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パルティせと完成予想図

 

豊田工業大学 図書館


南山大学は、2003年6月に「大学コンソーシアムせと」ならびに豊田工業大学と相次いで提携を発表した。これは大学の教育・研究機能の充実や地域社会への貢献を図ろうとするものであって、それぞれの建学の精神を堅持し特色を活かす大学間協力ならびに本学が目指している「地域社会への奉仕」の新しい形である。
 本学図書館では、それらの提携を受けて図書館間協力の形態を模索し、豊田工業大学とは2003年10月から図書館相互利用制度を試行的に開始した。その内容は、
(1)本学の学生・教職員は、学生証・身分証の提示により所属図書館からの紹介状なしで豊田工業大学の図書館を利用できる。
(2)所属図書館に申し込むことにより無料で豊田工業大学の蔵書を取寄せ、利用することができる。
 豊田工業大学は、工学部、大学院工学研究科を擁しており、附属図書館で所蔵する工業・技術分野を中心とする65,294冊の図書と807タイトルの雑誌を本学は利用できることになった。一方、豊田工業大学は、本学の人文科学、社会科学、数理情報、学際分野の蔵書が利用できるなど、これまで所属図書館だけでは叶わなかった資料・情報の入手ができ、それぞれの蔵書の特徴を活かした相互補完が可能となっている。今後は、相互利用制度に留まらず、図書館職員の相互研修や電子ジャーナルの共同購入等の実現を課題としたい。
 一方、大学が連携して地域づくりに貢献するために、瀬戸市役所と6大学(愛知工業、金城学院、中部、名古屋学院、名古屋産業、南山の各大学)が「大学コンソーシアムせと」を立ち上げた。同協議会図書館連携部会では、2005年に尾張瀬戸駅前に完成する「パルティせと」に開設される共同窓口において、一般市民が提携6大学と瀬戸市立図書館の蔵書を利用できるような仕組みの検討を始めている。
 大学図書館の地域への一般開放は、最近多く見られるが、市の出先機関の窓口で蔵書を検索し、取寄せ、貸出・返却ができるということは、珍しい試みである。提携6大学全ての蔵書を合わせると約230万冊となるが、南山大学図書館は、この中で最も蔵書が多く、これが実現できると約62万冊の蔵書を市民に提供できることになる。このような連携は、地域住民の生涯学習の要求に応えるとともに、この地域の教育・研究環境の整備と活性化を推進する原動力の一つとなるだろう。
 このように図書館は、大学の構成員である学生、教職員に対して教育・研究をサポートする中枢機関としての役割を果たすのはもちろんのこと、他大学図書館との相互協力と相互競争の中で地域社会にも貢献していきたいと考えている。
(大森正樹 図書館長)