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南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン174号No.8
南山ブレティン174号
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 私のクラス
 ロボットを制御するソフトウェアを開発してみよう
  沢田 篤史
 
沢田 篤史 教授
さわだ・あつし
情報理工学部
ソフトウェア工学科 教授
専攻分野は「ソフトウェア工学」。
研究テーマは、ソフトウェア開発支援技術、ソフトウェアアーキテクチャ、プロダクトライン工学で、特に組込みソフトウェアを対象に研究を進めている。
主な著書は『組込みシステム概論』(共著、CQ出版社、2008年)。
主な論文は「飛行船制御を題材としたプロジェクト型ソフトウェア開発実習」(共著情報処理学会論文誌、50(11)、2677-2689、 2009年)。
主な担当科目は「ソフトウェア要求工学(大学院)」「ソフトウェアアーキテクチャ(大学院)」「ソフトウェア開発技術」など。

 私の所属する情報理工学部ソフトウェア工学科では、3年生に進んで研究室に配属されると、配属先での「ソフトウェア工学演習(情報通信学演習)I・II」を通じ、本格的に卒業研究に着手するための素地作りが始まります。
 私の研究室では、この演習でLEGO Mindstormsという玩具のロボットのソフトウェアをチームで開発する実習をします。
 ソフトウェア工学は、納期やコスト、開発体制、技術環境など、様々な制約のもとで、品質の良いソフトウェアをいかに効率良く作るかを追求する学問です。ソフトウェア工学の研究をするためには、ソフトウェアを作るという技術者の行為を、一段メタなレベルから眺められる能力を身につけなければなりません。この能力は、一種の抽象的な思考力といえますが、実際のソフトウェア開発を経験することなく身につけることは困難です。
 この演習では、4〜6名程度のメンバーからなる開発チームを編成し、一つのソフトウェア製品を作り上げます。ロボットにどういう振る舞いをさせたいか、その振る舞いを実現するためにどのような制御が必要で、どのような構成のプログラムを開発すべきか、といったこと一切を自主的に決め、さらにソフトウェアを作り上げるための計画を立案し、チームリーダーを中心にその計画にしたがった開発作業をします。
 授業では進捗確認のための口頭発表のほか、最終回には作成したソフトウェアでロボットを制御するデモンストレーションも行います。このような一連の開発を通じて、ドキュメンテーションや計画の重要性,共同開発の難しさを経験します。実体験がソフトウェア工学の教科書的な知識を実開発へ着地させるきっかけになり、メタレベルの思考力が備わることを願いながら授業をしています。