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南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン199号No.7
南山ブレティン199号
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ものは考え方次第
徐 梨恵  人文学部心理人間学科 2005年度卒業

無名塾にて演劇の基礎を学び、その後拠点を名古屋に移しドラマやCM、舞台で活動中。2017年は一時的に拠点を海外に移すため、1年間休業する予定である。

徐 梨恵

私の仕事はテレビや舞台でお芝居をする役者です。心理人間学科を卒業し、仲代達矢氏が主宰する無名塾に入塾、そこでお芝居の基礎を学びました。馴染みのない方も多いと思うこの職業について私の考えを少しお話しすると、役者は表現者である前に一人の職人であると私は考えます。もちろん役者というからには、演じる役をその瞬間その場で生きる能力が求められるのですが、それには感性だけでなく技術が必要だからです。

人のコンディションはささいな事の影響を受けて常に変化します。しかし役者として舞台に立つ時には、自分がどんなコンディションであろうと、同じクオリティの芝居をいつでも何度でも演じることが求められます。これはドラマや映画などの現場でも同じで、一つのシーンを撮りきるまでに同じクオリティの演技を何度でも演じます。また役をどう捉え監督や演出家の求めにどう応えるかといった引き出しの多さも技術の一つでしょう。

この技術はどう培われるのかというと、あらゆる経験を自分の糧とする多角的な視野を持つことにより形成されると私は考えます。その原点は私の場合、大学生活でした。南山大学には留学生も多く多様な文化的背景を持つ学生が集まります。加えて心理人間学科では、他者の状態を理解するために物事をあらゆる点から分析する大切さを学びました。それは人生で大変な局面を迎えた時に心に平穏を与え、台本の解釈をする時に新しい意義を見出すための下地となっています。

初舞台ではたった二言のセリフが満足に言えなかった私ですが、近年は文化庁主催の公演「ブルーストッキングの女たち」「女の平和」「出雲の阿国」などで主演を任され、座組を引っ張る役割を担うことも多くなりました。新たなステージでも気負わず真剣に、演劇と向き合っていこうと思います。

写真:CM撮影中
CM撮影中
写真:「女の平和」の舞台にて
「女の平和」の舞台にて