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第1回 「財政学1」

宮澤 和俊


「小さな政府か、大きな政府か」を
理論的に考えよう

宮澤 和俊 みやざわ・かずとし
経済学部助教授、経済学科。専攻分野は財政学。長期研究テーマは「高齢社会における公共政策」。短期研究テーマは「社会保障の財源調達と経済成長」。
担当科目はこの他「経済演習」、「外書講読(政策)」。


 近年日本では環境問題や財政赤字の拡大、失業、不良債権問題などさまざまな経済問題が生じています。私の担当している「財政学」は、公共部門の経済行動を分析するという応用経済学の一分野ですが、こうした今日的課題と密接に関係しています。財政学では、市場経済を補完する政府の役割として、(1)資源配分の効率化機能、(2)所得再分配機能、(3)経済安定化機能、という三つの機能があると考えます。以下、これらの経済問題と政府の機能および制度との関係を整理してみましょう。
 まず環境問題ですが、市場に委ねておくと自然の持つ浄化循環機能が過剰に利用されてしまう可能性があります。例えば、通勤に車を利用する人は、会社で支給される交通費には関心があるかもしれませんが、排気ガスの環境への負荷は考慮していないかもしれません。このとき、車の利用が社会的に望ましい水準を上回り、環境悪化が進んでしまいます。こうした市場の失敗を是正するために、(1)資源配分の効率化機能が期待されます。具体的には、車やガソリンへの課税、あるいは環境にやさしい車への補助金などが利用されています。
 財政赤字の原因の一つに、少子高齢化にともなう社会保障費の上昇があります。年金を例にとると、現在の年金給付を現在の労働者が負担するという賦課方式の色あいの強い制度になっています。この制度は、是非はひとまず置くとして、労働世代から引退世代への世代間所得移転を意味しており、(2)所得再分配機能に対応します。
 失業や不良債権問題はそれ自体深刻な問題ではありますが、比較的短期の経済変動であると解釈されます。こうした短期変動を調整しようとする政策は、(3)経済安定化機能に対応します。
 以上のような政府の役割を強調する議論は「大きな政府」の論拠になりますが、市場と同じように政府にも失敗があるということを理論的に考えるのも財政学の重要な課題です。例えば、選挙制度のもとでは政権維持が政府の目的になる可能性があります。長期政府債務残高が国民一人あたりで四百万円を超えているという現状は、政権維持のために増税を回避し、国債発行に頼りすぎたツケであると考えられます。また、公共部門は民間に比べ費用意識が希薄であるため社会資本整備を民間に委ねた方がよいという議論があります。例えば、中部国際空港の建設に導入されているPFI方式(Private Finance Initiative)がどの程度有効に機能するか現在注目されています。こうした「政府の失敗」を強調する議論は「小さな政府」の論拠を与えるものになるでしょう。
 私の講義は、まず市場経済の効率性を学生に十分に理解してもらうことから始めます。次に、政府の機能と制度の対応を整理し、現実の経済問題と政府の関係を理解してもらいます。さらに、機能不全や制度の不備、政府の失敗を考慮することで、「小さな政府か、大きな政府か」の答えを学生自身で判断できるようになって欲しいと考えています。



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