南山大学
JapaneseEnglish
南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン186号No.6
南山ブレティン186号
1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6 - 7 - 8 - 9

 私の研究
 
集団間の争いの理論
上田 薫 経済学部
経済学科 教授 上田 薫  うえだ・かおる
経済学部 経済学科 教授


専攻分野は「応用ミクロ経済学」
研究テーマは、「経済活動と紛争」
主な担当科目は、「産業組織論A、B」。

 ここ数年にわたって私の研究の中心になっているのは、集団コンテストの理論です。コンテスト理論は利権や権限の獲得を目指す競合過程を分析するもので、企業内昇進、国際大会の開催権、許認可や補助金の獲得競争から武力紛争まで、広範な問題を考察する際の理論的基礎になっています。そうした競合の多くは集団を単位とした形で発生しますが、集団コンテスト理論はこの特徴を明示的に考慮した分析を行おうとするものです。私自身の最近の成果は、他の集団に比べて費用面で劣勢にある集団ほど、成果主義に傾いた報酬制度を採用しようとする傾向および集団内での利権の分配を不平等にしようとする傾向を持つ点を示したことです。集団の競合過程と個人間での競合過程のどこが異なるか、競合においてある集団を有利にする要因は何かなど他にも考えるべきトピックスは多く、今後も研究を深めていきたい、興味深い分野だと考えています。
集団コンテストの概念図:複数の集団がある利権(Prize)をめぐり獲得のための努力を投入し合う。利権は勝利集団の構成員に無条件で発生する公共財的部分(Public-good part)と、個別に分配される私的財部分(Private-good part)から成る。後者の分配のあり方が構成員たちの努力に影響を与える。
集団コンテストの概念図:複数の集団がある利権(Prize)をめぐり獲得のための努力を投入し合う。利権は勝利集団の構成員に無条件で発生する公共財的部分(Public-good part)と、個別に分配される私的財部分(Private-good part)から成る。後者の分配のあり方が構成員たちの努力に影響を与える。