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南山ブレティン174号
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2009年度決算・2010年度予算について

 2009年度は大型事業として大学・短期大学部共用の新校舎建設に着手した。これは名古屋キャンパス全体の施設整備計画に合わせて、2011年度から南山短期大学が南山大学短期大学部に名称変更し、名古屋キャンパスに移転することによるものである。この工事は2010年度までの2年をかけて完成するが、日本私立学校振興・共済事業団から1,200百万円の資金を借入れ、第1期工事代金等として1,244百万円を支払った。またこの他にも、次期事務システム構築169百万円、地球温暖化対策省エネ工事50百万円、LL教室(2教室)改修工事34百万円、証明書自動発行機買換え29百万円等を実施し、教育研究環境の整備、改善に努めた。
 本学では、「NANZAN bulletin」「南山大学概要」「南山大学webページ」において財政状況を公開し、透明性確保に努めている。今回は、2009年度決算および2010年度予算について、財務諸表をもとに説明させていただく。

2009年度決算について
 第1表は、資金収支計算書であり、本学における1年間の活動に伴うすべての収入と支出の資金の記録である。収入の部の前年度繰越支払資金(22,581百万円)と、支出の部の次年度繰越支払資金(24,328百万円)の差額は1,747百万円であり、これが2009年度の諸活動による資金の増加額である。
 収入増加の主な要因としては、学生数の順調な伸びによる授業料収入や手数料収入の増収があげられる。因みに、2010年5月1日現在の在籍者数(大学院生も含む)は10,011名で、5年前の在籍者数より520名増(5%増)であり、また受験者数も23,085名(大学院も含む)で、5年前より2,155名増(10%増)である。18歳人口の減少により、受験者の確保が益々困難な状況となる現状にあっても、今後も学生数の確保に向けて、教職員一丸となって教育、研究、広報活動に取り組んでいく所存である。学生・生徒等納付金収入に次いで大きな収入源である補助金は、経常費補助金の支給根拠が一般補助金から特別補助金へシフトしている影響で、2006年度以降、総額では減少しているが、特別補助金に関しては増加しており、補助金獲得への全学的取り組みが功を奏していると言える。
 一方、支出については人件費、教育研究経費、管理経費ともに予算額内で納めており、全学をあげて出来る限り少ない経費でより効果の上がる事業実施に努めた。特に管理経費については、可能な範囲で支出の抑制をはかり、より直接的な教育環境の整備・充実に資金が充当されるように取り組んでいる。なお、例年、南山学園の設立母体である神言修道会から、本学に勤務する神言修道会会員の人件費節約額として本学への財政支援がなされている。2009年度は総額40,263千円の援助があり、うち半額をパッヘ研究奨励金の原資として充当した。
 第2表は消費収支計算書である。第1表の資金収支計算書が、本学の支払資金にかかる全収入および支出の明細を表しているのに対し、消費収支計算書は、本学の自己資金の増減に直接関係する資金の明細と、年度末における本学の収支状況を表す。帰属収入(負債とはならない収入。2009年度13,651百万円)から、基本金組入額(設備投資等に充当される額。2009年度1,047百万円)を控除した残額を消費収入といい(2009年度12,604百万円)、この 消費収入と、純資産の減少をもたらす消費支出(2009年度11,837百万円)との差額(2009年度767百万円の収入超過)が、2009年度の消費収支状況を表している。2009年度の収支差額が収入超過となった要因は、資金収支計算書において述べたとおり、収入に関しては授業料収入や手数料収入の増加、また支出に関しては、人件費、教育研究経費、管理経費等の適正な執行に取り組んだことによる。
 第3表は貸借対照表で、2010年3月31日現在における総資産、負債、自己資金(基本金+翌年度繰越消費収支差額)の状態を表示するものであり、総資産=負債+自己資金(基本金+翌年度繰越消費収支差額)という関係となる。2009年度貸借対照表の概要を述べれば、新校舎建設の関連や第2号基本金対象資金増額等を含めて固定資産が1,470百万円増加、および現預金の増加等により流動資産が1,786百万円増加し、この結果総資産が3,256百万円増加している。一方これに対して、事業団からの借入金等により負債が1,445百万円増加、また基本金925百万円増加と翌年度繰越消費収支差額886百万円増加により、自己資金が1,811百万円増加している。これにより負債と自己資金の合計は3,256百万円の増加となっている。

