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新校舎写真

両キャンパスに新校舎誕生

 新大学院開設を間近に控え、名古屋キャンパス「法科大学院棟(A棟)」、瀬戸キャンパス「数理情報棟(GH棟)」が完成した。法科大学院棟の完成により、名古屋キャンパスは市営地下鉄名城線が走る山手通りに面し、2003年12月に開設された名古屋大学駅や、建設中の八事日赤駅を利用してアクセスが便利になる。瀬戸キャンパスには、24時間利用対応の学生研究室、ネットワークを完備した教育・研究の新たな拠点が出来あがる。
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(写真左上下 法科大学院棟 、 写真右上下 数理情報棟)




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はなむけの言葉

学長
ハンス
ユーゲン・マルクス




 卒業おめでとうございます。送る側として、皆さん一人ひとりの前途が洋々たることを願ってやみません。卒業式に加えてはじめてブレティンにもはなむけの言葉を依頼されたのは、新生南山がNSCの新学部、そしてNNCの改組学部から最初の卒業生を世に送り出す機会だからでしょう。毎年卒業していく皆さんの前途に大きな関心をもってきましたが、とりわけ学長就任以来推進してきた改革がこの卒業式をもって最初の実りを結ぶため、今回の関心には格別なものがあります。卒業生全員に卒業式に参加してもらうため、はじめて学外で卒業式を行なうのも、改革の目に見える成果の一つと思っています。
 いつも入学式の席では、「真の自由はいつまでもあれこれ可能性を残すことではなく、複数の可能性からその都度一つを選び、その実現に向けて自己を鍛えることだ」と訴えています。今回、卒業アルバムに是非自筆で贈る言葉を書いて欲しいと頼まれたときも、すぐに思い浮かんだのが、日本でも知られているシューベルトの歌曲『夕べの歌』や『死と乙女』の作詞者であるドイツの抒情詩人マティアス・クラウディウスの言葉です。「自由とは、やりたいことをやるということではなく、やらねばならぬことを進んでやれる、ということである」。これは今も私にとって人生の道しるべの一つになっています。
 卒業というめでたい時に厳しいことを言うようで恐縮ですが、ここ数年、世界はどこへ向かっていくのか、見当もつかない大きな変化のうねりの中にあり、私たちの文明社会はその存続さえ危うくなっています。こうした中で日本が世界規模の変化に貢献していくためには、日本の社会を構成する一人ひとりの意識改革が必要です。社会というものは構成員の数以上のもので、さまざまな人々や事柄の相互作用によって生かされる有機体です。しかし、有機体だからこそ、一人でも多くの構成員の関わりがなければ成長しません。
 そういった意味で、社会人になる皆さんに改めて自己責任の自覚を促したいと思います。それは、誰かにやってもらうということではなく、自らやらねばならぬという自覚、そして、やったこと、あるいは、やらなかったことについて責任を負うという感覚です。大変厳しい国内・国際情勢のもとだからこそ、是非、やらねばならぬことを進んでやろうという気概を持っていただきたい。一人でもそのような人が増え、日本が未来に向けて正しい選択ができるようになることを願って、はなむけの言葉といたします。