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ノーベル賞受賞者を囲むフォーラムphoto

文学フォーラム名古屋 2002・11・7 詳 細
南山学園講堂にノーベル賞受賞者
大江健三郎氏とアマーティア・セン氏招く

 南山大学では、ノーベル賞受賞者を囲むフォーラム「21世紀の創造」を開催する企画を昨春頃か ら読売新聞社との間で検討してきた。さまざまな案の中から、本学の建学の理念にふさわしいも のとして、文学フォーラム「自立した精神とモラリティの再建―人間の尊厳のために」というテー マを決定し、講演者として一九九四年ノーベル文学賞受賞者の大江健三郎氏と、九八年ノーベル 経済学賞受賞者のアマーティア・セン氏を南山学園講堂(名古屋市昭和区)に迎えた。
 当日は学長から両氏への歓迎の挨拶とフォーラムへの期待が表明され、続いて、コーディネー ターである渡邉学教授(総合政策学部)の紹介で、大江氏の基調講演が始まった。大江氏の講演は 事前に綿密な準備がなされており、予定の時間を大幅に超過する熱の入ったものであった。満員 の聴衆は一言も聞き漏らすまいと、氏の講演に熱心に聞き入った。



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第二次将来構想の実現に向けて
―2004年に大学院を新設・改組

丸山 雅夫




 南山大学は二〇〇〇年四月、マルクス学長主導による第一次将来構想として、瀬戸キャンパスに総合政策学部と数理情報学部を設置し、名古屋キャンパスの文学部と外国語学部を人文学部と(新)外国語学部に改組して、二十一世紀に向けた新たな歩みを始めた。この改革は、十八歳人口が減少する中での本学の受験生増加に見られるように、好意的な評価をもって社会に受け入れられ、着実な成果をあげている。また、この改革直後から大学院の新設・改組を第二次将来構想と位置づけて検討を重ね、〇四年四月に三つの柱からなる構想を実現する段階に至った。
 第一は、幅広い教養と確固とした倫理観を基礎として地域に貢献しうる法曹人の育成を目指す南山法科大学院(仮称)の開設である。制度論だけが先行しがちな司法制度改革のなかで、「人間の尊厳のために」を建学の精神とする本学にとり、法科大学院の設置は本学の理念を具体化するものとして不可欠である。また、ここ数年にわたり司法試験最終合格者を輩出している本学にとって、その設置は社会的責務ですらあろう。法科大学院は名古屋キャンパスに設置し、大学院棟の新築を予定している。
 第二は、〇三年度で完成年度を迎える瀬戸キャンパスの両学部を基礎とする総合政策研究科(仮称)と数理情報研究科(仮称)の開設である。前者においては、学部での幅広い勉学を前提として、政策を重視するポリシー・スクール的な内容を予定している。後者では、数理的能力を基礎とする情報専門家の養成と研究者養成を目的として、博士前期課程・後期課程の同時開設を予定している。瀬戸キャンパスに教育・研究棟を新築して数理情報学部・研究科を収容し、既存の施設を総合政策学部・研究科が使用することによって、それぞれ学部と大学院との強い連携のもとでの教育・研究が可能となる。
 第三は、名古屋キャンパスの文学研究科と外国語学研究科を、新たに人間文化研究科(仮称)と国際地域文化研究科(仮称)に再編することである。これによって、文学研究と語学教育に偏りがちであった従来のあり方を脱して、「人間と文化」および「地域研究」という学部改組のコンセプトと合致した大学院として幅広い研究が可能になる。前者では、キリスト教思想、教育ファシリテーション、人類学、言語科学の四専攻を設け、社会の多様なニーズに応える。後者では、既設の四地域研究センターに新設のアジア研究センターを加えた強力な連携が期待できる。
(将来構想担当副学長 法学部教授)