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南山ブレティン195号
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文部科学省 平成27年度「大学の世界展開力強化事業」に本学の取組(上智大学・上智大学短期大学部との連携事業)が採択

2015年9月9日、文部科学省が公募した平成27年度「『大学の世界展開力強化事業』〜中南米等の大学間交流形成支援〜」に、上智大学・南山大学・上智大学短期大学部の3校が連携して申請した構想「人の移動と共生における調和と人間の尊厳を追求する課題解決型の教育交流プログラム」が採択されました。南山大学と上智大学、上智大学短期大学部は、ともにキリスト教カトリックの精神を基盤とし、それぞれ中南米諸国とは学生交換、学術交流など密接な関係を築くと共に、国際シンポジウムなどを通じた共同研究活動を行うなど、かねてより連携協力してきました。こうした連携を土台に、この事業では、以下のプログラムを実施することにより、国際高等教育連携交流モデルの確立を目指しています。

上智大学と南山大学が連携した中南米6ヵ国13大学との交換留学の促進

ブラジル(3大学)、メキシコ(4大学)、ペルー(1大学)、チリ(1大学)、コロンビア(2大学)、アルゼンチン(2大学)の6ヵ国13大学(南山については3ヵ国5大学)において、現地での短期プログラムを含む語学教育をはじめ、スペイン語、ポルトガル語、または英語による専門科目の履修(留学生と日本人学生がともに学ぶ共通科目)、あわせて現地日系企業等での海外インターンや日本語教育ボランティア活動等を組み込みます。

また、南米での短期スタディツアーでは、日本国内でも隣人として接する機会の多い日系人の出身社会と文化を学ぶ国際理解教育を行います。

3校による中南米での新たな短期派遣プログラムの開発と実施

教皇庁立ハベリアーナ大学(コロンビア)での「スペイン語集中コース」とペルー・スタディツアー「往還する南米日系人」の2コースを実施する予定です。

前者はスペイン語既習者向けのスペイン語集中語学研修で、参加者は渡航前にプレイスメントテストを受け、レベルに適したクラスで学びながら、高度なスペイン語運用能力の習得とコロンビア文化への理解を深めるとともに、世界各国から参加した多様な文化背景をもつ学生と交流し、多文化への理解と適応力を高めます。

後者は、日本側連携3校の学生が共に参加するプログラムとして、ペルー・カトリック大学をホスト校とし、4校が連携して新規に立ち上げます。参加者は、日系人コミュニティへのフィールドトリップに事前研修として参加し、中南米からの留学生と交流するとともに、中南米地域や日系人社会に対する理解を深めます。ペルー派遣中は、ペルーの文化や歴史に関する講義を履修し、現地学生との交流を行うとともに、博物館や史跡訪問等のフィールドワーク、さらには現地の日系人コミュニティや日本語教育を実施している現地小学校での教育文化交流等も行います。

受入留学生と日本人学生が共に学ぶアクティブ・ラーニング・プログラムの開発と実施

上智・南山両大学では、日本とラテンアメリカ諸国を比較し、議論する科目(原則として受入学生の母語で行う)を新たに開講します。同科目においては、社会、文化、経済、教育等、様々な視点から日本と中南米を比較研究します。これらの科目は、@本プログラム受入学生が履修、A派遣学生が事前研修の一部として聴講/履修、B派遣学生が帰国後に履修、という仕組みを併せ持ち、この仕組みにより受入・派遣学生の交流が深まり、派遣中の学生と帰国済みの受入学生との現地での継続交流が可能になり、日本人学生の派遣先での、より安全な留学生活を支える効果も期待できます。また、派遣学生が帰国後に履修する場合は、継続学習を促す効果があります。

この他、招聘研究者・専門家による英語でのアクティブ・ラーニング科目「人の移動と共生」(上智大学主催)については、公開講座として他大学学生や社会人も受け入れる他、OCWに公開し国内外へ広く発信される予定です。

※オープンコースウェア:大学での講義やその関連情報をインターネット上で無償公開すること

受入・派遣学生への留学先におけるインターンシップ、サービス・ラーニング、フィールドトリップの提供

中南米と日本の学生がともに学ぶ共通科目、日系人が集住する静岡県浜松市や神奈川県秦野市の外国人学校および公立学校でのサービス・ラーニング・プログラム、愛知県および東京近郊の企業でのインターンシップ・プログラム等を提供する他、プログラム参加学生合同フィールドトリップを実施します。

3月、8月に南山大学外国人留学生別科の日本語集中コース(新設)で学びながら、名古屋をはじめとする東海地方の地域性を体験した学生が、その後に上智大学において正規課程での留学プログラムに継続して参加する可能性や、英語による既存の学融合型科目等において世界の留学生とともに学ぶ教育交流も期待されます。

※サービス・ラーニング・プログラム:社会活動を通じて市民性を育むプログラム

養成する人材像:中南米の留学生、日本人学生、世界の諸地域からの留学生との学びあいを通じて日本並びに中南米社会の経済活動や文化交流を担う人材の育成に努めます。そこでは、人間の尊厳と多様性の調和の実現を目指す人材の育成を目的とし、自らの学問分野に立脚しつつ、人の移動に伴って高まる多様性と、同時に顕在化する社会的格差・文化摩擦などの地球的規模で取り組むべき課題を認識し、その解決に貢献できる人物を育成します。

「大学の世界展開力強化事業」とは国際的に活躍できるグローバル人材の育成と大学教育のグローバル展開力の強化を目指し、高等教育の質の保証を図りながら、日本人学生の海外留学と外国人学生の戦略的受入を行うアジア・米国・欧州等の大学との国際教育連携の取組を支援することを目的としています。

世界の大学とのさらなる連携に向けて 南山大学長 ミカエル・カルマノ

南山大学長 ミカエル・カルマノ

ラテンアメリカはブラジルやメキシコなど世界有数のカトリック教国を擁し、地域全体では4億2,500万人もの信者(全世界のカトリック教徒の約40%)が暮らす土地柄となっています。本事業で連携する13大学のうち、教皇庁立を含むカトリック系大学は8校に及びます。ラテンアメリカ地域におけるカトリック系大学の社会貢献の歴史は長く、その多くが、各国を代表する大学として、教育・研究両面で高い評価を得ています。今回、日本国内では同じくカトリック系の上智大学・上智大学短期大学部と南山大学が連携し、文部科学省の支援の下、中南米地域との間で学生の派遣・受入プログラムを促進することとなりました。学生たちが日常的に触れ合い、ともに学んでいく中で、世界共通の課題を考え解決していく力を培い、海を越えての出会いが、一人ひとりの人生を一層豊かにすることにつながればと願っています。