第1表 2009年度 資金収支計算書 (2009年4月1日から2010年3月31日まで) (単位:千円)
収入の部
科目 予算額 決算額
学生納付金収入
(授業料)
(入学金)
(実験実習料)
(教育実習料)
(施設設備費)
手数料収入
(入学検定料)
(その他の手数料)
寄付金収入
補助金収入
資産運用収入
資産売却収入
事業収入
雑収入
借入金収入
前受金収入
その他の収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金
10,641,517
(7,389,811)
(1,173,981)
(82,753)
(4,124)
(1,990,848)
791,420
(684,023)
(107,397)
224,531
1,194,595
236,972
100
190,600
286,592
1,200,000
2,225,949
2,203,883
△2,660,219
22,581,337

10,639,382
(7,396,618)
(1,173,971)
(68,558)
(4,119)
(1,996,116)
806,080
(698,606)
(107,474)
224,945
1,220,123
210,743
22
193,877
353,672
1,200,000
2,278,015
2,171,368
△2,717,652
22,581,337

収入の部合計 39,117,277 39,161,912
 
支出の部
科目 予算額 決算額
人件費支出
(教員人件費)
(職員人件費)
(退職金)
教育研究経費支出
管理経費支出
借入金等利息支出
施設関係支出
設備関係支出
資産運用支出
その他の支出
法人本部費配賦額
資金支出調整勘定
次年度繰越支払資金




6,633,648
(4,618,862)
(1,642,786)
(372,000)
2,964,449
811,046
1,474
1,264,371
392,270
1,000,000
2,160,342
527,828
△327,586
23,689,435
6,501,788
(4,511,435)
(1,546,201)
(444,152)
2,722,055
772,554
1,461
1,251,253
344,555
1,000,000
2,150,206
540,081
△450,482
24,328,441
支出の部合計 39,117,277 39,161,912
(注)予算額は補正予算額。

第2表 2009年度 消費収支計算書(2009年4月1日から2010年3月31日まで) (単位:千円)
消費収入の部
科目 予算額 決算額
学生納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
資産売却差額
事業収入
雑収入
10,641,517
791,420
226,531
1,194,595
236,972
1
190,600
286,592
10,639,382
806,080
227,140
1,220,123
210,743
1
193,877
353,672
帰属収入合計 13,568,228 13,651,018
基本金組入額合計 △1,152,184 △1,046,924
消費収入の部合計 12,416,044 12,604,094
(注1)予算額は補正予算額。
 
消費支出の部
科目 予算額 決算額
人件費
教育研究経費
  (内、減価償却額)
管理経費
  (内、減価償却額)
借入金等利息
資産処分差額
徴収不能引当金繰入額
法人本部費配賦額


6,824,127
3,816,074
(851,600)
951,046
(140,000)
1,474
84,365
2,082
527,828
6,727,915
3,564,103
(843,372)
910,635
(137,444)
1,461
91,606
1,527
540,081
消費支出の部合計 12,206,996 11,837,328
当年度消費収入(△支出)超過額 209,048 766,766
前年度繰越消費収入(△支出)超過額 △892,597 △892,597
基本金取崩額 0 119,200
翌年度繰越消費収入(△支出)超過額 △683,549 △6,631

