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最終講義、退職記念講演会に
卒業生ら集まる




 荻野先生最終講義

 荻野昌利教授の最終講義「歴史に学ぶ―ヴィクトリア朝イギリスと現代日本」が、三月六日、M2教室で行なわれ、大学院英文学専攻の院生や文学部卒業生など約百名が出席した。イギリス・ヴィクトリア朝時代の文学作品を読み解きながら、バブル崩壊後の日本に生きるわたしたちがそこから何を学ぶべきかへと説き及ぶ、ウィットに富んだ、楽しい最終講義であった。科学技術の進歩が人間の精神と肉体を完全に支配する未来社会を描いた、オルダス・ハックスリーの反ユートピア小説『すばらしき新世界』を導きの糸として、百年前の壮大なバブル期ともいえるヴィクトリア朝の物質文明と、それに対する内在的な批判として文学が果たした役割が、トマス・カーライル、チャールズ・ディケンズ、マシュー・アーノルドの作品解説を通して明らかにされ、ジョナサン・スウィフトの"sweetness and light"という言葉の引用によって、豊かな人間性を育成する〈文化〉の重要性と、歴史のエッセンスを学ぶことの必要性が強調された。講義は、さながら英文学の神髄に誘い込まれるような心地よさを聴くものに感じさせたが、しかし、文学を軽視していると言わざるをえないとの本学文学部改組への辛辣かつユーモラスな批判もちりばめられていて、めりはりの効いた話の展開が深い印象を残した。
(文責:武田悠一 外国語学部教授 英米学科)



 
シューベルト先生
    退職記念講演会


 シューベルト先生の退職記念講演会が、フランス学科と「松浦会」の共催で四月二十七日開催された。 M1教室を会場として開かれたこの講演会には、約百名が参加した。講演の題目は「フランソワ・モーリアックの時代から現代までの価値観の変化」。シューベルト先生はモーリアックの代表作を丁寧に紹介しつつ、キリスト教者として、また二十世紀フランス文学の熟練した読み手として、この二十世紀最大のカトリック作家の作品について深く、味わいのある読解を披瀝した。ユーモアをまじえながらの先生の講演は、時に笑いの渦をまきおこしながら、会場に深い感銘を与えた。講演会の後、先生から学恩・霊的指導を受けた方々から実に多くの花束贈呈があり、先生の知的・霊的感化力の大きさと、精神的交流の深さがうかがわれた。
(文責:丸岡高弘 外国語学部教授 フランス学科長)