受験生の皆様

Global News −南山大生の海外見聞録

「伝えたい」気持ちからはじまる絆

ヨーロッパ

内田 有梨香さん (法学部法律学科)スコットランド・エディンバラ大学へ認定留学 [ 2011年4月〜8月 ]


エディンバラ市内でスコットランド伝統のキルトスカートとバグパイプのおじいさんと


エディンバラのパブで友人と
ここのハギスは最高!


パリ・エッフェル塔の前にて


「ハリーポッター」のロケ地であるAinwick城にて

あんな英語が、なぜ通じるんだろう。
サウジアラビアの学生たちが、ネイティブの人とすんなり会話するのを間近で見聞きし、私は驚いた。
彼らの文法力や語彙力は、お世辞にも高いとは言えない。
なのに、基本的な単語をうまく駆使して、自分の言いたいことを伝えている。
私たち日本人のほうが文法はできるのに…。
授業は会話力やディベート力の上達に重点が置かれていたが、たいていの日本人は先生にあてられないと発言できない。
そういう教育を受けてきたからだと思うが、思うように発言できない私は悔しかった。

でも彼らを見ていて、やがて気づいた。
難しく考えなくていいんだ。
「伝えたい」気持ちがあれば、たくさん言葉を覚えなくても、ちゃんと伝わる。
それからは、授業はもちろん普段も積極的に自分の意見を言うようになった。
ルームシェアしていた友人とも、本音でぶつかりあい、何でも言い合える仲になれた。
よく思い出すのは、エディンバラの街の中心部にあるCalton Hillという丘。
夕方、草むらに座ると、街の明かりが空の色と混ざって、とてもきれいだった。
雨上がりの空には、虹もかかる。
そこで、彼女と何度も喧嘩し、何度も仲直りしたことは忘れられない。
彼女がいたから、知らない土地でもへこたれずに生活し、負けずにがんばっていくことができたと思う。

留学生活に慣れてきた1学期の終わり。
日本にいた頃からの友人のフランス人に会いに、1人でパリへ行った。
友人とお父さんの案内でパリの街を存分に楽しみ、スリが多いと聞いて警戒していたけれど危ない目に遭うこともなく、パリジェンヌ気分でひとり歩きも満喫した。
ところが真夜中、激しい腹痛で目が覚めた。
どうやら食中毒を起こしたらしい。
嘔吐を繰り返し、悲惨な状態だった私を、ホテルのオーナーは車で救急病院まで送ってくれた。
フランス人医師との間に入って仏英通訳もしてくれたおかげで、診察を受けることができた。
でも不運というのは、なぜか続く。
薬の処方箋を持って薬局へ行ったら、カード払いの手続きの途中で私が誤ってカードを機械から抜いてしまい、支払いができなくなってしまったのだ。
現金もなく、ぐったりしている私を見かねて、薬局のお姉さんは薬を3日分無料で差し出してくれた。
彼女は「英語が話せないから」と絵で服用の仕方を説明してくれ、涙が出る位うれしかった。
また、道に迷ったときには、井戸端会議中のお母さんたちが一生懸命ジェスチャーで説明し、心配して行き先まで送ってくれた。

留学する前は、外国人のことを特別視して、どこか分けて考えていた自分。
でも付き合ううちにわかったのは、考え方の違いなどがあるというだけで、同じ人間ということ。
ハプニングもいっぱい起きたけれど、人の温かさにも触れ、乗り越えられたことが大きな自信になった。
留学は費用も手間も時間もかかる。
でも、そうするだけの価値はあると断言できる。
そして、留学で本当に大事なのは、帰国してからだと思う。
留学をただの思い出で終わらせるか、「力」にするか。
英語は使わなければまたしゃべれなくなる。
でも勉強すれば実力は必ず上がる。
努力し続けることを忘れないでいよう。


見聞録メモ

費用

約150万円

[ 内訳 ]

授業料:90万円(留学先)
家賃:約10.5万円(月額 ホームステイの食費込)
食費:約2万円(月額 昼食分)
奨学金:15万円(留学奨励)

おすすめスポット

Calton Hillという街の中心部にある小高い丘。天文台やモニュメントなどがあり、観光スポットとしても有名。そこから、Arther’s Seatと呼ばれる小さな山も見ることができる。

一日のスケジュール

[ 平日 ]

朝、バスに乗り学校の近くで降りて、ランチ用のパンを購入。学校に着いたら、まずラウンジでみんなとおしゃべり。
午前の授業が2つ終わると昼食。時には友人と近くのレストランへ行くことも。
午後の授業を1つ終えると終了。友人と街のカフェ巡りをしたり、大学の寮でパーティ。

[ 休日 ]

エディンバラ城やホリルードパレス(女王が休暇を過ごす宮殿)などの観光スポットへ。一週間ほどの休暇にはロンドンや、1人でフランスやネス湖へも行った。

おすすめの食べ物

ハギス

スコットランドの伝統的な食べ物。羊の内蔵を細かくしてスパイシーに仕上げた感じ。ネイティブでも好き嫌いが分かれると聞いたが、私は大好きだった。

(2013年6月掲載)