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 近年日本でもNPOやNGOに参加する人たちやボランティア活動に関心を示す人が多くなってきている。学内団体でありながら学外で多くの人とかかわるボランティア活動を、それぞれ異なる方法で行っている両キャンパスの2つの団体から興味深い話を聞いた。

●トヨタジャン

 5月25日豊田市の「ふれ愛フェスタ2003」で、総合政策学部高橋潔ゼミ所属27名の学生による「ひまわり戦隊トヨタジャン」のパフォーマンスとスタンプラリーが行なわれた。高橋ゼミでは豊田市市街地の活性化を目的に、ゼミ生の企画をゼミ生自らが豊田市で実施するという本学では他に例のない活動を行っている。
 「トヨタジャン」は、豊田市の清掃ボランティアに焦点を絞り企画。鮮やかなコスチュームの「正義の味方ジャン・レッド」「青い炎で静かに燃えるジャン・ブルー」「トヨタの街のムードメーカー、ジャン・イエロー」の3人は、街をきれいにするためゴミを捨てて街を汚す悪者を倒し、自らゴミを拾い清掃活動を呼びかけるパフォーマンスを見事に演じ、観衆から盛大な拍手と清掃への関心を得ることに成功した。「トヨタジャン」は幼稚園などにも出向き、パフォーマンスで市民を喜ばせている。
 このイベントをボランティアで行なう背景には「市街地を活性化させたい人々がいることを広く知ってほしい」とのゼミ生の思いがある。イベントを開催するまでの道のりはさながら企業が行う一つのプロジェクトのようであり真剣そのものである。市街地を調査して企画書を作り、豊田市の外郭団体へプレゼンテーションを繰り返してきた。「トヨタジャン」はそのような活動の成果である。「私たちの活動が豊田市にいかに利益をもたらすか。学生だからという言い訳はできない、さらに良い企画を提供していきたい」と高橋ゼミ4年生の三宅裕美子さんは語る。
 因みに「トヨタジャン」の「ジャン」は豊田方面の方言、「じゃんだらりん」の「じゃん」である。このように、豊田市を愛する学生から発信されるユニークかつ真剣な活動が地域の活性化に今後も役立っていくのであろう。

トヨタジャンと高橋ゼミ

●ボランティア・サークル

 現在、文化系クラブのボランティア・サークルは、7件ほどのボランティアを行っている。メンバーは「高校時代の先輩の活動を見て」、「大学へ行ったらボランティア」など様々なきっかけから入部するが、団結力が強く途中で退部する者はほとんどいないそうだ。メンバー同士の仲が良い上に、自分のペースで活動を行えることも継続できる理由の一つのようだ。
 池田阿沙美さん(人文学部日本文化学科3年)の心に残った活動は、夏期休暇に一週間、作業療法をうける養護学校の中学生から高校生までを引率したことだ。「お箸を箸袋にいれるという簡単な作業だが、生徒たちの中には泣いてばかりいる者や、一緒にお弁当を食べられない者もいる。しかし、翌年その生徒が成長して作業をこなす姿を見ると嬉しく胸が一杯になった」と振り返る。
 また、樹神舞さん(外国語学部英米学科3年)は「難しく聞こえるけど意外に誰でもできる。遠い存在に聞こえるが、実際は違う」とボランティアが実は身近で参加し易いものであると言う。池田さんは「この活動の醍醐味は、普段接することのない人々に積極的に関わることが自分にとってプラスに働く」と様々な環境での出会いが大きな充実感を育むと語ってくれた。
 「一歩を踏み出すことで得られるものはとても多い」、様々な活動を経て成長している二人の笑顔からそう感ぜずにはいられなかった。

左から樹神さん、池田さん