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南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン203号No.3
南山ブレティン203号
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クラス

写真:土屋 耕治 (つちや こうじ)講師

土屋 耕治(つちや こうじ)
人文学部 心理人間学科 講師

専攻分野は、社会心理学、体験学習、組織開発。
研究テーマは、集団的知能の発現、人間関係学習論の構築。
主な担当科目は、社会心理学、人間関係概論、人間関係トレーニング。

社会の中の単純で複雑な人間

今回は、私の担当している授業の中でも、「社会心理学」の授業を取り上げてご紹介したいと思います。

社会心理学の授業では、これまで研究者が行ってきた様々な実験を紹介しながら、周りから影響を受けると同時に影響を与えるという人間像を描き出していきます。

社会心理学の知見の中には、私たちの直感に反するものも多く存在します。ほとんどの人が、状況の力を受けて無自覚に行動を選択する様は、私たちの「自由意志を持つ人間」という概念を揺さぶります。また、指示されると、それが良くないことだと分かっていても従ってしまうという姿は「自分は良心的な人間でいられる」という信念さえも脅かすものであったりします。

人の本性は善か悪か。人はその両方を持っており、状況や関係の中でそれらが引き出される、というのが社会心理学の答えの一つです。

私たちは、なぜこれを良いと思うのか。そうした価値観さえも相対化していく中で、人間の単純でありつつも、複雑な様に触れていくことができます。日々大きく変動していく社会や人間関係の全てを単純に説明することは難しいものの、人間の持つ特徴を知り、研究をすることを通して、「人間の尊厳とは、それを大切にしようと努めなくては維持されえないものである」という思いも出てきます。

学生の皆さんとは、一緒に新しい研究に取り組む中で、こうした単純で複雑な人間について考えていけたらと思っています。

写真:「心理人間学演習」(社会心理学ゼミ)の授業風景。

「心理人間学演習」(社会心理学ゼミ)の授業風景。学生は研究テーマに関する調査を立案し、分析していきます。