受験生の皆様

Global News −南山大生の海外見聞録

国際学会というリングへ

オセアニア

渡辺 裕介さん(大学院数理情報研究科)オーストラリア・メルボルン大学での学会にて研究発表 [ 2011年11月(約2週間) ]


一緒に学会に参加した仲間と


発表内容を前に

国際的な学会の舞台に立ち、自分の研究内容を発表する。
入学当初からの夢だったその話を先生から聞いた時は、「ついに来た」という感慨と、何が何でもチャンスをつかんでやる!という気持ちだった。

私の研究テーマは「二輪型倒立振子ロボット」。
つまり、2つの車輪で人間のように立つロボットの姿勢をどう制御するかについての研究だ。オーストラリアのメルボルン大学を会場に行われる学会は、世界中の優秀な制御工学研究者が一堂に会する。
最高のステージに、渡航日が近づくにつれ、胸が高鳴った。

渡航前、私は多少英語が話せると自負していた。
日常会話は問題なくこなせるし、学会での発表もなんとかなると思っていた。
ところが、思った通りの英語が話せず、言いたいことが相手に伝わらない。悔しい!
原因は、正確さを欠く発音と、ボキャブラリーの無さ。
日本で英語を話すとき、たいていのことは通じる。でも、それは相手が日本人だからだ。
街角のカフェでブラックコーヒーを飲みたくても、“ブラック”が通じない。
結局、渡航期間中はずっとカプチーノしか飲めなかった。

英語を話せない者は相手にすらされない。
そのことを、学会ではさらに思い知ることになった。
例えるなら、減量に失敗したボクサーとでも言おうか。
どんなに頑張って研究しても、相手に伝えることができなければ、そのリングに立ったとは言えない。
学会後のクロージングパーティでは、大学内にあるラウンジで参加者同士お互いの情報交換をしながら、立食形式の食事を楽しんだ。
ウエイターが料理をサーブして回る、高級ホテルのような豪華なラウンジが大学内にあることも驚きだった。
フランクな会話を笑顔で聞きながら、でも私の心の中は違っていた。
英語がどれだけ重要かを心底実感し、リベンジを誓った。

大学の研究は、高校の勉強とはまったく違う。
先生から課題が与えられるわけでも、テストの点数を競うわけでもなく、何が正解かもわからない。「研究」という我が道をひたすら進む。ただそれだけだ。
それが正しい道なのか。もし間違った道だとしても、それを教えてくれる人もいない。
それでも私は、自分の興味と強い意志を原動力に、夢を追い続けるつもりだ。

今、あなたの夢は何だろう。
その夢さえ見つかれば、たとえ挫折しようとも這い上がる力は必ずついてくる。

見聞録メモ

おすすめの食べ物

オーストラリアには様々な種類のビールがある。 塩味の効いたフィッシュ・アンドチップスをナイトマーケットで買って、オーシャンビューの公園でグイッと一杯。それが何より美味しかった!

苦手だった食べ物

お米が長くてパサパサしていた。
食べられなくはないが、日本のお米のクオリティーの高さを実感。

これから大学生になる方へひと言

「あなたの夢は何ですか?」
その夢に向かって一歩ずつ歩いてください。それがたとえ挫折につながる道であろうと、這い上がる力が強さになります。
大きく強く、夢に向かって一歩ずつ歩いてください。

(2012年11月掲載)