第3表 貸借対照表 (2010年3月31日現在) (単位:千円)
科目 2009年度末 2008年度末 増減
資産の部
固定資産
有形固定資産
 土地
 建物
 構築物
 教育研究用機器備品
 その他の機器備品
 図書
 車両
 建設仮勘定
その他の固定資産
 電話加入権
 施設利用権
 長期貸付金
 差入保証金
 ソフトウェア
 退職給与引当特定資産
 南山大学名古屋C施設設備整備資金
 南山大学瀬戸C施設設設備整備資金
 ソフトウェア仮勘定
流動資産
 現金預金
 未収入金
 立替金
 前払金
 貯蔵品
26,241,214
22,516,364
1,378,374
13,027,543
696,238
431,836
25,117
5,753,929
35,389
1,167,938
3,724,850
5,162
1
285,667
8,390
2,240
140,000
2,132,670
1,000,000
150,720
24,726,705
24,328,441
330,500
152
64,100
3,512
24,771,259
22,146,038
1,380,885
13,714,773
807,397
466,774
30,516
5,677,351
68,342
0
2,625,221
5,162
294
338,705
8,390
0
140,000
1,432,670
700,000
0
22,940,977
22,581,337
272,963
150
83,874
2,653
1,469,955
370,326
△2,511
△687,230
△111,159
△34,938
△5,399
76,578
△32,953
1,167,938
1,099,629
0
△293
△53,038
0
2,240
0
700,000
300,000
150,720
1,785,728
1,747,104
57,537
2
△19,774
859
資産の部合計 50,967,919 47,712,236 3,255,683
負債の部
固定負債
長期借入金
退職給与引当金
長期預り金
長期未払金
流動負債
未払金
前受金
預り金
2,682,674
1,200,000
1,242,824
221,324
18,526
3,007,263
348,083
2,278,015
381,165
1,232,669
0
1,016,697
215,972
0
3,012,764
243,710
2,387,251
381,803
1,450,005
1,200,000
226,127
5,352
18,526
△5,501
104,373
△109,236
△638
負債の部合計 5,689,937 4,245,433 1,444,504
基本金の部
第1号基本金
第2号基本金
第3号基本金
第4号基本金
35,816,151
3,132,670
5,558,692
777,100
35,937,862
2,132,670
5,511,768
777,100
△121,711
1,000,000
46,924
0
基本金の部合計 45,284,613 44,359,400 925,213
消費収支差額の部
翌年度繰越消費収入(△支出)超過額 △6,631 △892,597 885,966
消費収支差額の部合計 △6,631 △892,597 885,966
負債の部、基本金の部、消費収支差額の部合計 50,967,919 47,712,236 3,255,683
(注記)
1. 重要な会計方針 (1)引当金の計上基準 徴収不能引当金・・・長期貸付金の徴収不能に備えるため、徴収不能実績率に基づき、徴収不能見込額を計上している。
退職給与引当金・・・・従来、私立大学退職金財団に登録する教職員に係る退職給与引当金については、期末要支給額の40%を基にして私立大学退職金財団に対する掛金の累積額と交付金の累計額との繰入れ調整額を加減した金額を計上していたが、教職員の年齢構成、退職予定者数の実態等を勘案し、当年度(2009年度)から100%計上する 方法に変更した。なお、計上基準変更に伴う過年度の必要設定額との差額については、当年度(2009年度)以降の5年間で均等償却することとした。
2. 減価償却額の累計額の合計額 14,412,914,789円
3. 翌会計年度以後の会計年度において基本金の組入れを行なうこととなる金額 1,274,478,685円
4. その他財政および経営の状況を正確に判断するための必要な事項  (1)偶発債務 南山大学学生(卒業生)の奨学金銀行ローン432,569,240円について、債務保証を行なっている。 (2)所有権移転外ファイナンス・リース取引 「リース取引に関する会計処理について(通知)」(20高私参第2号)の発出に伴い、当会計年度から当該通知によっている。通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行なっている所有権移転外ファイナンス・リースは次のとおりである。
 
2009年3月31日以前に開始したリース取引
リース物件の種類
リース料総額
未経過リース料期末残高
教育研究用機器備品      57,052,800円      21,044,970円
5. 2008年度末貸借対照表、および2009年度資金収支計算書の以下の3つの科目については、2009年度新設の情報理工学部の新入生からの前受金分(授業料、入学金、施設設備費)192,616千円を加味している。
(1)2008年度貸借対照表・流動資産の部「現金預金」 (2)2008年度貸借対照表・流動負債の部「前受金」 (3)2009年度資金収支計算書「前年度繰越支払資金」

第4表 財務比率
消費収支関連
比率 計算式 南山大学 他大学 評価
2007年度 2008年度 2009年度 2008年度
人件費比率
人件費依存率
教育研究経費比率
管理経費比率
借入金等利息比率
学生生徒等納付金比率
補助金比率
基本金組入率
減価償却費比率
人件費/帰属収入
人件費/学生納入金
教育研究経費/帰属収入
管理経費/帰属収入
借入金等利息/帰属収入
学生納入金/帰属収入
補助金/帰属収入
基本金組入額/帰属収入
減価償却額/消費支出
43.2%
59.7%
25.1%
6.5%
0.1%
72.4%
8.9%
6.2%
9.6%
45.2%
59.4%
27.5%
6.9%
0.1%
76.1%
9.0%
9.4%
10.3%
49.3%
63.2%
26.1%
6.7%
0.1%
77.9%
8.9%
7.7%
8.3%
51.6%
63.3%
30.9%
8.1%
0.4%
81.5%
8.3%
10.4%
10.5%









帰属収入に対する比率
比率 南山大学(2009年度) 他大学文他複数学部(2008年度)
人件費
教育研究経費
管理経費
その他の消費支出額
基本金組入額+消費収支差額
49.3%
26.1%
6.7%
4.6%
13.3%
51.6%
30.9%
8.1%
5.7%
3.8%

貸借対照表関連
比率 計算式 南山大学 他大学 評価
2008年度 2009年度 2008年度
自己資金構成比率
消費収支差額構成比率
流動比率(※)
減価償却比率
総負債比率
負債比率
自己資金/総資金
消費収支差額/総資金
流動資産/流動負債
減価償却累計額/減価償却資産取得価額
総負債/総資産
総負債/自己資金
91.5%
△1.9%
611.2%
47.7%
8.5%
9.3%
88.8%
△0.1%
637.4%
50.3%
11.2%
12.6%
87.3%
△6.8%
238.6%
42.9%
12.7%
14.6%





