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ASEACCU国際会議に南山生二人が参加
「カトリック大学の使命」とは何か





 ASEACCU国際会議が八月二日から四日にかけオーストラリアのノートルダム大学で開催された。 ASEACCU(=Association of Southeast and East Asian Catholic Colleges and Universities)とは、東南アジア・東アジア(オーストラリア、インドネシア、フィリピン、タイ、台湾、韓国、日本)のカトリック系大学連盟である。この国際会議は十年前から毎年開催されており、四年前から教員だけでなく大学生も参加している。今年の会議のテーマは「学事・行政・学生改革を通して、カトリック大学の使命の再確認」。南山大学からはリチャード・ジップル国際担当副学長らとともに小林ひかりさん(外国語学部英米科四年)、斉藤篤志さん(数理情報学部数理科学科三年)が参加、テーマについてアジア各国の学生と英語で討論した。小林さんと斉藤さんに会議での体験談を伺った。

多くの参加者から
    賛同を得られた提言
小林 ひかり

 今回「カトリック大学の使命とは何か」というテーマについて、世界をより良くしたいとの思いを持つ大学生同士、意見を分かち合ったことは、一南山大学生として、また一カトリック信者として非常に貴重な体験となった。
 各国参加者に共通の問題は、「カトリック大学に通う大学生としてのアイデンティティ」を持つのが困難であるという実態。どの大学でも必須科目としての「宗教」のみがカトリックに触れる唯一の場面であるということが多いようだ。カトリック大学に通ったからこそ得られる「収穫」がないものか、また、大学側がカトリックの精神を学生にもっと積極的に伝えていくべきではないのかと、真剣な話し合いが持たれた。
 私は、この会議でアジア各国の学生たちと出会い、カトリックが国際的であることを身を持って体験したことが、カトリック大学の学生であることによって得た「収穫」の一つであると感じた。そして、「『人間の尊厳のために』という南山大学の教育モットーこそがカトリックの精神を的確に表し、かつ、宗教の違いを超え、全人類に共通の理念である。この理念こそ、さまざまな宗教をもつ学生が集うアジアのカトリック大学で体現されねばならない」と提言した。この意見は多くの学生の同意を得、ASEACCU理事会へ向けたプレゼンテーションの中で紹介された。このことは南山大学の学生として大きな誇りである。
 二年後には南山大学でASEACCU会議が行われる予定だ。今回出会ったアジアの友達との交流を保ちながら、今後南山から会議に出席する学生との交流も大切にし、その中で、この体験を生かしたい。


討論できる英語力の
    必要性を痛感
斉藤 篤志

 私にはカトリックの知識はほとんどないが、今回、自分と同世代のアジアの学生の価値観や学生生活に関心があり、ASEACCU国際会議に参加した。
 会議の討論では、参加者が皆自国の社会状況に基いて意見を主張し、他国のそれを考慮しないため、会議全体での結論がなかなか出なかった。私は、「国によってカトリックの捉え方が異なるから、まずは自国の状況を皆に説明すべきである。また、将来的にも各国がカトリックについての政策を統一する必要はない」と考えたが、英語がとっさに思いつかず、話の流れについていけなかったため、発言はできなかった。討論するだけの英語力が無いことを痛感した。
 また、「日本のカトリック大学の学生は、学生生活の中でカトリックに対して何をしているか」との質問を受け、「カトリックの信者ではないので特に何もしていない」と答えた時、「では今後どうすべきか」と厳しく問われた。自分が通う大学がカトリック大学であるにもかかわらず、それについて深く考えず、行動もしていない自分に落胆した。私は、カトリックを信じることはないにしても、母校南山を誇りに思うためには、その教育理念である「人間の尊厳のために」を真剣に考えていく必要があると思い、「日本に帰国したら、南山大学のカリキュラムにある『人間の尊厳科目』が授業として行われている理由を考えてみる。さらに、海外の学生の活動を参考にして、これからの自分の学生生活の中でできることを考えてみる」と伝えた。
 今回私はアジア各地に友達を得ることができたが、世間話だけでなく、しっかりと討論ができる英語力を身につけて、友達との交流を今後さらに深めていきたい。