるような人間になりたいと思ったのです。もうひとつは、南山の語学教育を受けて語学力がどんどんステップアップしていたこと。また、2年生から始まったゼミで、アメリカの外交、平和をテーマに英語で論じていたのですが、それが今回のプログラムの趣旨にあっていたことも大きな要因でした。また、サークルでも仲間と時事問題について論じ合い、自分の考えを発表する訓練をしていたので、大学でやってきたことが活かせれば、十分やれるだろうという自信はありました。
研修場所は、ワシントンD.C.にあるジョージ・ワシントン大学で、プログラムは大きく分けて次の3つがあります。
かなり過密なスケジュールでした。しかも、アメリカ国務省主催ということから、どのプログラムも非常に密度が濃く、ハイレベルな内容で、学ぶことの多い5週間となりました。
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最大の成果は、自分に自信がついたこと。それも高い水準の学生会議の場においても、十分渡り合っていける語学力と一般教養が身についていることを実感しました。そして、僕がこれまでに南山大学で学んだことや、何にでも積極的に行動するという姿勢は正しかったと改めて確認しました。決して余裕があった訳ではありませんが、自分が常に積極的・能動的に行動し、他の学生達と協力し合って研修プログラムを進めてきたことに、とても満足しています。

研修の集大成として、最終日の1日前に4つのグループに分かれて発表をする機会がありました。僕のグループは「アメリカは民主主義の価値を他の国に伝えるべきか」というテーマで発表したのですが、発表までに何日も夜を徹して議論をしたり、いろいろな文献に目を通したりして準備を進めました。それでも発表内容がまとまらず苦労しましたが、一人ひとりが自分の役割を考え行動したことで、最後は完成度の高い発表になったと思います。個人の力は小さくとも、力を合わせれば大きな力になる。そう感じた瞬間でもありました。
英米学科の学生として英語力については自信があったし、実際に5週間、自分の英語力を発揮して、十分に納得のいく結果を納めたとは思っています。しかし、それでも中国や韓国の学生の、豊富な知識と多角的視点に基づく説得力のある英語運用能力には驚かされるばかりで、自分ももっと経験を積んで視野を広げたいと強く思いました。

グループ発表に向けたミーティングはもちろん、誕生日パーティの企画をしたり、一緒に食事をしながらおしゃべりをしたりと、20人の参加者で多くの時間を共に過ごしたことで友情が芽生え、信頼、尊敬しあえる関係を築くことができました。ハードスケジュールで、途中体調を崩したメンバーもいましたが、そんな時もお互いに気を配り、助け合ったことで、素晴らしい内容の5週間を送ることができたと思っています。

メールを交換したり、お互いの国を訪ねあったりと、今も良い友人関係を保っています。ただ、こうした良好な関係がある一方で、現在の東アジアの情勢に目を向ければ、人々の平和な暮らしが妨げられている現実も存在します。でも、僕たち20人が築いたような人と人のつながりを広げていくことで、より良い将来の東アジアを作ることは可能だと強く感じています。同時に、これは、今回集まった20人が、今後この経験をどのように活かしていくかという課題でもあると思っています。
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日本の学生として、うまくリーダーシップをとりたいという思いで臨んだ研修でしたが、それが結構うまくいきました。そこで得た自信や可能性、課題を今後に活かしていくためにも、もっともっと勉強したい、いろんなことを知りたい、という気持ちが強くなりました。
大学院に進む、あるいは企業に入るなど、いろんな選択肢が考えられますが、いずれにしろ、少しでも海外と関わりのある仕事をしたいと思っています。たとえば、韓国や中国とのつながりをよくするパイプ役。これは、研修に参加したことで、自分の中に新たに生まれた思いでもあります。目標を実現させるためにも、これからも向上心を持って勉強するとともに、決して内向きにならず、常に外の世界に発信していくことを実践していきたいと思っています。

南山大学の一番の魅力は人。先生も、学生も、高い志のある人たちが集まってくる大学です。もちろんそれに応える環境も十分に整っています。皆さんも、この素晴らしい環境の中でいろんなことに挑戦し、能力を高めてください。南山生であることを誇りに、胸を張って外に発信していってほしいと思います。
(2011年4月)