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南山大学が掲げる「人間の尊厳のために(Hominis Dignitati)」
というモットーは、キリスト教の「一人ひとりの人間は神に創造されたものとして侵すことのできない尊厳、つまりかけがえのない価値や権利を持っている」という教えに基づいている。
すべての学生が履修する「人間の尊厳科目」は、様々な分野の事例に即して「人間の尊厳」について学ぶことができるように設けられた、本学の最も特色ある全学共通教育科目の1つである。この科目は、本学開学当初、1年生から4年生まで各学年4単位、4年間で16単位の履修が義務づけられていた必修科目「哲学」に始まり、それが改編され「総合科目」の時代を経て、今から10年前、装いも新たに「人間の尊厳科目」として出発した。1995年に開設され、2年生以上を履修対象としているため1996年に開講、今年で丁度10周年を迎える。愛知万博は「自然の叡智」をテーマに21世紀の自然と人間との関わりを探求し、提案していくものであるが、そこには「人間の尊厳」が大きく関わりを持つものである。また、万博開催期間と「人間の尊厳科目」の開講10周年とが重なることから、愛・地球博パートナーシップ事業の一環として「人間の尊厳科目開講10周年記念・連続講演会」を万博期間に合わせて開催することとなった。
「人間の尊厳科目」は、名古屋キャンパスでは8つの分野に分かれて約50科目、瀬戸キャンパスでもそれに準ずる幅広い分野で約15科目が開講されている。宗教、哲学・倫理学、法学、政治経済、思想史、教育・文化、性と生命、民族問題といった異なる分野を「人間の尊厳」という共通のテーマで横断し、「人間の尊厳」とは何かについて様々な分野から学ぶという、他大学には見られない本学独自のユニークな科目構成・授業内容となっている。
今回の連続講演会は、基本的に一般社会人を対象としているため、実際の授業そのままの形態ではないが、各分野を代表するベテランの教員が各科目の最も中心的で魅力的な部分について持ち回りで講演し、最後にマルクス学長の特別講演で締めくくる。この機会に南山大学の建学の精神について広く知っていただき、同時に、数多くの学外の方々に、本学の全人教育の魅力に触れていただきたいと願っている。
(山田望 人間の尊厳科目委員会委員長 総合政策学部教授)
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