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第6回
数理科学 基礎演習I・II

佐々木美裕



問題解決へのアプローチ

授業風景

プログラミングの実習中!

佐々木 美裕 ささき・みひろ 数理情報学部講師、数理科学科。専攻分野はオペレーションズ・リサーチ。
長期研究テーマは「ハブ配置問題に関する研究」。短期研究テーマは「ロバストなハブ・アンド・スポークモデルの設計に関する研究」。担当科目は『線形計画法』、『数学演習』など。


 「数理科学科では、プログラミングは必要ないですよね?」−これは、たびたび学生(特に1年生)から受ける質問です。その答えは少しお預けにして、まずは本題に入りましょう。
 数理科学基礎演習T・U は、数理情報学部数理科学科の柱である「オペレーションズ・リサーチ(OR)」、「統計」、「システム工学」、「情報数学」の4分野について、それぞれ専門分野の教員が担当するオムニバス形式の演習です。各分野で与えられた演習問題を工学的な問題解決法で解く方法について学びます。
 私は「OR」の分野を担当し、ORの問題を解くプログラムを作成することを課題としています。1年次でORとプログラミングの基礎をそれぞれ習いますが、「ORの問題を解くプログラム」となると、「双方にどんなつながりがあるのかわからない」と戸惑う人が多いようです。もちろん、はじめてのことなので戸惑いはあって当然です。プログラム作成に向けて、まずはプログラミングの復習からはじめます。その後、対象とする問題、モデル化の方法、問題解決法について説明し解決すべき問題をしっかりと理解したうえでいよいよプログラミングの実習に入ります。プログラミングには得手不得手もあるので、どうしても進度に差が出てきます。2名のティーチングアシスタントとともに教室を巡回して質問に応対し、適宜補足をしながらクラス全体の理解度アップにつながるように配慮しています。もちろん、友達同士での相談や議論はおおいに歓迎です。ときとして、ついつい相談が私語に変わってしまいクラスがにぎやかになりすぎることもありますが、レポート完成に向けて議論している姿を多く見かけます。毎回、小レポートの提出が義務づけられていることもあり完成までの道のりは厳しいものですが、プログラムが完成してコンピュータの画面に正しい答えが出力されたときの喜びを感じている人は多いようです。
 さて、すっかり答えを明かしてしまいました。言うまでもなく、数理科学科でもプログラミングは必要です。数学とプログラミングを集中的に学ぶ1年生のときに、それらが将来どのように役に立つのかわからないと思っていた人たちも数理科学基礎演習を受講することによって基礎的事項の大切さを実感し、同時に専門分野への興味も深まっていくことと思います。ハードな授業ではありますが、厳しさの中にも楽しさや喜びを感じられる充実した授業づくりを今後も心がけていきたいと思います。