(※) 南山大学の流動比率は流動資産から第3号基本金額を差し引いた額を分子とした。
(注) 他大学の数値は、日本私立学校振興・共済事業団平成21年度版「今日の私学財政」より、消費収支関連については文他複数学部の大学部門の平均を、貸借対照表関連は文他複数学部を有する大学法人全体の平均をそれぞれ掲載した。評価は、それぞれの大学の特殊性があり一概にはいえないが、一般的には「↑」は数値が高い方がよく、「↓」は数値が低い方がよく、「〜」はどちらともいえないとされている。
自己資金=基本金+消費収支差額 総資金=負債+基本金+消費収支差額 総負債=固定負債+流動負債

2010年度予算について
 2010年度予算において、学納金は前年度に引き続き据え置きとした。本学においては帰属収入の77.9%が学納金収入であり、その増収は望めないことから学納金以外の補助金等の獲得にも更に努めなければならない。
 一方、2010年度は、前述したとおり2009年度からの継続事業である新棟の建設等の教育研究環境の整備に重点的に取り組むこととなっている。主な事業計画は以下のとおりである。
1.名古屋キャンパス新棟建設
 南山短期大学の南山大学短期大学部への名称変更、名古屋キャンパスへの移転に伴う、2009年度からの継続工事である。
2.N-AXIA整備(基幹スイッチ更新)
 名古屋キャンパスの学内ネットワークを2010〜2012年の3カ年で更新する。2010年度は学内ネットワークの中枢となるJ棟マシンルーム内の基幹スイッチを入れ替える。
3.南山大学国際化推進事業
 2009年度学長方針の最重要課題としてあげられている「南山大学の国際化推進」を実現するため、本来の国際性強化に合致する事業に対する補助である。2010年度は5事業が実施される。

第5表 2010年度 資金収支予算書 (2010年4月1日から2011年3月31日まで) (単位:千円)
収入の部
科目 予算額
学生納付金収入
 (授業料)
 (入学金)
 (実験実習料)
 (教育実習料)
 (施設設備費)
手数料収入
 (入学検定料)
 (その他の手数料)
寄付金収入
補助金収入
資産運用収入
資産売却収入
事業収入
雑収入
借入金収入
前受金収入
その他の収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金
10,582,679
(7,390,162)
(1,094,071)
(107,139)
(4,412)
(1,986,895)
776,930
(670,524)
(106,406)
229,277
1,143,896
194,601
50
182,423
180,892
1,740,000
2,300,672
2,335,426
△ 2,498,019
23,689,435
収入の部合計 40,858,262
 
支出の部
科目 予算額
人件費支出
(教員人件費)
(職員人件費)
(退職金)
教育研究経費支出
管理経費支出
借入金等利息支出
施設関係支出
設備関係支出
資産運用支出
その他の支出
[予備費]
資金支出調整勘定
法人本部費配賦額
次年度繰越支払資金
6,559,809
(4,713,883)
(1,587,926)
(258,000)
2,838,417
818,494
22,447
2,982,478
211,307
1,000,000
2,101,644
66,460
△ 305,236
△ 287,259
24,849,701
支出の部合計 40,858,262

第6表 2010年度 消費収支予算書 (2010年4月1日から2011年3月31日まで) (単位:千円)
消費収入の部
科目 予算額
学生納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
資産売却差額
事業収入
雑収入
10,582,679
776,930
230,277
1,143,896
194,601
1
182,423
181,177
帰属収入合計 13,291,984
基本金組入額合計 △2,114,845
消費収入の部合計 11,177,139
 
消費支出の部
科目 予算額
人件費
教育研究経費
 (内、減価償却額)
管理経費
 (内、減価償却額)
借入金等利息
資産処分差額
[予備費]
法人本部費配賦額
6,741,905
3,670,367
(831,950)
943,494
(125,000)
22,447
5,501
66,460
△287,259
消費支出の部合計 11,162,915
当年度消費収入(△支出)超過額 14,224
前年度繰越消費収入(△支出)
超過額
△683,549
翌年度繰越消費収入(△支出)
超過額
△669,325
(注)2010年度予算は3月に決定されている関係で、前年度繰越消費支出超過額および前年度繰越支払資金は、2009年度決算からの繰越額とは一 致しておりません。

 本学では、私立大学としての公共性と説明責任を認識し、従来から財務改善に努めるともに、財 務状況を広く公表してきた。今後もこの方針を維持していく所存であり、ご理解、ご支援を賜りたい。
(大学事務部長 沢口定雄)