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 6月20日、文部科学省に本学研究科(大学院)の設置認可申請を行った。今回の申請は、法務研究科(法科大学院)をはじめ人間文化研究科、国際地域文化研究科、総合政策研究科、数理情報研究科の五つの研究科を同時に設置するという全国にも類を見ない大がかりな大学院新設・改組である。大学院事務室より申請の概要とこれから大きく変わる本学大学院について紹介する。

 研究科設置については学内で時間をかけて検討した構想であり、知の継承あるいは社会的ニーズを取り入れた新しい分野への挑戦など多岐にわたるものとなったが、いずれの大学院もマルクス学長のリーダーシップの下「人間の尊厳のために」という本学の教育モットーが実現できる大学院を構築すべく、全学の叡智が結集された。
 人間文化研究科および国際地域文化研究科は2000年度の学部改組・改編と連動した研究科の改組であり、現在の文学研究科、外国語学研究科を改組・統合し、人文学部と外国語学部に立脚したブリッジ型の研究科となる。その一つである「人間文化研究科」は宗教・思想、文化・社会、人間形成、言語の側面から、人間の本質を追求することを目的とし、キリスト教思想専攻、人類学専攻、教育ファシリテーション専攻、言語科学専攻の4つを設けている。また、「国際地域文化研究科」は急速なグローバル化が進行し、異文化衝突・民族紛争が発生している現代にあって、国際社会および地域間の相互理解と共生社会の実現のあり方を学際的かつ多元的に探求するものである。このため、アメリカ研究領域、スペイン・ラテンアメリカ研究領域、アジア・日本研究領域を設けている。
 一方、総合政策研究科および数理情報研究科は、それぞれの新設学部の上に立脚した研究科となる。総合政策研究科は、国際政策と公共政策の二つの領域において、持続可能なコミュニティーの構築に向けて指導的役割を果たす高度な専門職業人の養成を目指すこととなる。また、数理情報研究科は、情報通信技術と数理的な問題解決能力をさらに高めて統合し、高度専門職業人としてのより高い技術と知識を身につけた広い意味でのソフト系の技術者の養成を目指す。
 さらに法務研究科(法科大学院)は、国の司法制度改革にともなう法曹養成の専門職大学院である。本学の法科大学院では、人間一人一人が固有の価値を持っているという観点からものを見る力を身につけ、社会的により弱い立場にある人々への配慮を忘れず、社会的使命感、倫理観を身につけた法曹、そして高度な法的知識、法技術を修得し現実社会においてその力を十分発揮できる法曹の養成を目指す。
 今回の申請の認可後には、本学の研究科の数は5研究科から7研究科へ、大学院博士前期課程(修士課程)入学定員も83名から一気に248名へ量的にも拡大する。また大学院教育において社会人教育を行ってきたが、これまでにも増して、専ら夜間に授業を行う「教育ファシリテーション専攻」、あるいは、名古屋の中心部の東区高岳にサテライトキャンパスを設置し、昼夜開講制の授業を行う「総合政策研究科」「数理情報研究科」の設置など、社会的ニーズの高い社会人教育にも積極的に取り組む計画である。
 (吉崎誠 大学院事務室長)

新たに建設される法科大学院棟内の模擬法廷(完成予想模型)


■設置申請を行った研究科

M:修士課程、博士前期課程 D:博士後期課程 P:専門職学位課程