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南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン201号No.4
南山ブレティン201号
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写真:森田 貴之(もりた たかゆき)准教授

森田 貴之(もりた たかゆき)
人文学部 日本文化学科 准教授

専攻分野は、日本中世文学、和漢比較文学。
研究テーマは、軍記物語研究、日本における漢籍・仏典受容史の研究。
主な担当科目は、中世文学研究、古典資料講読。

古典文学を通して昔の人の心を汲む

どの芸術作品でもそうですが、文学作品には知識として客観的に説明できる面とあくまでも個人的な体験においてしか語れない面とがあります。

私は、おもに鎌倉から室町時代にかけての日本の古典文学を対象に、実際の歴史がどう物語化されてきたか、中国文学がどのように日本に受容されてきたのか、などを研究テーマとし、講義でもそうしたことを扱っていますが、これらは史実や原典との比較などを通してある程度知識として説明・伝達できる部分だと信じているからです。

一方で、文学作品は、そうした知識や論理とは全く別の次元で読者を直接刺激します。研究対象とするよりむしろ、純粋で本質的な受け取り方ともいえます。ですから、どの講義でも、学生が文学作品から何か刺激を得ることがあればと望んでもいます。

ただ、文学作品は誰しもに同じように受け取られるものではありません。誰かの心を動かした作品が、別の人の心をも動かせるかどうかはわかりません。まして、古典文学の場合には、時代や文化の隔たりもあります。とはいえ、かつて誰かが感じ、書き残したことは、必ず時代を超えて誰かには届くものだとも思います。文学作品に普遍的な価値があるとすれば、そういう意味においてでしょう。『古今和歌集』に「いにしへの野中の清水しみずぬるけれどもとの心をしる人ぞくむ」という和歌があります。私の講義を受講してくれる学生には、かつての清水の冷たさを感じ取れる、「本の心をしる人」であって欲しいと願っています。

写真:森田准教授の授業風景1
写真:森田准教授の授業風景2